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ユヴァル・ノア・ハラリ と 彼を礼賛する人たち が見ないもの、あるいは見ようとしないもの

ユヴァル・ノア・ハラリは、母国イスラエルやアメリカ合州国(以下、アメリカ)の敵性国家であるイランの民の新型コロナウイルスとの闘いを支援することは「イスラエルやアメリカの人々を新型コロナウイルスから守ることにも繋がる」と言っている。その一方で彼は、イスラエルが 1967年以来、半世紀以上にわたって国連安保理決議(因みに安保理のたった5ヶ国の常任理事国のうちの一つはアメリカだが)に違反してまで占領し続ける東エルサレムやヨルダン川西岸地区、ガザ地区(ガザは現在は「占領」というよりイスラエルによる軍事封鎖)に住むパレスチナ人たちの新型コロナウイルスとの闘いへの支援については、全く触れない。

それどころか、パレスチナ人の「パ」の字も言わないし、となれば当然ながら、彼らの新型コロナウイルスとの闘いそのものへの言及も、全く無い。

念の為、指摘しておきたいが、彼はイスラエル生まれ、イスラエル在住の世界的知識人である。

ドイツ生まれ、ドイツ在住の世界的知識人でもなければ、イタリア生まれ、イタリア在住の世界的知識人でもない。もちろん、日本生まれ、日本在住の世界的知識人でもない。

筆者は過去に 2度、ユヴァル・ノア・ハラリ「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論考批判のテキストを note に投稿しており(本投稿の最後にリンク)、最初の投稿は現時点で反応 13 とフォロワーの少ない note アカウントによる投稿にしては少なくない反応をいただいているが(2回目の投稿への反応は現時点で 6)、新聞・テレビなどのマスメディアにおいて、あるいはこの note という媒体や Instagram, Twitter, Facebook などの SNS においても、ユヴァル・ノア・ハラリに関しては今も礼賛・称賛ばかりが続く中、この問題は本来、もっと注目されなければならないものだと考えている。そこで、今日あらためて、この件について投稿することにした。

ナタリー・ポートマン と ユヴァル・ノア・ハラリ の相似と相違

ところで、「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論におけるユヴァル・ノア・ハラリへの疑念に関しては、一昨年のナタリー・ポートマン(エルサレム生まれのイスラエル系アメリカ人女優、仏米合作映画「レオン」のマチルダ役でデビュー)の言動に対する疑問を想起させるものがある。

が、ユヴァル・ノア・ハラリは、ナタリー・ポートマンよりずっと始末がわるい。

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ナタリー・ポートマンは当時、イスラエルのジェネシス賞(Genesis Prize, ユダヤ人のノーベル賞とも見做されているらしい)を受賞することになり同授賞式に招待されていたが、ネタニヤフ政権の政策に抗議して出席を辞退したことで話題になった。2018年3月末に始まったガザ地区のパレスチナ人たちによる Great Return March と呼ばれる郷土への帰還運動のデモンストレーションに対しイスラエルは軍のスナイパーの実弾射撃による弾圧で応じ(例えばアメリカが在イスラエル大使館をテルアビヴからエルサレムに移転した2018年5月14日には一日だけで50人以上のガザのパレスチナ人たちがイスラエル軍により射殺された)、国際的な注目がイスラエルとパレスチナに集まっている時期だったが、ナタリー・ポートマンはイスラエル行きを拒否する際のステイトメントにおいて(彼女のインスタグラムへの投稿)、パレスチナ人の「パ」の字も言わなかった。"Palestinians" への言及は文字通りゼロだった。

ナタリー・ポートマンはただ、こう言っただけだった。つまり、"mistreatment of those suffering", 要するに、彼女は決して "Palestinians" とは言わず、代わりに "those suffering" と言ってのけたのだ。詰まるところ、彼女にとっては、パレスチナ人とは殆ど匿名の存在に等しい、というわけなのだろう。

そもそも彼女は、"violence in Gaza" とさえ言わず、そして当然のように "Palestine" という単語は一切使わず、つまりはパレスチナの「パ」の字も言わなかった。代わりに彼女は何と言ったのかというと、"recent events in Israel", つまりは「最近のイスラエルでの出来事」(せいぜい他の日本語に訳すならば「最近のイスラエルでの事件」ということになるが、日本の多くのメディアは「出来事」と訳していたように思う)。

しかし、それでもナタリー・ポートマンは、"those suffering", すなわち「苦難に遭っている人々」という言い方だけはした。要するに、パレスチナ人の「パ」の字も言わなかった一方で、事実上、彼らの存在、そして「苦難」に、少なくとも型通りに触れることはした。

ユヴァル・ノア・ハラリはどうなのか。彼は、イスラエルやイスラエルの唯一無比の同盟国でありとりも直さず唯一無二のレベルの軍事同盟国であるアメリカ(アメリカはイスラエルに対し1日当たりの換算で 10~11 million US dollars という巨額の軍事援助をこの10年間にわたって行なっている、イスラエルに対する文字通り天文学的な額の巨額軍事援助国家である)の外交上の敵性国家と言えるイランの人々の新型コロナウイルスとの闘いには言及し、ウイルスのパンデミックの脅威という観点から、イランの人々のその闘いを支援することは、イスラエルやアメリカの人々のそれを支援することにも繋がると、一見、一読して「論理的な」(論理的だが、しかしこの理屈は至極当然のことでもある)主張をする一方で、占領国家イスラエルの足下の存在である、この言い方が気に入らなければ、イスラエル人の隣人である(隣にある存在という意味合いでもそうだが、何しろ占領地であるヨルダン川西岸地区には既に数十万人規模の国際法違反のイスラエル人入植者たちが住んでいる)、占領地パレスチナ、つまりは東エルサレムやヨルダン川西岸地区、そしてイスラエルが居住民の人権や生存権を無視して不当に軍事封鎖を続けるガザ地区に住むパレスチナ人たち、彼らパレスチナ人たちの新型コロナウイルスとの闘いには、全く触れない。触れようともしない。

触れようともしない、というのは、つまり、ナタリー・ポートマンが一昨年、パレスチナ人たちを "those suffering" と呼んだ、そのレベルにおいてさえ、ユヴァル・ノア・ハラリはパレスチナ人たちの存在に言及しないのである。

「知の巨人」ユヴァル・ノア・ハラリの「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論に容易に見て取れる、「知の怠慢」

ユヴァル・ノア・ハラリの「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論は、一見、あるいは一読して、一部からは「知の巨人」と見做されるような知識人の立論の優れた論理と合理性が見え(しかし上でも若干触れたが、パンデミックの脅威を踏まえ、都市封鎖が世界各国で行なわれる今こそ、国際協力が必要だとする彼の論は、非常に当たり前の理屈が貫徹されているものだと言える、筆者はもちろんその論の大筋には同意するが)、敢えてなのかどうなのか、とにかく彼の母国イスラエルの「敵性国家」であるイランの人々への言及がある辺り、論理や合理性だけでなく、モラルあるいは知識人の倫理性の上でも称賛されるかもしれないような主張になっている。

しかし、イスラエル生まれ、イスラエル在住の知識人である彼の「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論における理屈を貫くのであれば、そのテキストで触れられなければならない、というより触れられるのが自然であるはずのものが、実際にはそのテキストで徹頭徹尾、完璧に欠如していることについては、大いなる疑問を感じざるを得ない。

繰り返し指摘しておきたいが、イスラエル生まれ、イスラエル在住の世界的な知識人である彼が、パンデミックの脅威の下での国家・民族の違いを超えた人類の共闘の重要性と合理性を論ずる時に、中国やイタリアやイランの人々(の新型コロナウイルスとの闘い)に言及しながら、そして彼らの闘いへの支援がイスラエルやアメリカの人々をも(新型コロナウイルスとの闘いにおいて)助けることになると主張しながら、彼の母国イスラエルの隣人であり、イスラエルの国家権力が長年にわたり基本的人権を弾圧し、結果、医療環境も極めて劣悪なものとしてしまっているパレスチナ人たち(の新型コロナウイルスとの闘い)への言及が全く無い、彼らの新型コロナウイルスとの闘いを支援することがひいてはイスラエルやアメリカの人々をも(新型コロナウイルスとの闘いにおいて)助けることになるという、その論の文脈においてさえ、パレスチナ人の「パ」の字も言わない、それどころか、その存在を匂わせもしない、つまり、ナタリー・ポートマンが言った "those suffering" のようにパレスチナ人の存在を暗示することすらしない、そんなユヴァル・ノア・ハラリの「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論を、そのまま字面通りに、丸ごと受け入れてよいのだろうか。

筆者はそれでよいとはとても思えない。ユヴァル・ノア・ハラリが、彼の「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論においてイランの人々のそれには触れながら、パレスチナ人やパレスチナ人たちの新型コロナウイルスとの闘いには全く触れないこと、このことに対しては名のある知識人としてのモラルの欠如すら感じるが、そこまで言わずとも、彼の一見合理的に見える論における「隣人」パレスチナ人の存在の欠如という事実は、「知の巨人」の「知の怠慢」を感じさせるに十分なものがある。

以下、念のため、ここでことわっておきたい。

ユヴァル・ノア・ハラリを礼賛する人たちは、彼の主著「サピエンス全史:文明の構造と人類の幸福」や「ホモ・デウス:テクノロジーとサピエンスの未来」、「21 Lessons:21世紀の人類のための21の思考」などの内容を踏まえて、彼の論の先見性等を指摘し、称賛している。

私がここで問題として取り上げているのは、彼のそうした著書の内容ではない。そうではなくて、彼がこの 3月にアメリカの TIME, イギリスの FINANCIAL TIMES など複数のメディアにおいて発表した、彼の「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論である。

上に挙げたような独立したメディアに寄稿されたユヴァル・ノア・ハラリの「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論は、もちろん、彼の主著の読者だけを対象にしたものではない(筆者自身、そうした主著を読んでいない)。彼の著書を読まないと理解できないような論では決してないし、当然ながら彼自身も、彼の「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論を掲載した媒体も、「サピエンス全史」や「サピエンスの未来」、「21世紀の人類のための21の思考」などを読んでからこの論を読んでくださいなどとは言っていないし、勿論そんなことを読者の条件にはしていない。至極当然のことである。

一方で、世界的に有名な知識人であるユヴァル・ノア・ハラリの、今や世界中の、国や民族の違いを超えた人々の、言わば人類の共通の課題となった新型コロナウイルスとの闘いに関する論考は極めて影響力があるものであり、そのことの意味は重大である。

彼の知識人としての名声や主著の内容に対する評価・礼賛・称賛を受けるかたちで、彼の件の「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論に容易に見て取れるような疑問点に目を塞ぐようなことがあっていいとは、筆者は決して思わない。

本投稿の最後に、以前、筆者が note に 2度にわたり投稿した、ユヴァル・ノア・ハラリの「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論考批判のテキストへのリンクを貼っておくが、その前に、最近の占領地パレスチナ(ガザ地区や東エルサレムとヨルダン川西岸地区)における新型コロナウイルス感染拡大状況についての幾つかの資料、および、本投稿のタイトル上の写真の右側部分に使ったパレスチナ人の土地所有の変遷を表わす地図に関係する投稿などを、以下に紹介しておきたい。

国際連合人道問題調整事務所 (UN OCHA) の占領地パレスチナ (Occupied Palestinian Territory) における新型コロナウイルス感染拡大に関する緊急事態レポート

COVID-19 Emergency Situation Report 17 (29 August – 8 September 2020) とのタイトルで、一昨日、9月8日にポストされたもの。

https://www.ochaopt.org/content/covid-19-emergency-situation-report-17

Facebook においては以下のリンク先(詳細についてはこの Facebook post にもある通り、上に掲載したリンク先の United Nations Office for the Coordination of Humanitarian Affairs: Occupied Palestinian Territory のウェブサイトを参照)。 

パレスチナ人 および イスラエルの占領政策に反対するユダヤ系アメリカ人のメディアによるレポート

We Are Not Numbers はガザ地区に住むパレスチナ人のライターのチームによるアカウント。彼らは Instagram だけでなく Facebook 上でも、現地の情報について盛んにレポートしている。

イスラエルの占領政策に反対するユダヤ系アメリカ人のグループは複数あり(例えば Jewish Voice for Peace, IfNotNow など)、筆者は彼らの SNS 上のアカウントもフォローしているが、彼ら彼女らの Facebook や Instagram 等においても、占領地パレスチナにおける新型コロナウイルス感染拡大を憂慮する投稿はしばしば行なわれている。

ここでは、それらとは別に Mondoweiss という名のメディアによる最近のレポートを幾つか取り上げる。Mondoweiss はアメリカの中東外交にフォーカスしたニュース・メディアで、編集・発行人は自らを "progressive and anti-Zionist" とするユダヤ系アメリカ人のジャーナリスト。

以下は、Mondoweiss の 最近の Instagram post や YouTube クリップから。最初の 3つはこの 1週間以内の Instagram 上の投稿。

以下は、"COVID-19 in Palestine: Refugee Camps At Risk" と題し、先月、8月26日に、Mondoweiss が YouTube にアップしたもの。

イスラエルの建国 (1948年) 以来、イスラエルに土地を奪われ続けるパレスチナ人たち

本投稿のタイトル上の写真、左はユヴァル・ノア・ハラリだが、右側部分に使った、パレスチナ人の土地所有の変遷を表わす地図に関して、説明しておきたい。

ただし、この地図は 2018年時点のもので、右端は 2年前の状況。細部を厳格に、正確に表わすのなら、イスラエルのこの間の新たな違法入植地建設によって、パレスチナ人は 2020年9月現在、さらに土地を失っている。

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1947年の Partiton Plan とは、同年11月29日に、当時まだ加盟国数は今現在よりずっと少なく欧米諸国が支配的で且つアメリカの強い影響下にあった国際連合の総会で決議された(決議181号)、極めて不当、不公正な内容の国連パレスチナ分割案 (United Nations Partition Plan for Palestine) を指す。

何が不当で不公正であったかと言うと、一言で言えば、その時点の、イギリスによる委任統治領下のパレスチナに住んでいた人々のうちの多数派であったアラブ人(現在「パレスチナ人」と呼ばれる人々に当たる。以下あらためてパレスチナ人と呼ぶ)の意思を全く顧みず、かつ、彼らパレスチナ人と当時のパレスチナに住んでいたユダヤ人の人口および土地所有率の対比を全く無視した分割案だったということ。

具体的に言えば、1947年当時、ユダヤ人のパレスチナの地における土地所有率は、それ以前の数十年間にわたるシオニズムによる急激な移民の動きを経ても尚わずかに約7%だった。これはある意味当然のことで、19世紀末からのシオニズムによる移民運動と、さらにパレスチナ人とは全く関係の無い20世紀のナチス・ドイツによるユダヤ人迫害・虐殺などに象徴される欧州でのユダヤ人への人権弾圧の影響を受け、ユダヤ人のパレスチナへの移民の動きが加速化したために、パレスチナにおいて極めて少数派だったユダヤ人の人口が急激に増加した結果、1947年当時、その時点の人口に比してユダヤ人の土地所有率は非常に小さかったのである。

人口に関して言えば、当時この地域に 130万人いたパレスチナ人に対して、ユダヤ人の人口は、上述のそれ以前の数十年間にわたるシオニズムによる急激な移民の動きを経てユダヤ人人口が急増したという背景がありながらも、その時点で 60万人と半分以下(その他にアルメニア人などの少数民族)。

にもかかわらず、件の国連パレスチナ分割案は、国際管理下に置くとされたエルサレムを除くパレスチナ全土の土地のうち 57% をユダヤ人側、すなわち、パレスチナ人(アラブ人)側の意思を無視して新たに建設しようとする「イスラエル」という国に与えるという、とんでもなく、というか恐ろしくというべきか、極めて不公平・不公正な内容の、パレスチナの土地分割案だった。

こうしたことについて、過去に筆者のホームページ上の日記で比較的詳しく触れたものがあるので、以下にリンクを貼っておくことにしたい。

2003年 3月30日(日) アメリカのダブル・スタンダード(イスラエルとイラク)

ただし、2001年夏に本を買って HTML 独学して 1週間ほどで立ち上げた、ホームページ作成用簡易ソフト不使用のウェブサイト上にあるもので、筆者のそのホームページは以降一切、仕様を変えておらず、現在、とりわけスマホなどから閲覧しようとすると OS のヴァージョン次第では文字化けする(おそらくパソコンであれば大抵は閲覧可能だと思う。筆者の Mac ノートの場合、Safari でも Google Chrome でも問題ない)。

なお、この日記のリンク先にある、2002年 4月27日(土)付の「パレスチナ、イスラエル・・・」と題する日記の中で筆者は、「テルアビブではホロコースト博物館に行き」と書いているが、これは筆者の記憶違いで、筆者はパレスチナとイスラエルを旅した1983年当時、西エルサレムでホロコースト博物館を訪ねており、テルアヴィヴで訪問したのはディアスポラ博物館。

2004年 2月21日(土) イスラエル、国連安保理決議242、338、総会決議、ICJ

前の章にてリンクを貼ったものと同様で、2001年夏に本を買って HTML 独学して 1週間ほどで立ち上げた、ホームページ作成用簡易ソフト不使用のウェブサイト上にある筆者の日記であり、筆者のそのホームページは立ち上げて以降 仕様を変えていないため、現在、とりわけスマホなどから閲覧しようとすると OS のヴァージョン次第では文字化けする(おそらくパソコンであれば大抵は閲覧可能だと思う。筆者の Mac ノートの場合、Safari でも Google Chrome でも問題ない)。

関連投稿

以下は筆者の note 上のマガジン。パレスチナ問題に関わる、あるいは多少とも関わる、筆者のこれまでの note 投稿(現時点では筆者の投稿しか収録していない)。

ユヴァル・ノア・ハラリ「人類と新型コロナウイルスとの闘い」論考批判 (過去の投稿, 2つ)


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