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家づくりに【美】を追求する

「美しさって何だろう」

哲学的な話しではなく、家を造るにあたって、美しさって必要かどうかと言うお話しです。

ちなみに、
美しくなれる家が造れたら、きっと弊社は商売繁盛するでしょうね!?


■美しい住宅設計とは何だろう

1 美しいって何でしょうか

「美しい」って人それぞれ違います。

芸術作品や芸術点を競うスポーツでもない限りは、特に基準がある訳ではないので、それぞれの感性で勝手に決めていいと思います。

最近は、男性でも美容に力を入れるようになってきているので、「美しい」ということを意識している方が増えているのではないでしょうか。

2 美しい家ってどんな家だろう

隅々まで掃除が行き届いた家が【美しい家】だろうか?
有名デザイナーが設計した家が【美しい家】だろうか?

それも人それぞれだと思います。

ちなみに、
私が考える【美しい家】とは、
形が整っている家 です。

3 形が整っている家ってどんな家だろう

ここからは私の個人的な意見のオンパレードです。

私が建築物に感じる美しさとは、
左右対称、凹凸が無い、整列している、間崩れが無い、色が統一されている、など形や寸法、色あいなどが整っている(という表現が正しいかは分かりませんが)ことです。

美しい住宅であるほど、そこにいて違和感を感じない、
という感覚なので、他人に理解してもらうのはなかなか難しいですが、お客様とお話ししていると、時々、
「これは美しいですね」
と言葉に出てしまうことはあります。

とは言え、
私が【美しい家】や【形が整っている家】を造ることにこだわっている訳ではありません。

そうした設計の方が、
納まりが良かったり、各種性能が高くなりやすかったり、コスト面で有利だったり、などメリットがあると私は考えているので、自分が考える【美しさ】を一つの目標にしているというだけです。

ただ、設計しているうちに、
バチっと形が整った時には、思わず「美しい」と思ってしまいます。

4 清掃面で美しい家にするには

話しを変えて、見た目の美しさの中で、きれい(掃除の面で)を実現しやすい家についても考えてみたいと思います。

しかし、それも、実は形が整っている家、凹凸が少ない家の方がきれいを保ちやすいと私は考えています。

お掃除ロボットだって、凸凹の部屋よりも、長方形の部屋で家具などもすっきりしている空間の方がお掃除しやすいですよね。

それにプラスして、
収納が有効に配置されていることも物が溢れず、部屋に凸凹を造らないためには重要です。

5 美しくなれる家にするには

最期に、人間が美しくなれる家についても考えてみたいと思います。

心の美しさについては、難しいですが、他人に優しいことを美しさの一つとすると、人との関わりの中で培われるものではないかと思いますので、個室で一人っきりの時間を長く過ごすようなことが無い家が良いのではないかと思います。

また、ストレスによって攻撃的な心が育たないように、心と体が穏やかになるような癒しの空間、ゆったりとくつろげるお風呂、朝までぐっすり眠れる寝室、などが良いと思います。

自然素材の他、お気に入りの家具、素材、小物、趣味、などに囲まれるのも、いいかもしれませんね。

ビジュアルの美しさについては、まずは健康的な暮らしが基本ですので、自然の光や風をたっぷりと感じられる開放的な家などはいかがでしょうか?

世間的には、窓が少なく・小さく、暗い空間で機械、コンピューターに制御された住宅が高性能住宅として普及していますが、性能の数値は良いでしょうが、健康になれるかどうかは人によると思います。

それと、体を動かしやすい家、機械が全部やってくれるのではなく、少し手間が掛かるが楽しく体を動かせるような家ですと、自然と健康的になるかもしれません。

例えば、家の周りを全部コンクリートにしてしまえば、雑草抜きが無くなりますが外に出る機会を減らすことになります。

一方で、土が多いお庭なら、雑草抜きは必須として、ガーデニングや家庭菜園なども出来るので、体を動かしつつ、季節を感じたり、自分の育てたとれたて野菜を食べたり、して健康的な暮らしにつながるとも考えられます。

最後に、
鏡に写る自分を見ると美意識が高まると聞いたことがありますが、
鏡張りの家で毎日を平穏に過ごせる方は稀だと思いますので、今後も設計することは無いと思います。

■最後までお読みいただきありがとうございます

伝統的な木造建築には、匠の技術により、
様々な「美」が意識されて造られているので、伝統的な建築物を見ているとうっとりとしてしまいます。