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入院109日目:ジャガイモ料理
金曜日。最高気温35度。晴れ。
朝から暑い。
毎週、週の最後の勤務日は夕飯作りをパスしている。
だから今日は新人さんと夕飯作りを気にせずに仕事帰りに話した。
リーダーが辞める時、リーダー以上の人は来ないと確信していた。
それほどにリーダーは仕事ができる人だった。
初めて新人さんを見た時は仕事ができなさそうな印象があったし
しばらくはその印象のままだったが
まさかこんなに波長が合い、話していて楽しいとは想像もしなかった。
私が苦手な分野は大抵得意で頼もしかったし
いいことも悪いこともストレートに言い、物事の本質をよく見えている新人さんが
私はいつからか大好きになった。
リーダーには退職してほしくなかったけど
リーダーが退職しなかったら
新人さんには出会えなかった。
人生は出会いと別れの繰り返しだ。
駐車場で話していると、しばらくして雨が降ってきて、雷も鳴ったのでお開きとなった。
時計を見ると、一時間半も話していたようだ。
ビックリした。
時間が過ぎるのがあっという間だ。
それほどに、新人さんと過ごす時間は楽しい。
仕事帰りは本屋に寄った。
週末本屋に寄るのは楽しい。目当ての本を買えると嬉しい。
夕飯作りをしなくていい日は何を食べても許されるのに、大抵食欲がわかず
お風呂にも入りたくない。
夏場なのでお風呂に入らないわけにはいかないが
気合いが必要になる。
帰宅後、お父さんから、お母さん側の親戚からお中元が届いたと話を聞いた。
お母さんはまだ(母方)親戚に現状を話していない。
お中元のお礼の連絡をした際、近況報告の流れになり、ついに話すのだろうか。
お父さんはジャガイモを収穫した。
我が家のジャガイモだ。
お母さんが買った種芋でお父さんがお母さんのために育てたジャガイモだ。
100個以上収穫できたらしい。
「退院したら、ジャガイモ料理を作るね。」
お母さんからLINEが届く。
退院日が決まったからか、お互いに退院後の話をすることが時折ある。
お母さんはジャガイモで何を作るだろうか。
私も明日早速何かジャガイモ料理を作ろうと思う。
お父さんは「お母さんが許してくれたし、仕事辞めたい。だけど、お金が稼げるのは捨てがたい。」と漏らしていた。
仕事とは、生活だ。
以前Xで「三億円渡されたら明日仕事を辞めるか?」という問いかけがあり
私は即答で退職だと思った。
結局は私もお金や将来への安心や備えのために働いているといえる。