Fattoria AL FIORE 3
窓の奥に見えるスペースがワインを醸造するスペースです。
ここから見ただけでも形や大きさの異なる様々なタンクが並んでいるのが分かります。
さぁ、さっそく潜入です。
潜入して真っ先に目に飛び込んできたのが上の写真。
時計といい、校歌額といい、体育館として使われていた時の名残がそのままに大切にされています。
ここでワイン造りの想いをお話しいただきました。
「Fattoria AL FIORE」さんのワイン造りでは、一切の添加剤を加えません。
ワイナリーによって考え方は様々で、培養酵母や発酵を促すための乳酸菌などを添加するところもあるそうですが、「Fattoria AL FIORE」では基本的にブドウに付着している野生の酵母のみで発酵させます。また、温度管理に於いてもセオリー通りに機械や設備を使って強制的に温度を変えるようなことはしないそうです。
それは、それぞれのブドウが本来進みたい方向とかけ離れたワインにはしたくないという想いから。
驚きだったのは、どんなワインを造るかを決めてからブドウを仕入れるのではなく、ブドウが届いて、そのブドウを見て、味わってからどんなワインにするかを決めるということ。
これは私たちにとって衝撃でした。
ステンレスタンクの他にも様々な種類のタンクが並びます。
こちらはオーク樽。
こちらは「アンフォラ」(素焼きの瓶)。素材が土なのでステンレスとは異なり瓶自体が呼吸をすることで、タンニンが丸くなったり、雑味を抑えられるそう。
衝撃は続きます。
こちら(上の写真)は何だと思いますか?
私たちは「味噌」でも仕込んでいるのかなって思いました。
正解は日本酒を仕込むときの酒樽です。
何故?ワイナリーに日本酒の酒樽があるの?って思いますよね。樽を作る職人さんも年々減少し、貴重な樽なのに。
こちらは本当に日本酒を造っている酒蔵さんから譲り受けたそうで、これからこの樽でワインを造ってみるんですって。
ワインの木樽と言えば、他の写真にもあるようにオークで出来ていて、それ故にワインの中にはオークの香りも含まれますが、こちらの酒樽の材質は日本古来の「杉」。
ワインに杉の香りが含まれるって、いったいどんな味わいになるんだろう。
勝手にワクワクが止まりません!
ちなみに、酒樽をいただいた酒蔵さんには、赤ワインを仕込んだワイン樽を譲り、それで日本酒を仕込むんですって。ワインも日本酒もどっちも飲んでみたいっ!
タンクから直接グラスに注がれるワインを飲めるなんて幸せ。
見て!このきれいな色!
この日いちばんのニコニコ顔かもしれません。
スチューベンやデラウェアといったブドウ品種で醸したワインをいただきました。
私たちの表現で、このワインの美味しさを伝えきれないのは十分に承知していますが、そのブドウが持っていた味の「核」となっていた部分がワインに姿を変えたことで分かりやすくなっていました。
あぁ、このブドウの本質ってこの味だったんだって。
ブドウが届いて、味わってみてから、どんなワインにするかを決める「Fattoria AL FIORE」さんのワインだからそうなるんだと思うの。
おまけ。こちらはワインを蒸留してアルコール度数などを計測する機械。この場所は体育館のステージの裏側、バックステージです。ここに入るの小学生の時の憧れだったなぁ。
「Fattoria AL FIORE」さんのご案内により充実の時間を過ごした私たち。
普通はこれにて終了!って思うでしょ。
いいえ、まだ続きます。
記事をご覧の皆さま、もう少しお付き合いください。
つづく…。