情報処理学会 高校教科「情報」シンポジウム2023秋に参加した
こんにちは。高校で情報の先生をしていますTakitoです。
ご高覧いただきありがとうございます。
今回、「高校教科「情報」シンポジウム2023秋」に参加しました。気になった内容を書き記しておきます。太字が講座内容、細字は自分の感想
大学入学共通テスト「情報1」で問われる
資質・能力とは
大学入学共通テスト(以降 共通テスト)では知識・技能だけでなく、思考・判断・表現をより重視した問題が出題される。
共通テストは、日常の課題を発見し、解決方法を構想する場面を題材にした問題となる。受験者にとって既知ではないものを含んだ資料を基に考察する⼒を問う問題となる。
情報関係基礎と情報1は異なるので注意する必要がある。
情報1で利用するプログラム言語は新DNCLではなく、共通テスト用プログラム表記なので、DNCLと呼称するのは控えて欲しい。
共通テスト「情報1」の問題形式を再度確認できて安心した。
今年度の定期試験は、共通テストを意識して作成しているが、作問に非常に時間がかかる。情報1の問題集が各出版社から出ているので参考にさせてもらっているが、さらに充実してもらえるとありがたい。
DNCLについては青天の霹靂。もう全国的に色々なところで新DNCLと呼ばれている。生徒にも、ずっとDNCLと紹介していたので、各所で訂正が必要。
初等中等教育における情報教育
小中学校では、GIGAスクールによって情報のアクセスが簡単になり、情報を整理することが普通となった。また、クラウドを利用して、他の人と考え方を確認するなど、協働できるようになり授業の形が変化している。
情報活用能力調査によると、特に小学生について自治体によって格差があるが、文科省が本腰いれて改善しようとしている。
今の学習指導要領改訂とGIGAスクールによって、学校の授業は大きく変化していると思っている。ただ、私の勤務校の周辺を見ると、全国に先進的な情報活用事例を発信している市町村もあれば、生徒の話を聞く限りでは、昔ながらの授業をしている市町村もあるようだ。
小中学生は5年後の高校生。今から覚悟しておいたほう良さそう。
高校情報科のこれから、でなくて、
いま、どうするAIリテラシー
高校生へのアンケートの結果、高校生の6割は生成AIを利用していない。また、多くの生徒はAIの仕組みは良くわかっていないが、AIの将来には期待している。
現行の情報1では直接的に生成AIに関する範囲はないが、国も「AI戦略2019」を掲げるように、将来的にはAIは身近なものになり、子どもも使うようになるので、学ぶことは必要。
文科省のガイドラインが示すように、段階的に利用することが良さそう。
とはいえ、学校の課題等で望ましくない利用をしても、それ見破ることは非常に難しい。
AIが有用で子どもが利用し、学ぶことが必須なのは当然として、まず現状、年齢制限があって利用までの障壁が高いのが難点。次に望ましくない利用方法が簡単に思いつくので、その対応が難点。そして、望ましくない利用方法やAIの難しさが大人に不安を与え、子どもの利用が阻害される可能性があることが難点。まずは生徒利用の理解を得るために、大人がAIを理解して、AIが浸透するような手だてを講じることが大切だと思う。
共通テストもあるし、生成AIもあるし、多分そろそろ次の学習指導要領も出てくるだろうし、アンテナ張ってないとすぐに置いて行かれそう。気をつけます。
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