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「劇場版ドクターX」感想…大門未知子の強さの秘密
約一ヶ月ぶりの映画館、「劇場版ドクターX」を観てきました。
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ドラマの方は職場のテレビで流れていたのをチラチラ見かけたくらいで、しっかり観た事はありませんでしたが…やはり、主題歌に釣られて観ることにしました。
ドラマの方でも「阿修羅ちゃん」が主題歌だったことがある、Adoちゃんと縁のある作品ですがこの曲も疾走感があって格好良いですね。是非スクリーンで聴こうと思い、映画を観ることに決めました。
Filmarks感想
劇場版ドクターX(2024年製作の映画)
ドラマの方は何回かながら見した程度。
主題歌目当てで鑑賞した。
大門未知子のキャラと決め台詞は知っている、くらいだったのでその背景に迫り凄腕になった理由を知れたのは収穫だった。
正直、前半は大元がテレビドラマなこともありテンポが良いというより展開が雑に感じた。わざわざ呉のシーンを挟んだり、幼少期の回想は必須だっただろうか?と感じざるを得なかった。兄弟の設定も無理があると思ったし、このドラマの特性なのかもしれないが病院の仕事ってオペだけなのか?と言いたくなる割り切りすぎな描写が引っかかっていた。
しかし終盤の緊迫感はかなりのもので、◯◯を◯◯◯すシーンは思わず呼吸を止めていた。途中まではテレビのダイジェストで、ラストオペからはノーカット。そんな風に思って観ればしっくり来る作品かもしれない。
図らずも、日本が抱える高齢化社会の問題を落とし込んだ社会派ドラマの側面も強く、神津が進めていた改革も単純に否と言えないところに、「正しさ」を問いかけるメッセージ性を感じた。後は、役者陣の素晴らしさ。
世代交代が謳われる状況の中で、年配の人物が良い味を出しまくっているので自然と未知子側に気持ちが傾く、そんな温かみのある作風も人気の理由かな、と思えた。
不要に感じる部分も多いし、奇天烈な展開で感情移入が難しいところもあった。何より映画なので、もっと「間」が欲しいと思う場面がいくつもある。
しかし、テレビドラマの劇場版とはこういうものか、と思えば映画的盛り上がりもあり、綺麗な落とし所でもあり、見応えある芝居もあり、の秀作だったと思う。
「強い女性主人公好き」の私にとっては、とても爽快な作品でした。
最後の西田さんへのメッセージは、グッときました…。
「患者は泣くことも出来ないんだよ!」
スコア…3.9
偶然にも、立て続けに浴びた「生命」の話
まさに昨日の記事なのですが、二日続けて「生命」にまつわる物語を摂取することになりました。性質は異なりますが、医療の現場は人間ドラマそのものである、という点は通じていますね。
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真実味を感じさせるものでした。「大きな嘘のために、小さな嘘をつかない」という
創作の基礎をしっかり守っている作品だと感じます
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もちろん米倉さんも美しい、というか雄々しい
軽く調べましたがこのドラマ、なんと7期までもやっている海外ドラマ並の長期シリーズなんですね。それがこの劇場版をもって完結したということで、主人公・大門未知子の過去を掘り下げる内容になっていました。ほとんど初見で、主人公の核心に触れてしまいましたね私は。
思えば数年前、京都アニメーション放火事件の犯人を担当した医師の方の言葉で、
「個人として許せないが、償わせるために救う」
といった趣旨の発言を読んだ記憶があります。
それを思い出すような、医者としての倫理観を描いた物語でした。展開が駆け足で感情移入しにくい部分がありましたが、それでも最終局面で思わず固唾を呑むテンションに上がったのは、この倫理観も含めた葛藤を見せた演出、役者陣の実力があってこそ、でしたね。
生命の賭かったドラマは、必然的に熱くなるものです。
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内面的にもっとも難しい役だと思いますが見事でした、染谷氏
「映画」としての個人的評価
今回Filmarksのスコアが4点を切っていますが、テレビ版の予備知識無しに純粋な一本の映画として観た場合にどうか、誰にでも薦められる作品か、で○を付けられるなら4点以上にしているという、私の基準があります。今作は少し足りなかったかな、という印象です。キャラの関係性などはなんとなく分かりましたし、テレビドラマの知識は必須という程ではなかったのですが、やはりテレビドラマ的な場面、時間の飛躍が多く映画としては粗に見えてしまった部分があったので、この点数としました。
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まぁ…喜寿のお祝いがあまりにもフラグではあったのですが
しかし、周りを引っ張っていく女性主人公はとても魅力的(というか、単純に私の好み)でしたし、手術中の鬼気迫る表情など米倉さんの実力も存分に堪能することが出来ました。Filmarksにも書いた通りですが、役者陣がこのドラマを「細かい粗」を吹き飛ばす、熱いドラマに昇華させているのは確実ですね。
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美人揃いすぎる気がしますね。ドラマあるあるですが
今年は昨年と比べて圧倒的に映画館に行く頻度が落ちていて(去年が多すぎた、というのはありますが)、コロナの影響で最低レベルだった2020年と同じ水準になっています。下手するとこのドクターXで今年は締めになる可能性までありますが、「それでも、良い話だったしまぁいいか」と思える作品ではありました。
そう、大門未知子のような主人公を私も書いていきたい。
そんなことを考えて観ていた、12月の映画館でした。
勿論、主題歌も良かったです!
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