掘ったら何が出てくるのか
地面には色んなものが埋まっています。
埋蔵金や石油だったら大喜びですが、大体は困ったものばかりです。
こんなものが埋まっていたら要注意です!
■家を造っていてよく見かける埋設物
1 産業廃棄物
一番多いのが、「ガラ」と呼ばれるいわゆる産業廃棄物です。
瓦やコンクリート・タイルなどの破片などが多いですが、中には、プラスチック・ビニール系のゴミなども混ざっていることもあります。
おそらく、以前の工事の際に、きちんと処分すべきゴミたちを地面に埋めてしまったのでしょう。
穴を掘って、ゴミを埋めて、土をかぶせてしまえば分からなくなってしまいますから、処分代を浮かせるためにでもやってしまったのでしょう。
しかし、こうしたガラは出てきてしまうと今度はしっかりと処分することになりますので、処分代が新たに発生しますし、
そもそも、ガラを埋めてしまうと本来土が締め固めれて強くなる地盤の地耐力が著しく低下してしまうので、良いことは一つもありません。
2 昔の配管類
水道管、下水管、ガス管、など、以前使用していた配管などを新しく入れ替えた際に、昔の物をそのまま埋めたままにしている事があります。
建物がある状態では撤去できなかった場合もありますので、必ずしも悪意があって残したとは限りませんが、配管類の場合は、建物の真下ではなく、建物周囲に埋設されている事が多いので、それほど、大きな影響が出ないこと多いです。
ただし、浄化槽など撤去の際に深く、大きく掘削しなければならない埋設物については、少なからず影響が出てしまう可能性があります。
ですから、可能であれば、建物から離れた位置に埋設しておくと、将来への影響が抑えられると思います。
3 木の根っこ
多くはありませんが、昔、樹木が生えていた場所の上に住宅を建てているケースなどで、木の根をしっかりと撤去せずに残している事があります。
途中でカットされた根っこは月日の経過と共に枯れていき、やせることで地盤を沈下させるなどの影響を与えることがあります。
また、竹や笹などの根は残しておくと、そこから再生してしまうので、過去に、地面からニョキニョキと生えた竹が床下いっぱいに広がっている現場もありました。
根っこも建物がある状態では撤去が難しいことが多いです。
4 昔の家の名残?
他にも見かけたことがあるのが、以前の家の基礎がそのままの状態で出てきたことがあります。
遺跡でも掘り当ててしまったかと思いましたが、
ただ単に、昔の基礎を撤去せずに新しい建物を上に建ててしまったのでしょうが、これも、もはやどうしようもなく、色んな工事の邪魔になりました。
本来、しなければならない施工を邪魔してしまうので、品質を確実に低下させることだけは間違いありませんでした。
■これが「家づくりは人だ」ということではないです
建設会社、工務店がみんなこんなことをしているということは一切ありません。
決してあるあるではありません。
人によって、会社によって、ということではありますが、
家を建ててくれる「人」を選ぶという際に、こんなことを気にしてほしいということではありません。
普通はゴミは埋めませんし、撤去できる物は可能な限り撤去してから家を建てます。
いくら、構造がしっかりとした家を建てても、地盤が悪ければ全く意味がありません。
地盤が基本ですので、私たちは常に気を配っています。
だから、どこにでも家が建つとは考えていません。
適した敷地、適さない敷地は必ずあります。
ですから、自ら適さない敷地を造ることはしません。
もしも、なぜか、相場よりも格段に安い土地があったとしたら、そこには安くなる理由があります。それが埋設物である可能性もゼロではありません。