市場の変化 ヒックスの思想
様々な経済学者が経済史について考察しているがヒックスはその中でも有名な人物であると私は思う。今回は彼の考えを書きたいと思う。
ヒックスの経済史の概念で5つの段階があるように思う。上記の図のような移り変わりが存在しており、これから各々を紹介したいと思う。
1伝統社会
伝統社会とは言わば指令経済である。どれをどのくらい作るかを指示する事で市場を回そうとする考えである。これはマーシャル的市場だと言える。
2商品市場
伝統社会から“商人”という概念が出てきた。彼らは商品を交換する事で(物々交換だけとは限らない)市場を機能させようとすることである。この市場はワルラス市場的であると言える。
3領域市場
商人が力をつけるにつれて彼らは自身の財産を守る必要が出てきた。そのため彼らは国家のもとで商いをしようとした。国家がバックグランドにある事で「財産権の保護」と「契約の保障」がなされたため、商人はこれまで通り活動することができた。またこの頃から“労働”と“土地”の市場が形成されつつあった。
4産業革命
18世紀から始まった産業革命は商人時代の絶頂期であった。産業革命によって莫大な固定費が必要になり(機械をメンテナンスするためなど)また労働者の実質賃金も長期的な上昇を記録した。(当時のイギリスのデータに基づく)
5その後の時代
20世紀以降の社会は商人市場が滅亡した時代である。様々な業種の企業が台頭する事で、市場が独占化された。その上各国が保護貿易を施行したため、海外での商業も次第に困難になっていった。
このような段階を経て、今の我々の労働市場がある(企業という虚構な存在が経済を支配している時代)。おそらくこれは私の勘であるがあと20年もしたらこのような労働市場に変化が見られると思う。将来は今よりも企業と労働者の関係は希薄なものとなり、また新しい労働体系が形成されると思う。
しがない大学生のつぶやきでした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。