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本紹介#9 第一感 マルコム グラッドウェル著

冒頭はひょんな話からテーマが派生していく。
それは古美術の審美眼にまつわる話。当時の技術の限りを使いを徹底的に調べたのちに本物と判断して美術品を購入。だが、のちにそれを見せられた専門家は偽物と言う。そして正解は偽物。理由は全員「何となく」。

これこそが「第1感」。だという。
ただ闇雲にaとbの二択を直感に任せればいいと言うのではなく、このケースで言えばそれまでの経験の蓄積やその物事への知識があるのであれば理由を言葉にできずとも直感でわかるという不思議を受け入れていいということだ。

その言葉では表せない直感が、じっくり考えるよりも時により正しい判断を下すと言う事実を尊重すべきだというのが私がこの本から得た一番大きな学びだと思う。もっと単純に言うなら、その漠然ともいう感覚に乗っかっていい。乗っかったほうがいいまであるのだ。

この本には他にも面白い例や違う切り口からの解説もあり、とても面白い。

印象的な例で言えば、就職活動などの面接。実は対面して2秒で合否は決めているという話。これも第一印象という直感だ。

これも、その事を残念に思うというより。人が知らず知らずのうちに蓄えた第一印象に基づく自己のデータとそれに伴う判断がとても優れているということに驚いた。

この本を読むと、自分の直感を少し自信を持って扱えるようになるように思えた。

特に情報ばかり集めてしまう人、人の心理に興味がある人におすすめの一冊です。


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