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テレワーク/リモートワーク90日経過して思ったこと

「テレワーク」「リモートワーク」「在宅勤務」「WFH(Work From Home)」。みんながそれぞれの言葉を使いますが、どれもおおよそ同じ意味。

閑話休題。当社ではコロナウイルス感染・飛沫防止の対応として、Level1からLevel3まで定めてありました。あっという間に、当初の想定とは裏腹に、Level3の対応となりました。Level3の対応とは、完全リモートワーク(勤務は原則自宅)で、会社の許可がない限りオフィスに出社することはできません。

完全リモートワークになって、おおよそ90日が経過しました。リモートワークによって、仕事のコミュニケーションに大きく変化があり、今後の出勤時にも活かせる気づきがいくつかありました。

仕事の「オン」と「オフ」のバランスが思ったよりも難しい

リモートワークは、仕事場(「オン」)がすぐそこにあります。同じ建物内に「オフ」のための空間もあります。「オフ」の時間を過ごしている時に、仕事で気になることがあればすぐに「オン」になれてしまう。外出自粛のため自宅にいる時間も長く、「オン」と「オフ」を通勤などの場所移動なく切り替えができてしまいます。「オン」があまりにも長くなりすぎると、メンタルヘルスに良くない影響を及ぼしかねません。リモートワークによって、「オン」の時間が長くなる人もいるでしょう。勤勉過ぎることにも注意が必要です。

一方で、「オン」でなくてはならないときの「オフ」への誘惑も自宅には多くあります。テレビ、ゲームなど。同僚や上司の監視が無いため、「オン」のフリして「オフ」になることは、やろうと思えばやりたい放題になれます。人の監視の目を逃れて「オフ」が長くなる人もいるでしょう。怠慢との戦いです。

新型コロナウイルスによるリモートワークによって、勤勉と怠慢な人がより二極化するでしょう。勤勉にはメンタルヘルスへの悪影響も考えられます。勤勉と怠惰はうまく使い分けたいところです。しかし、これが思ったよりも難しい。


組織は監督よりも自律がうまくいく

リモートワークを段階的に取り入れる際に、各チームにリモートワークの運営方針決定を委譲し、各チームの運営を全社員に公開することにしました。

どのチームからもリモートワーク運用にあたり大きな問題が生じることはありませんでした。むしろ、リモートワークになって、これまで以上にチーム内のコミュニケーションの質が高まったと感じた。コミュニケーションのための時間の使い方が上手になった。などの声を聞くことができました。リモートワークの働き方を各チームに決めていただいた結果、チームの運営が、想定以上にうまくいきました。

うまくいった背景として、各チームの役割や目的、目標が明確に設定されていたことがあると思っています。チームの方向性がしっかりと定まっていれば、およそ正しいと思われる方向で自主的にかつ自律的にチームが運営されることを改めて知りました。みなさん、とても勤勉です。

チームのリモートワーク運営のやり方の決定を委譲することで、運営の状況を管理・監督することも同時に委譲できました。組織をスケールさせるためには、権限移譲はとても大切であることを改めて学びました。


チャットでは文章と感情のセット添削がMUST


リモートワークになってから、以前よりもチャットでのコミュニケーションが増えました。オフィスで仕事しているときには、対面で会話ができる機会が多かったのですが、リモートワークになると対面での会話よりも、チャットでの文章によるコミュニケーションが増えます。

対面の会話では相手の表情も見えるため、会話で感情も伝えることができます。チャットによる文では、感情を伝えることは難しい。短いメッセージ文で感情が伝わることはほぼ無いでしょう。むしろ、間違った感情が伝わってしまうことすらあります。

チャットなどの文章メッセージによるコミュニケーションでは、正しく伝えるために、メッセージを送る前に文の添削は欠かせません。その上、リモートワークという環境で円滑なコミュニケーションを実現するためには、文の添削だけでなく、相手の立場でこの文章を受け取ったときの感情の変化についても一考の余地があります。

そもそも感情的な問題は、メールなどの文面で片付けることはとても難しいことは、誰もが知っています。むしろ感情的な問題を複雑にしてしまう可能性すらあります。それくらい文章で感情の問題を片付けることは難しいです。チャットのような短文コミュニケーションにおいては、感情になおさら配慮すべきです。

チャットメッセージは時間をかけて書くけど、速攻で対応?

チャットツールは、短文をサクッと送ることができるため、とても便利です。思わず、あまり深く考えていない文を送りがち。メッセージで何が言いたいのか、よくわからないことがあります。はい。わたしも自分で送ったメッセージが、言いたいことが明確じゃないな、と思うこともあります。メールだと、文章全体をみながら言いたいことをしっかりまとめる癖がついていますが、チャットだとどうもそういう癖がないことが理由でしょう。結果として、頭の中でよく考えていない、整理されていないメッセージが飛び交います。

その上に・・・チャットは即時性があるため、すぐに対応しないととてもバツ悪く感じます。だからこそ、チャットでメッセージを受けたらすぐに対応したくなる。すぐに反応しないと感情問題に発展しかねない・・・。だからすぐに対応する。その結果、緊急のタスクが増えてしまい、仕事が増えてしまったように感じます。

チャットこそ、メッセージを送る前に、自分の頭をよく整理して言いたいことを明確かつシンプルにしたほうがよい。文だけでなく感情の添削もしよう。

なんとなくわかっていたのですが、リモートワークを通じて改めて、コミュニュケーションの難しさを再認識しました。


リモートワークになれると通話が増える(当たり前か)


頭の中を整理して、そしてメッセージを添削し、感情面の確認もする。思ったよりも面倒くさいなぁ、、、と感じるようになりました。そして、気づいたら、Slack CALLする機会がとても増えてしました(はい、当社では、Slackを使っています)。

オフィスで仕事している時も、チャットを使います。伝える情報を整理する、相手の感情に配慮する、と、なんだか面倒臭い。だから、少しセンシティブなことを伝えるときには、直接会って話すことがほとんどです。

リモートワークでは、直接会う代わりに、通話を使うようになりました。リモートワーク時のコミュニケーションの使い分けをあまり意識していませんでしたが、気づいたら使い分けていました。

最近、みんなの通話が増えているなぁ、と感じていました。背景に、コミュニケーションの使い分けがうまくなってきたことがありそうです。当社でもリモートワークにだいぶ慣れてきた印象があります。

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コロナが完全に収束するまで、リモートワークはもう少し続きそうですね。まだまだ色々な学びがあると思っています。


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