「簡単にやってくれればいい」が一番難しい
「簡単にやって」
「適当にやって」
「あるものでやって」
「何でもいいからやって」
プロが困るワードです。
簡単って何?
適当って何?
あるもので足りるの?
何でもって・・・
■家づくりのプロに頼むべきこと
1 難しいこと
冒頭の「簡単に・・・」と言うことも、
「プロにとっては簡単なこと」
であれば通常の仕事として捉えられるのですが、
そうではないお金や労力を掛けないという意味の「簡単に・・・」と言うことですと、それはプロには非常に難しいことになります。
そんな簡単な作業だとしてもプロがやれば技術や知識が必ず入りますし、
不本意な作業をやってしまって時間が少し経った後にどうなってしまうか心配で仕方がないですし、
要するには、やりたくないことと言えます。
自分で出来そうな簡単なことならば、
ご自分でやってしまうのが最もお勧めです。
ただし、自己責任です。
ご自分で出来そうもないことは決して「簡単なこと」ではないと思います。
2 プロ目線が必要なこと
「適当に・・・」やってしまって良いような事は、その道のプロに依頼する必要はありません。
これもご自身でやってしまうのがお勧めです。
ただし、自己責任です。
ご自分で判断できそうもないことは決して「適当に判断できること」ではないと思います。
3 使う物を選ぶこと
「あるもので・・・」と言うのは、その工事に対して、適切な物であるか、サイズ、品質、数量が足りているかなどを綿密に検討した上で発せられる言葉だと思います。
ちなみに、プロが扱う材料や道具などをホームセンターやインターネットで購入することも出来るようになりましたが、まだ、全て同じにまではなっていません。
一般の方とプロが使う材料や道具で違いがある物も少なくないので、
その工事のために準備されていない物で何とかしようとするのは、逆に、労力を増すことになる場合もあります。
4 失敗してはまずいこと
何でもいいのであれば、失敗覚悟でご自分でやってしまうのがお勧めです。
失敗したら困るからプロにお金を払って依頼するのだと私は考えています。
最近では、動画サイトなどを見ていると簡単に作業しているように見えたり、エンターテインメント性重視の動画など、建築系動画も充実しているので、ご覧になったことがある方も多いと思います。
しかし、動画は公開する目的が色々とありますので、必ずしも、ご視聴の方が望んでいる映像が映されているとは限りませんし、それを判別するには知識や経験も必要となりますので、注意が必要だと考えています。
■家づくりのプロに頼まなくても良いこと
本当は家に関することは全てプロにご依頼していただきたいところですが、時代も変わりましたし、そもそも、地元でかかりつけの工務店になれるような地域密着工務店が激減しているので、ご自分で色々とせざるを得ない、将来はもっとそうなるでしょう。
1 構造躯体ではない
柱、梁、筋交いなどの躯体の他、床・壁・天井なども住宅の構造を担っていますので、性能を低下せずに工事をするには知識や技術が必須となります。
一方で、表面の仕上げ材などは、技術が必要ではありますが、そもそも張替えなどのリニューアルが前提ですので、DIYをしても問題は起こりにくいと思います。
2 ライフラインではない
水道、ガス、電気、は資格はもちろん、確かな知識・技術が必須です。
作業自体は動画などを参考にすれば出来るかもしれませんが、
素人が施工して大惨事になってしまう危険性がありますので、絶対にお勧めしません。
素人が施工した結果、何かあった後にご相談いただいても、大掛かりな修繕ナシにはこちらも対応出来ないと思います。
3 建物の外側
屋外に設置するウッドデッキ、物置など、建物と屋外に設置するもの、特に建物と接続しないものは、建物への影響が少ないので、DIY向けです。
■最後までお読みいただきありがとうございます
枕を高くして寝られるような仕事をしたいです。