代筆屋という物書きになりたい人へ
代筆屋という物書きになりたい人へ
・なぜ代筆屋という古臭い物書きにこだわるのか?
WEB全盛のこの時代に
なぜ古臭い手紙や心を動かす文章にこだわるのかというと、
文章の力を再確認して欲しいなと思うからです。
私自身、文章に救われての今があります。
文章が無かったら今頃どこかで野垂れ死んでいたかもしれません。
当時はそれほど追い詰められていました。
仕事が無く、毎日やることが無く、
どうしていいのかわからずに途方に暮れていました。
金ナシ、コネナシ、人脈ナシの、
そんなどうしようもない私を救ってくれたのが、文章でした。
『代筆屋』という小説に出会い、文章を書くことで人の役に立ち、
人に感謝され、人から報酬までいただける。
そんな当時の私にとっては奇跡のような仕事を見つけたのです。
私は代筆屋という小説から文章の力を感じ、
文章の可能性を信じて書き続けてきました。
大変な時期もありました。それでも書くことを止めませんでした。
止められなかったといった方が適切かもしれませんね。
書くことだけが唯一私が生きてると感じられる瞬間だったからです。
書いて、書いて、書いて、書き続けていると、
妙なことが起こり始めました。
「代筆屋ってなんですか?」
「代筆屋さんに相談したいんですけど」
「私も代筆屋になりたいです」
私は戸惑いました。
ただ、書いていただけなのに、自分としては食い扶持がなかったから、
仕方なく書いていたという意味合いも少なからずあったと思うんです。
でも、書くことが何よりも好きでした。
この想いは今も変わりません。
・物を書いて生きるということ
この仕事は素晴らしい仕事だと本気で思います。
でも私は誰から構わず代筆屋や作家や
さぁ、あなたも物を書く仕事をしよう
なんて勧めているわけではありません。
なぜ気軽に勧めない、勧められないのかというと、
物を書いて生きるということは生半可な覚悟では務まらないからです。
文章というのは厄介な側面があって、
人の人生を変えるほど強力な力がある反面、
読み書きのできる人なら誰でも書けます。
誰でも書ける、誰にでもできることに対して、
わざわざお金を払ってまで依頼しようという人は少ないからです。
皆さんが、歯医者さんに行って治療を受けてお金を払う、
美容院に行って髪を切ったりパーマをかけてもらってお金を払う、
車屋さんに車の修理をしてもらってお金を払う、
当然のようにお金を払うことは、自分にはできない事だからですよね。
文章という誰にでも書けるものに対して
多くの人はお金を払ってまで依頼しようとは思わない
そこはご理解いただけたかと思います。
ということは、代筆屋だけではなく
物書きを目指す全ての方に伝えておかなくてはいけないことは
物を書いて生きるというのは、極めて厳しい茨の道を裸足で歩く行為に等しいのです。
たとえば有名な作家さんが本を出版すれば確実に売れます。
そりゃあそうですよね、名前を知ってるということは一定数のファンがいるわけです。
売れるか売れないかに関して言うと、本の内容はどうでもいいんです。
物を書いて生きるということは、
無名の作家が本を出版する行為と似ています。
厳しい言葉になりますが、
無名の人が何かを書いても、まず、売れません。
最近はSNSで一定数のフォロワーを獲得してる
インフルエンサーに対して出版依頼がかかります。
それは、ファンに対して本が売れることを見込んでいるからです。
あなたがもし何十万、何百万のフォロワーを持つインフルエンサーなら、
物書きではなくても何をしたとしても今の時代ならそこそこ成功できます。
でも、ほとんどの人はそうではありませんよね。
だから、物書きを始めるということは、
無名の売れない本を出版する行為に等しいというわけです。
・それでも書いて生きていきたい人へ
「代筆屋になりたいんです。どうしたらいいですか?」
という相談を何度受けたかわかりません。
たいていいつも、同じ質問をします。
「私に100万円払う覚悟はありますか?」
実際に私の講座は100万円以上します。
でも、しょうじきな話、100万円払う覚悟の無い人に
物を書いて生きる仕事を目指して欲しくはないです。
100万円という金額が安いと言ってるわけではありません。
会社員の方の平均月額手取りは30万円と言われてますから、
100万円は月額手取りの3~4か月分になりますね。
安いはずが無いんです。
でも、ですね。
100万円貯めることは大の大人なら誰でもできます。
大変ですけど、決して不可能な数字ではないですよね。
物を書く仕事で生きていくのは
100万円貯めるよりずっとずっと大変なことです。
想像を超える困難が待ち受けています。
100万円ぐらい手放す覚悟がなくて
人生を変えるなんて言葉を口にしないでと思います。
私は過去にとんでもない金額の自己投資をしてきました。
それはもう、マンション買えるほど突っ込んできました。
それだけの額を投資したからこそ、それ以上の額のリターンを得ることができました。
人と違う人生を歩む、
自分の力で稼ぎたい、
自由に生きたい、
という夢や願望はまさにハイリターンを求めるということです。
リターンとリスクは表と裏の関係にあります。
ハイリターンを求めるなら、相応のハイリスクを覚悟しなくてはいけません。
この話をすると、「お前が儲けたいだけだろ?」という声が必ずあります。
これは自慢でもなんでもなく、私はお金には困っていません。
「それなら無料で提供しろよ」という意見があるでしょう。
無料の講座に価値はないと考えるのは、
講座内容の良し悪しではなく、
講座を受ける側の覚悟が伴わない講座は
受講生にとって何の価値もないという意味です。
自分にとって支払うことがかなり難しい手痛い金額でないと、
腹を痛めないと、学べない事が人生にはあります。
私も含めて人生を変えてきた人に共通するのは、
今のままでは危険だと、
危機感を持つことができた人です。
危機感を持って必死のパッチにならないと人生は変わりません。
私がよくお金の話をしたり、お金に関する書籍をたくさん出版してるのは、
お金に悩まされ苦しい人生を送っている人があまりにも多いからです。
夢を叶えるにも日々の生活があり、必ずお金が必要です。
経済的自由を手にしない限り、ほんとうの自由は得られないことを体感しているからです。
「自由に気楽に好きな文章が書けたらそれでいいじゃないですか」
なんて聞こえのいい、無責任な
インフルエンサーや講師やコーチの話を信じないでください。
稼げない物書きはほんとうに大変です。悲惨です。
大金持ちの方や他に本業がある方や副業や趣味程度で物書きをやる人はさておき、
書くことを本業にしていて稼げないということがどれほど辛いか、
私は身を持って体験しています。
覚悟をして物書きで生計を立てたいと思うなら、
どうか、稼げる物書きになってください。
まずは、稼ぐために何をするべきかをよく考えてください。
・少しだけ、稼ぐためにしなくてはいけないこと
じゃあ稼ぐために何をすればいいのかというと、
以前にも書いたように自分の書いた文章を安売りしないことです。
特に物書き業界で慣例になっている一文字いくらという売り方を止めることです。
文字を書くということは自分の身を削り切り売りしてるようなもんです。
本の出版のように著作権利用料の印税として入り続けるものならまだいいんですが、
物書きの書いた文章という商品は、一度納品して報酬をもらえば、
そこで終わりです。
限りある自分の魂を切り売りしたものが、安くて良いわけが無いんです。
もちろん高い報酬を頂くために、そのための努力を怠ってはいけません。
高い報酬に見合った価値のある文章が書けるように、
日々読み書きを繰り返すのは当たり前です。
一日一度は文章と向き合う時間を作らなくてはいけません。
それは、自分と向き合うということでもあります。
代筆屋ナカジ
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■執筆者ナカジのプロフィール
中島泰成
1980年生まれ、京都府出身。2児の父。仕事もお金もなく、数千円しかないどん底の30手前の頃、地元の本屋で辻仁成氏の小説『代筆屋』に心を動かされ人生が変わり出す。当時のほぼ全財産をはたいて1300円の小説を買い代筆屋を始める。半年後に初めての依頼が入り代筆屋として書き続ける決意をした。心を動かす文章とは何かを追い求め10年以上書き続けた結果、テレビ、新聞、雑誌でプロの代筆屋として紹介され文章術の本を出版し心を動かす代筆屋作家となった。
「復縁」「謝罪」「お礼」「遺言書」「キャッチコピー」「セールスレター」「プロフィール」「WEBコピー」など、心を動かす魔法の文章を求める依頼者からあらゆる依頼が殺到している。また心を動かす文章術と人生を変えるコーチングを融合させた日本で唯一の文章コーチングを提供するコーチ、プロの代筆屋を養成する心を動かす代筆屋養成講座の講師としても老若男女問わず人気を集めている。
著書に『プロの代筆屋による心を動かす魔法の文章術』
『代筆屋の手紙ー実際の案件を元にした代筆屋の小説ー』『プロの代筆屋が暴露する心を動かす手紙やメールの書き方』『「別れてほしい」と言われたら・・・。』累計出版数100冊超。
■マスコミ掲載出演実績>
2012年 京都新聞掲載、関西ビジネスサテライト掲載
2013年 関西テレビ「よ~いドン!人間国宝さん」出演、朝日新聞掲載
2014年 読売テレビ「心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU」出演
2014年 代筆屋映画「her」タイアップによる産経ニュースwest、毎日新聞掲載
2015年 kindleベストセラー!『プロの代筆屋による心を動かす魔法の文章術』マイナビウーマン連載開始『恋を叶えるLINE&メール術』
2016年 AERA「伝える達人たちの書く技術」
東洋経済オンライン ベストセラー生む名文家たちの「書く技術」
日経ビジネスアソシエ “無難な文章” から卒業!「心を動かす文章」テクニック
プレジデントウーマン 手紙&メール「一目置かれる」文章の書き方
LEE 入門グッとくる「年賀状のひと言」塾
2017年 代筆屋の手紙 プロの代筆屋による完全書下ろし小説出版
2022年 NHKニュースほっと関西出演 愛妻の日に感謝の手紙をプロの代筆屋が校正
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文章への何らかの反応は書き手の大きな励みとなり、
また誰かの役に立てる良い文章を書こうという創作意欲に繋がります。
note全体の文章の質が向上し、誰かが幸せになる文章が増えたら物書きとして最幸です。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。