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療育中5才7カ月発語遅滞の息子がこの1年で簡単な会話をできるようになった絵本の読み聞かせ法/0-3才向け絵本(絵本随時更新)

我が家の長男・現在5才7カ月は、一年前までろくに言葉を発さず、コミュニケーションの取り方に苦労していました。" 話さない "のではなく" 話せない "、まさにそんなかんじでした。

あれから一年。
簡単な会話ができるようになりました。

その要因の一つにあげられるのが、絵本好きの弟(現在2才1カ月)の存在です。次男が1才前後から絵本を好んで読むようになったことにより、その姿に長男も刺激を受け、絵本に興味を持ち始めました。

去年、当時1才だった弟とともにこの一年間絵本を読んでいく中で、彼の辿った経過は私にとってとても興味深く、面白いものでした。一つ一つきちんと段階を踏んで絵本の傾向が変化していくのです。

これは、もしかしたらうちの長男と同じように発語のゆっくりな子どもたちにも役立つのではないかという思いから、今回記録を残すことにしました。
子どもの発語がゆっくりで心配な親御さんの参考になれば幸いです。
リンクを貼った絵本は、なかでも反応のよかったものをご紹介しています。
購入したものもありますが、図書館で借りたものが多いです。

絵本選びの変遷
STEP 1 絵がメインの絵本
STEP 2 絵で話を理解できる絵本
STEP 3 参加型の絵本
STEP 4 同じ展開の繰り返しの絵本
STEP 5 短く明快な起承転結のある絵本
STEP 6 起承転結のあるストーリー絵本


▼STEP 1 絵がメインの絵本

一年前、次男と一緒に絵がメインのものから再スタートしました。赤ちゃん向けのこういった絵本はもうつまらないだろうと次男に向けて読むことが多かったのですが、ちゃんと聞いていました。語感を楽しんでいたようでした。懐かしさもあったのかもしれません。



▼STEP 2 絵で話を理解できる絵本

つづいて、絵がメインの絵本は飽きてきた様子だったので、話の展開がありながらも絵で話を理解できる絵本に移行していきました。読んでいる間、絵本をじーっと見つめていたのが印象的で、その姿をよく憶えています。
一言二言ですが、読んでいる最中に言葉を真似するようになり、絵本を通じて発語の練習をし始めました。



▼STEP 3 参加型の絵本

一緒にページをめくったり、絵本を読み聞かせる際に動作を加えることで、真似をするようになり、より絵本を楽しむ姿が見られるようになりました。特に、しかけ絵本のような参加型の絵本はお話に入り込めるようで、一人でも楽しんでいました。読書中に笑顔が増え、この頃くらいから絵本がコミュニケーション媒体になってきたように思います。話せないし、会話は難しいけれど、絵本を通して心が繋がったような気持ちになれました。



▼STEP 4 同じ展開の繰り返し

同じ展開を繰り返す単調な絵本を楽しむようになりました。よく読み聞かせていた当時は、未知のものへの予測が難しい特性があったため、同じ展開が心地よかったようです。何度も何度も繰り返し読みました。「よんで!」と、絵本に対してより積極的になってきたのはこの頃からでした。『いろいろいちご』は初めて彼が欲しいと言った絵本です。




▼STEP 5 短く明快な起承転結のある絵本

5分程度の集中力がつき始めた頃、起承転結のある絵本を読むようになりました。いままでよりも少し発展した面白みがあり、なおかつ集中力に余力が残るような簡潔に終わる絵本は、読み終わったあと、達成欲も刺激されているようでした。



▼STEP 6 起承転結のあるストーリー

いま現在はこの段階にいます。
話の題材が身近で興味があり、ストーリーテーマが一つで、主人公が明確で、連続した時間軸でお話が展開していく絵本を好んでいます。この頃は集中力がさらに増し、場面展開が多くても読めるようになりました。いまのお気に入りは『ノラネコぐんだん』のシリーズで、春休み中と言うのもあって一日に2-3回は読んでいます。


↓ ノンタンシリーズ

↓ ピヨピヨシリーズ

↓ ノラネコぐんだんシリーズ

↓ バムとケロシリーズ




▼最後に
この一年間は、試行錯誤しながらも以前と比べたらスムーズに絵本選びや読み聞かせが進みましたが、それまでは違いました。

発語もままならないのにも関わらず「このくらいは読んでもらいたい!」「早く話してもらいたい!」という思いを全面に出し、2-3才前後から今回あげたSTEP5や6の絵本を読み聞かせていました。当然、理解できないので聞くわけもなく。子どもをよく観察するという育児の基本的なところが抜けていましたし、親のエゴだったなぁと反省しています。例えるならば、数字もまだ分からない子に無理矢理計算をを教えこもうとしている感覚に近かったのかもしれません。自分のことに置き換えると分かるのに、息子のこととなるといつもに増して客観性に欠けていました。

いまは、あの頃のように絵本を発語の勉強媒体として見るのではなく、楽しむものとして絵本と向き合っています。そのため、いまの息子たちが一緒に楽しめる絵本を考え、選び取るようになりました。絵本と言えば福音館のイメージがありましたが、様々な出版社・様々な作家さんがいらっしゃることを知り、親子で一緒になって楽しみ、絵本の素晴らしさに触れています。いや、素晴らしさなんて言うと大袈裟ですね。本当、絵本って面白いし、読んでいて大人まで楽しいし、親子のコミュニケーションツールにもなるし、最高です。絵に癒されたりもします。

まさか、あの子が絵本でこんなに笑顔になるなんて。あの頃は全く想像できなかった彼がいまここにいます。それが一番の収穫でした。

読んでくださり、ありがとうございました。息子の歩んだ軌跡が誰かのお役に立つことを願います。ではでは。

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