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日本酒イベントレポート:VintageSakeArt2023冬

VintageSakeArt2023冬のイベントに参加してきました。
今回はその様子をレポートします。

■イベント概要

今年2023年4月、昨年2022年11月にも同じイベントに参加しています。

日時:2023/12/2(土)
一部 11:00~
二部 14:30〜
(各部とも10分前より入場可)
※各公演日の0時より、当日券価格にて販売
※前売で完売の場合は、発売はなし
場所:赤煉瓦酒造工場
前売り入場券:3000円(各部)/5000円(一部二部通し券)
当日入場券:5000円(各部)/9000円(一部二部通し券)
【文化財で味わう!熟成した日本酒の祭典】
40年以上前のお酒も登場?!
熟成でしか味わえない複雑な香りと味わい、余韻の長さをお楽しみください♪
大好評の「蔵元と巡る!赤煉瓦酒造工場ツアー」も開催予定^^
<参加蔵元>
本田商店「龍力」(兵庫)、下越酒造「麒麟」(新潟)、奥の松酒造「奥の松」(福島)、岩瀬酒造「岩の井」(千葉)、酒井酒造「五橋」(山口)、玉乃光酒造「玉乃光」(京都)、名手酒造店「黒牛」(和歌山)、木下酒造「玉川」(京都)、株式会社武勇「武勇」(茨城)、(Kikino old vintage SAKE salon(札幌)、愛知屋(横浜)...and more!!
※参加蔵元は変更になる場合がございます。

e plusのリンクより

なんだか毎回イベント名が微妙に変わっているような、そうでもないような気がしますが、整理すると、
イベント運営団体が「熟成古酒の会」
イベント名は「VintageSakeArt」

ということでいいのでしょうか。
自分のnote記事でも表記ブレになってしまっていました。

そして、前売り券と当日券で値段がかなり変わっていますね。行くと決めたら前売り一択ですね。
今回の場所は、4月のイベント時と同様に今回も開場は赤煉瓦酒造工場です。
重要文化財で、日本のお酒の発展にあたっては欠かせない場所です。

イベントのコンテンツ、内容はほぼほぼ毎回同様のものとは思います。

■現地の様子、雰囲気

そんなわけでやってきましたまた赤煉瓦酒造工場。

横の通路にいくとこんな感じ
偉大な先生です

受付後、4月と同様に会場へ。
建物に入ると醸造関係の備品や展示物があちらこちらにある中で、その合間に机をセットしてイベント用のブースとしています。

4月の時には会場の一部として使っていた廊下、奥のエリアは今回は閉鎖され、コンパクトな状況になっていました。
12月という時期的に、酒造りの本業に勤しんでいる蔵も多いでしょう。その影響かもしれません。
今回僕は第1部飲みの参加でしたが、通し券で参加すると時間を持て余しそうです。

そんなところで、気になるところから順々に回っていきます。

色味、熟成年数、ラベルなどなど、なかなかインパクトの強いものが揃います。
今回はスポイトで自分で任意の量をとれるスタイルが多かったですね。

また、今回面白かったのは「お酢」の飲み比べがあったこと。
和歌山県の丸正酢醸造元、というところのラインナップがそろっていました。
これがまた美味しい。お酢によくある鼻をつんざくような匂いはなく、まろやかでやさしい味。土佐酢、三杯酢、塩ポン酢が特においしかったですね。

施設の奥を見られる「日本酒百年貯蔵プロジェクト」の見学ツアーも途中でありました。
こちらも4月にもやっていましたので、今回は割愛。

■飲んだお酒リスト

長野県 麗人 超辛口普通酒 平成2BY酒造
静岡県 葵天下 吟醸 二級 生酒 199BY(推定)
新潟県 越乃白雁 こしひかり純米酒 二級 生酒 1989BY
長野県 横笛 一級 原酒 醸造年不明(〜92)
長野県 横笛 一級 醸造年不明(〜92) 梅柄陶器
滋賀県 神開 瓢箪 一級 1989
滋賀県 神開 瓢箪 一級 1991
新潟県 白龍 あかい酒 一級 1978(昭和53)年
新潟県 金升 あかい酒 一級 1978(昭和53)年
高知県 安芸虎 寝越庵(ねごしあん) 全麹仕込み 2000年度
長野県 麗人 大吟醸 山田錦 2010BY
長野県 麗人 大吟醸 山田錦 2012BY
岐阜県 達磨正宗 平成29年純米酒 限定オリ酒 上澄み
岐阜県 達磨正宗 平成29年純米酒 限定オリ酒 中取り
岐阜県 達磨正宗 平成29年純米酒 限定オリ酒 オリ
千葉県 岩の井 玄燿 古代黒米酒 原酒
千葉県 岩の井 純米 淡麗旨酒
千葉県 岩の井 純米大吟醸 豊穣の里
千葉県 岩の井 大吟醸古酒 1978(昭和53年)仕込み
兵庫県 龍力 玄妙
兵庫県 龍力 玄妙 甘蜜
兵庫県 龍力 純米酒 2003 平成15BY 雄町
兵庫県 龍力 純米酒 2010 平成22BY
兵庫県 龍力 純米酒 2012 平成24BY 神力
兵庫県 龍力 全麹純米酒 2010 平成22BY 神力
兵庫県 龍力 全麹純米酒 2008 平成20BY 神力
京都府 玉川 2015BY
京都府 玉川 特別純米酒 2018BY
京都府 玉川 山廃純米酒 Vintage 2018BY 自然仕込
京都府 玉川 Time Machine Vintage 2018BY 自然仕込
福島県 奥の松 本醸造 2013
福島県 奥の松 熟成純米吟醸
福島県 奥の松 20XX Vintage2008 Ver.raw
福島県 奥の松 20XX Vintage2008
山口県 五橋 純米古酒 平成十八年酒造年度
山口県 五橋 熟成酒
茨城県 武勇 コシヒカリ生酛純米 土蔵内常温七年熟成 28BY(2016醸造年度)
茨城県 武勇 生酛純米 愛山 土蔵内常温五年熟成 2017BY
兵庫県 葵鶴 AOI CLASSIC 2014  山田錦熟成古酒
兵庫県 葵鶴 大吟古酒
兵庫県 龍力 玄妙 プレミアム
和歌山県 菊御代 上撰 H30BY
和歌山県 菊御代 上撰 R1BY
和歌山県 黒牛 環山 純米大吟醸 斗瓶取り 30BY
和歌山県 一摑(ひとつかみ) 大吟醸 29BY
京都府 玉乃光 純米大吟醸 備前雄町100% 熟成古酒ゴールド 2015年
京都府 玉乃光 純米大吟醸 備前雄町100% 熟成古酒シルバー 2020年
京都府 玉乃光 酒鵬 純米大吟醸 熟成古酒 2014
千葉県 岩の井 平和の調べ
千葉県 岩の井 秘蔵古酒 二十年

なんだかんだ50種類、ただ、一つ一つはごく少量ですので酔っ払う感じはほぼありませんでした。

今回の強烈なインパクトは古酒で、「上澄み」「中取り」「おり」という飲み比べ。

これは初めて経験しました。あまりの味の違いに衝撃です。
また、気になるワードである「紅麹」というものを発見。

お恥ずかしながら、こちらも初めて知りました。

「紅麹」とは、蒸した米に紅麹菌(ベニコウジカビ/Monascus属カビ)を混ぜて、発酵させた米麹の1種です。
紅麹は、鮮やかな赤い色をしていることから、天然の食品着色料としても利用され、調味料や食品などに幅広く使われています。
現在も伝統食として紅麹肉、紅酒などが知られており、紅麹は、昔から中国や台湾で親しまれてきた食材です。
しかし、紅麹菌はとてもデリケートなため、培養が難しい点が紅麹を工業的に扱う企業にとっての課題でした。
長い歴史を持つ食品ですが、中国の福建省と台湾、日本の沖縄などごく限定的な地域でしか作られていません。

これまで日本酒を赤くするのであれば、赤色酵母を使うか、古代米を使うか、が多いと思っていましたが、麹で赤色にする手法があるとは。
現存の日本酒の蔵でやっているところはあるのでしょうか?気になりますね。
お馴染みのラインナップもあれば、完全初見のものまで。
毎回毎回、いい意味で得体の知れないものがでてくのがこのイベントのすごいところです。

■終わりに

次にやるのは例年だと春先あたりでしょうか。
どんなものがでてくるか、期待が膨らみます。

ではでは。

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