多分誰にも伝わらないけど、本の読み方が最近変わってきた気がするって話。
僕はほぼ毎朝音読をすることにしている。以前もやっていたけれど途中でやめてしまって、この春からまた復活して、この調子なら多分この先ずっと続けられるくらい習慣化されてきた。
読む本は岩波文庫の青と白だ。
時間長くても30分から45分。音読で一分間に読める文字数はせいぜい200文字程度。調子が良くても300文字くらいのものだ。1ページにだいたい700文字くらい書かれているから、見開き2ページ読むのに2分弱。30分読んだとしても最大15ページくらい。でもそんなにいかない。10ページ読めればいいくらいのものだ。
そんな感じなので、1冊読み終えるのにもべらぼうに時間がかかる。300ページで一ヶ月の計算。だいたいそんな感じだ。
んで、そんなことをだいたい半年弱くらいやっていて、最近気づいたことがある。
普通に、音読じゃなく本を読む時の感覚が変わってきたのだ。
なんというか、これは完全に感覚の問題なので多分まったく伝わらないと思うが、普通に本を読む時に、僕の眼はもう文字を追っていない。
1文字1文字を上からないし左から追っていくのではなくて、なんか、3行×10文字くらいのブロックで拾って行ってる感じ。文字でなく面で見ている。だから、1行ずつ読んではいなくて、目線の焦点もあまり一貫してないから、文字の並びとして認識しているわけではないような気がする。
文字を追わずに、でも書かれていることの内容は把握している。なんとも変な感じだ。文字を追って本を読むという読み方しか知らないため、今のこの感じがどうにも理解できないけれど、実際そうなっているのだから仕方ない。
もしかしたら、フォトリーディングというやつはこういう感じなのかもしれない。でもそれをやったことがないからよくわからない。
とにかく分かることは、今までの本の読み方とは少し違うな、ということ。本を文字の羅列として認識していないようだ、ということ。
ようだ、とか、気がする、とか曖昧な書き方になっているのは、自分でもよく分からないからだ。ほとんど感覚の問題なので、はっきりしたことは分からないし、多分正確に書き出してもあまり伝わらないと思う。
音読のせいでこうなったのかどうかも分からないし、もしかしたら世の中の人はみなこういう風に本を読んでいるのかもしれないし。それも分からない。
本を読むスピードが劇的に変わった感じは無いけれど、読んでいる間に脳内に流れるイメージや空気感は以前と全然違う感じがする。
いいことかどうかよく分からないが、とりあえず変化を楽しもう。ただの老化かもしれない。
では。