与えられた個性を真摯に全うする ~高校生インターン生から教えてもらった大切なこと~
今日は弊社株式会社夢峰(ムーブ)にて高校生インターン生2名がクライアント企業の部長とご担当者様に彼らが行った分析報告と提案をする日でした。
弊社は4月から経済的に困難を抱える高校生に無料のプログラミング学習支援とキャリア教育を届けるNPO法人CLACKと連携して高校生インターン生を受け入れています。
プレゼンテーションが苦手です。。。
それでどうする?
CLACKから弊社に来てくれた2名のインターン生はとても素直で真面目に分析や資料作成に取り組んでくれます。
人となりもよく一生懸命頑張るので本当にいい学生さんが来てくれたと感謝しています。
本番の一週間前にオンラインで分析資料の確認と合わせて発表練習会を行っていました。
インターン生がつくった資料は合格ラインで出来上がっているのですが、いざそれを言葉で伝えるとなるとしどろもどろになるインターン生が。
「自分は発表やプレゼンテーションが苦手なんです。。。」
彼はそう言って画面越しでもわかるほど、練習の場面でも緊張している様子でした。
いくつかあるのパートの一部を担当してもらうので、もしも緊張して話せなくなってもこちらでフォローするから安心してねと伝えます。
普通に考えると高校生が二回りも年の離れた企業の部長に発表する資料をつくっているというだけでも凄いのですが、それだけでなく報告と提案にまでチャレンジするというのですからそれだけで立派なことだと思います。
私が彼らと同じ年の時だと考えられないですね。
当日は13時半からのスタートなので、30分くらい前に来てくれたらいいと伝えると、その彼から
「自分、2時間前に入って練習付き合ってもらってもいいですか?」
私は心に熱いものを感じました。
できない自分を知っているから、
自分を最大限発揮できる状態を自ら作る
その後、彼は分析だけでなく提案の資料も自分なりの実体験をもとに作りこんで事前に送付してきました。
簡単なアドバイスをすると、当日までにやっておきますとの返事。
当日約束通りスタートの2時間前にやって来た彼はびっしりと書き込んだノート取り出しました。
私はそれを見た時、今日の報告&提案会の成功を確信しました。
そのノートを使って早速練習するのかなと思いきや弊社で本日印刷した彼用の発表用資料にノートに書きこんだメモを書き写しはじめました。
私がノート読みながら発表したらいいやんと声をかけると
「自分、緊張してどこに何を書いてあるかわからなくなってしまうので、少しでも自分がわかりやすいように書き込みたいんです。」
と黙々と作業をしていきます。
結局彼は一時間近くかけてノートの内容を発表資料に書き写しました。
そうこうしているともう一人のインターン生も当初の約束の一時間前にやってきました。
「なんか私ももう少しまとめたくて。」
凄いなこの子たち!
「知人者智、自知者明」
(人を知る者は智なり、自ら知る者は明なり)
上記は老子の言葉です。
他人のことが分かるのは智者と言えるが、真の自分(己)を知る者こそ明智の人である。
老子によれば、智者とは他人を理解できる人。
他人の能力や適性を含めて見極めることができ、なおかつ他人を思いやることができる人が「智者」だとされています。
しかし、老子の思想には、「智者」のさらに上をいく存在があります。
それが、「明智の人」。
どういう人を意味するかと言うと、「己=自分」のことをよく知っている人のことです。
老子によれば、他人のことを知るだけではせいぜい「智」にとどまるのであって、己を知る者こそが「明智の人」だというわけです。
人を知る者は智なり、自らを知る者は明なり。
人に勝つ者は力なり、自らに勝つ者は勇なり。
私は高校生インターン生の姿に明智を垣間見ました。
本気の姿勢は心を動かす
本番の時間となり、クライエントの部長と担当者様が来社されます。
挨拶もそこそこに早速分析報告と提案をスタート。
前半パートのインターン生は落ち着いて、練習で仕上げた報告を時に相手の目を見てしっかりと伝えます。
普段から色々なイベントの企画や沢山のバイト経験で得たコミュニケーション能力を発揮した彼女らしい明るくて楽しくなるプレゼンテーションでした。
後半パートのインターン生は資料に書き込んだメモを聞き手に気を遣いながら丁寧に伝えます。
途中言葉につまる場面もほんの少しありましたが、そんなことは全く気にならず、ただただ本気の準備から伝わる彼らしい誠実さあふれる真摯な報告と提案でした。
結果は言わずもがなですね。
しっかりと彼らはやり遂げてくれました!
与えられた個性を全うすることの大切さ
私たちは個性を活かすお手伝いを組織で働く人々や学生や若者に向けて行っています。
個性を分析する中で、人前で話すことが得意な質、しっかりと調べることが得意な質など様々な質があります。
こと伝えるという点において話すことが得意な質の方が有利だろうと思っていました。
しかし私は
彼の発表に対する自身の質を全うする真摯な姿勢に胸が打たれました。
それはクライエント含めその場にいた人間全員がそうだったと思います。
向き不向きを超えた真摯に自分の個性を全うする人間の底力を高校生インターン生から教えていただきました。
後日、CLACKの大学生インターンが書いてくださった本取り組みのインタビュー記事
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