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割とどこへでも行けるし、割となんにでもなれる
大学生から届くともれなく嬉しいDMがあります。
「進路報告」です。
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「進路報告」って嬉しいんですよね。
だって、進路報告ですよ。
担任の先生。部活の先輩。研究室の教授。報告する相手なんて「お世話になった人」が相場です。
もちろん、私が「お世話をした」なんて思い上がりはしていませんが、進路報告をしてくれる程度には「関わった」と学生から思ってもらえることは嬉しいもんです。
そして先日…、ある学生から進路報告が届きました。
インスタでよくコメントをくれる学生です。
文章やプロフ画の印象は「マッチョ(物理)な理系院生」 コンサルによくいるタイプ。
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なるほど。
あんまり就活の話しないから院生かと思ってましたが、まだ学部生だったのですね。
大体このパターンは外部の大学院か、留学に…
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だいぶ一念発起したな!!??
なかなかいません。
大学院か留学か悩んで、自衛隊に入るやつ。
ちなみに「幹部候補生学校」は文字通り自衛隊の幹部候補生を養成する学校を指します。大卒を対象としていて、
入学した時点で国家公務員扱いになり給料が発生
するとのこと。基本的には防衛大学(自衛隊の養成学校)を卒業した人間が対象らしいですが、一般大卒者も入学可能。
自衛隊の大学院みたいな印象かな。私、自衛隊に明るくないから全然知らないけど。
いやぁ、いいですね。
人生かわるね、エポックだ。
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私、この「尊敬するよ」ってとこ好きなんですよ。
好きというか、分かる。
人生って、それが小市民でも大谷翔平でも過去の積み重ねの先にあるじゃないですか。
その積み重ねをエポックできる人間を、私は尊敬する。
いや、私エポックに明るくないからエポックの使い方これで合ってんのか知らないけど。
本当はこの学生に「なんで自衛隊入んの?」とか「そもそも自衛隊意識したのはいつ?」とか聞きたいけど、軽い気持ちで送ってきたDMにウザ絡みしたらかわいそうなので、エポック思い出話をします。
モルディブで出会った女性の話です。
知ってる?モルディブ。
インドの南の方にある、珊瑚島で形成されてるリゾート国。
写真で見た方が早いかな。
(この記事の写真は全て旅行会社STW様のウェブサイトから引用しています)
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一つ一つの島を「リッツ・カールトン」とか「フォーシーズンズ」とかの高級ホテルが所有していて、
島が一つのリゾートホテル
になっている世界有数のリゾート地。
私、ここに行くのを目標にしてた時期があってね。
なんでわざわざ目標にしてたかと言うと、単純に高っっっけぇの。滞在費が。うろ覚えだけど、
七泊で300万円くらいした。
もちろん、島によって宿泊費はピンキリだけど日本から行くなら現地3泊で50万円~くらい。贅沢するならいくらでも。
そして、遠い。
直行便はないので、日本からシンガポールまで7時間。
乗り換えでモルディブ本島まで6時間。さらに高速船や水上飛行機でホテルのある島まで1時間。乗り換えのまで考慮すると日本を出てから約20時間。
高くて、遠い。
だから日本人だとよっぽどお金と時間に余裕ある人か、一生に一度の新婚旅行でしか行く人いない。
モルディブには100を超えるリゾート島がありますが、私が選んだ島はコテージが完全に海に建っているタイプ。この「海に建っている」が日本の建築基準法では不可能らしく、せっかくならモルディブを全力で満喫したいと思って選びました。
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そして、この島を選んだ理由がもう一つ。
「日本語対応可能」
です。
実は、モルディブの多くのホテルでは「専属執事」がつきます。
滞在中のアクティビティや食事の手配、あらゆる雑務は執事を通して行うため、通常の海外旅行よりもスタッフと会話する機会が増える。
七泊という長い滞在もあり、少しでもコミュニケーションコストを減らしたいという理由で「日本語対応可能」のホテルを選んだのです。
尤も、「日本語対応可能」とは言っても観光地の日本語なんて「コンニチハー!ニホンゴチョトワカルー!」くらいなんですが、それでも歩み寄ってもらえるだけでありがたい。
島に着いた瞬間のことは、今でもよく覚えています。
日本から20時間。
飛行機と高速船を乗り継いでやっと辿り着いた「憧れの南の島」
高速船を降りて、真っ白な砂浜に降り立った先に立っていた「日本語対応可能」の「専属執事」の女性の一言目は忘れられません。
「ようこそ〜、遠いところお疲れ様ですぅ〜!」
……
……?
ちょっと流暢すぎるな???
「日本語対応可能」って「カタコトの日本語が話せる現地人」って意味じゃないのかな。
「コンニチハー!ニホンゴチョトワカルー!」的なのを想像してたんだけど…
まぁ「おつかれさまです」じゃなくて「おつかれさま(↓)ですぅー!(↑)」なあたりカタコトと言えばカタコトか…
「疲れはったでしょう〜!?お荷物持ちますね〜!」
いや、関西弁だなこれ。
世界有数のリゾート地で関西弁が聞こえる。
すごい。
「日本語対応可能」に偽りなしだ。何なら「関西弁対応可能」って書いても良いかもしれない。
念のため、もう一度モルディブの風景を紹介する。
このめちゃくちゃ関西弁で話す女性の背景は、日本では見られない真っ白な砂浜とどこまでも続く透明な海である。
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「めちゃくちゃ関西弁ですね。大阪ですか?」
「あ、わたし京都なんです。お客様はどちらから??」
地元である。
いや現住所は違うけど、一緒!地元が一緒!!大学までずっと京都だったから!!
「みゆき」と名乗った執事の女性はそこからもずっと関西弁だった。
話の流れで女性が京都の名門大学、同志社女子大学出身だと知り、私も出身大学が近い話をしていると…
「あ、じゃあお客様の生まれが京都か他府県か当てられますよ。出町柳の三角のとこ何て呼びますか?」
「えっと…普通に"出町柳の真ん中のところ"とか…?」
「じゃあ生まれも京都ですね!あそこ"デルタ"って呼ぶの他府県の人だけだから!!」
ローカルトークがすごい。
日本にいた時でもしたことないよ、こんなローカルトーク。東京の人も、大阪の人すら怪しいよ「出町柳」って。
繰り返しになりますが、ここは日本から20時間。
アジアの楽園。世界有数のリゾート地。モルディブである。
出町柳のトーク背景は鴨川ではなくサンゴ礁なのだ。モルディブ、最高。
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ここから、みゆきさんとずっと一緒だった。
何しろ、コテージが海に建っているのだ。電話してボートで迎えに来てもらわないとホテル島にも戻れない。
ミネラルウォーターがほしい。
ウインドサーフィンがしたい。テニスコートの予約をしてほしい。今晩のレストランを、スパを、島内散策にいくからお弁当を…全部、みゆきさんを通すことになる。
必然、話す内容も増えてくる。
そして、失礼かと思ったがモルディブで働いている経緯を聞いた。お若く見えるが、どうしてモルディブで働いているのか。そもそもどうやったらここに就職できるのか。
みゆきさんは、ゆっくりと口を開いた。
「実は、モルディブに来たきっかけは…
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