本との遭遇覚書・大吉堂の出張図書箱
「町に本を並べて、町で本を読む」
それが大吉堂の役割だと思っています。
まずは本を身近に感じてもらうこと。そのため人の集まるところに本を並べたり、人の集まるところで本を読むことが道筋なのではないかと考えるのです。
「大吉堂の出張図書箱」はじめました。
あべのキューズモール4階「つどいのひろば」に、大吉堂の棚から選んだ本を並べました。どうぞご自由にお読みください。
つどいのひろばは誰でも自由に使える場所で、学生が自習やおしゃべりをしている姿をよく見ます。商業施設にこんな素敵なフリースペースがあるのですよ!
つどいのひろばの壁が棚になっていまして、以前よりここに本を並べたいなと狙っていたのです。
並べた本は「新たな世界とつながる本」をテーマに選びました。
知ることで楽しくなる。知ることで楽になる。そんな本との遭遇がありますように。
学生が多く利用する場所だし、大吉堂が並べるのだからとYAをメインに選びました。
様々な人に本の魅力を伝えたい。そういう想いもありますが、それはひとりではできないこと。僕は僕のやれることやりたいことをやる。他の人が別の形で町に本を並べてくれれば嬉しい。そんなきっかけになれればいい。
本との遭遇のきっかけになればと、ブックガイドを意識的に多く並べました。そこに『このライトノベルがすごい!』をチョイスするのが大吉堂ならではかと。
気になる本は図書館や本屋で探してね。もちろん大吉堂にも並べているよ。
困った時に助けてくれる窓口になる本も選びました。
この手の情報系の本はすぐに古びてしまうので、古本屋では扱いにくいのですね。だから図書館的役割の場に並べたかったのです。
本はひと月くらいのペースで入れ替える予定です。
いわゆる「係の人」のいない場所なので、本の破損や紛失もあるでしょう。でもそれを理由に並べないということはしたくなかった。
それよりも誰も手に取った形跡がない方が悲しいかも。
10代の居場所機能を備えた施設YA図書館を作りたい。
でもそんなに簡単にできるものではありません。
ならば町のあちこちに、小さくともそんな機能を持たせた場所を作ろうじゃないか。そう思うのです。
つどいのひろばには大吉堂の本以外にも、阿倍野の学生の活動に関わるものも並べられています。
お買い物やお食事のついでに、ふらりとご覧ください。町とつながるきっかけにもなるかもしれません。
この町は面白いよと伝えたいのです。