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『admire』

EGO-WRAPPIN’の数ある中でも、大好きな曲の1つ。
何より歌詞に魅かれる。

心は見えない
消えないものに 触れた

美しい時と私
つなぎとめる kiss
光の終わり
まじわるその闇
あなたもそばで 見惚れる

見えないものに触れる。
その意識が、豊かさへと繋がっていく。

光と闇の交わり。
彼は誰(カワタレ)時と誰そ彼(タソガレ=黄昏)時。
照明を点しても、ものが見え辛い時間帯。
その時分に妖怪が出没すると教わった。
陸と海の交わる波打ち際。
生命の生まれる場所。
交わりがもたらすもの。

タイトルを日本語に直訳すれば、憧れ。
憧れは、嫉妬との表裏。
以下の書籍内で、白洲正子が、
「憧憬や心酔は畢竟するところ何物も生みはしない」
と、言い切っている。

30歳を過ぎた頃、友人から、
「大剛って、他人に憧れるってことがないよね」
と、言われ、その時初めて、憧れって何だろうと思い巡らせてみたけれど、指摘通り、自分には欠落した感情なんだろう。
ただ、嫉妬はわかる。
それはしようとしてするものではなく、湧き上がってくるもので、あ、また来た、と気づいた時点で、成仏させている。

昔からあった言葉なんだろうけど、SNSが蔓延し出して以来、承認欲求という言葉をよく耳にするようになった。この言葉には、憧れと嫉妬が纏わり付いていると思っている。それはいいとして、見ず知らずの人からの承認でも満たされるものなんだろうか。

ちょっと風変わりなアーティストの友人が、
「有名人の中で有名になりたい」
と、言っていて、言わんとせんことはわかる、と思った。
そう。
誰からの、が重要だと思う。
ま、関係ないけどね。

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