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Dlife 6/25
目を開けると木目の顔と目が合った。
頭上には掛け軸。
息を吸うとどこか懐かしい木の匂いが鼻をくすぐる。
ミシミシと一歩歩くたびにうなる廊下を渡って風呂に行く午前6時。
風呂を出た後は石畳を歩いて散歩に行く。
10分ほど歩くと海に出る。
デカいサボテンに綺麗な花、サワガニに猫。
いつもとは違う散歩コースに連れてってもらった犬のように新しい発見にワクワクする。
江戸時代に建てられた建物。
こんな雰囲気の良い旅館が営業していないもったいなさ。
8月は自分らが経営していく。
社会にもでたことない、
経営もしたことない、
22年生きただけの大学生には分からないこともある。
事実社長との打ち合わせでも
何でこうなんだろう。
って無駄に思えることもあった。
自分の提案が通らないのは
実績、信頼がないからなのか、
ただ単に自分の意見が甘すぎるのか。
やってみないと分からない。
ノーリスクで経営者の目と日本と海外の働き方の違いを肌感覚で手に入れるまたと無い機会。
帰り寄った海は心模様を写したような海だった。
次から次へ来る波はこれから起こる試練。
乗れたら一番楽しいだろうなと思うまあまあ強い波。
もやっとした感情を足に込めて水を蹴っ飛ばす。
キラキラと日の光を浴びて飛んでいく水滴たちが綺麗だった。
どんな感情の自分も楽しめるような人になりたい。
そんなことを考えながら
どこかの海底から運ばれてきたであろうワカメを投げた。
怒られた。
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