ある古本屋(ぶっちゃけ古書ヘリングですが)で文芸同人誌ばかり何十冊も放り込まれていた段ボール箱のなかから何冊か拾い出した、そのなかの一冊です。表紙や詩の組み方が気に入りました。知った名前は藤富保男のみ。ただし発行場所が尾道というのがポイントです。
発行人は高垣憲正。発行所住所は尾道市栗原町栗原団地(高垣方)。タテ214mmヨコ154mm、表紙とも12頁。執筆者は十人。最後の高垣太刀子がエッセイを寄せている他はすべて詩作品です。
壁画への招待 棹見拓史
鷗 暖川洋次郎
冬の海辺 橋本福恵
寂 横倉レイ子
夕暮れ 石城隆夫
角砂糖 高垣憲正
短 藤富保男
くろい家 加茂照子
魂のゆくえ 時繁尚文
frame 寿 高垣太刀子
発行人の高垣憲正は広島県ではよく知られた詩人のようです。
詩集
『座 高垣憲正詩集』流域発行所 1966
『靴の紐 : 高垣憲正句集』R発行所 1976
『高垣憲正詩集』土曜美術社出版販売 日本現代詩文庫 1997
『春の謎 高垣憲正詩集』土曜美術社出版販売 2010
高垣憲正の本号掲載作を引用しておきます。全文です。