実写ウイングマン第1話感想…アオイちゃんが素晴らしい!
今、話題の実写版ウイングマン第一話を観ました。
原作は未読ですし、アニメは小学生の頃に再放送をたま~に観てたかな、程度の認知でしたが…一話で、
「あ、これはMCUの日本版だ!」
と、感じました。
映像技術の正しい使い方、そんな印象を持ったんですね。
マンガの実写版は、作品次第
そもそも、二次元作品の「実写化」というのは非常に困難な作業なんですよね。庵野秀明監督も、「実写だと大変だけど、アニメは描いてしまえばいい」といった趣旨のことを言っていましたように、どんなファンタジーな世界観でも、実在しない生物やメカでも絵に描ければいい漫画、アニメと実写作品では表現の幅に大きな隔たりがあります。
つまり、実写化できる・できないという線引きは確実にあり、それを無理に、原作の知名度や人気にあやかって映像化しても観客の支持は得られないということは、もう歴史が証明しています。
古くは目を覆いたくなるような作品もあった実写版、平成、令和になり映像表現の技術は上がり実写化の可能性は広がってきましたが、それを活かして原作ファンが喜び、またファンが増えるような作品がどれほどあるでしょうか。
海外では、スパイダーマンをはじめヒーロー物コミックが映画化、世界的な一大コンテンツにまで発展しています。漫画の世界をそのまま、三次元映像に落とし込める技術ができたことで俳優陣など、実写版ゆえの魅力もプラスアルファされる格好になったのが成功の理由だと思っています。
そして、日本でも昔のコミックの実写化という観点では同じジャンルのこのウイングマン、系統としてマーベル映画と同じく、
「現代の技術で、漫画の世界を三次元化」
という命題に成功しているな~と感じました。
「特撮オタクな中学生が、憧れたヒーローに変身する力を手に入れ世界のために戦う」
とてもオーソドックスな漫画の入りですが、展開にベタさを感じさせつつも「あぁ、とても良い第一話だ!」と感じさせてくれたのは、健太が本当に気持ちの良い奴だったからですね。ドリムノートによってウイングマンに変身、完全に調子に乗っているように見えて、アオイの冷めた反応に対し
「ずっとヒーローになるのが夢だった、半端な気持ちで夢を見続けたわけじゃないから」
と、彼女の心を動かします。とってもとっても青臭いですが、少年漫画の主人公はこれでいいんです。特撮の玩具やポスターで埋まっているオタク部屋で勇壮なBGMが流れるシュールさと相まって、とても熱く、面白い場面でしたね。
古い描写を、オリジナルの頃は生まれてもいなかった若い人たちが全力で表現する。それに原点を知る人達が共鳴する、この2つの時代のコントラストが、昔の作品をあえて今、映像化する意義であり…
規模でいえば遥かに大きな、海外の映画作品にも劣っていない部分だなと感じられました。
原典の昭和版に則って、しっかり令和の映像作品になっている。
これは、数多の実写化作品を経てきた令和であるがゆえの完成度なのかなとも思います。
何より、ヒロインが絶妙
さて、そんなまともな作品評価はさておき私が良いなと思った最大の理由は、
「アオイちゃん、ちゃんと異世界少女してる」
ということでした。
宇宙とか異世界とか、別のところからやってきた少女が主人公と出会い…というのは漫画アニメの定番ですが、出会った直後から日本語を話していたり現社会に合った倫理観や常識を持っていたりと、全く「異人さん」に見えないものが多くあります。かといって完全に宇宙人チックにするとメインキャラとして馴染むまでに時間がかかりすぎる…と、リアルさ、ファンタジーさの線引きが難しいところなんですね。
この辺、大体の作品ではもうクリアされていて、ワンクッションおいて道具や能力で「日本」に合わせる、という形でクリアしています。ウイングマンのアオイもその流れでしたが…主人公・健太のほうがちょっと常識外れな性格なおかげで、視聴者的にすんなりアオイを登場人物として受け入れられるようになっているのが上手いな、と思いました。そういえば宇宙人が入っているプリキュアもそうだったな~と思い出しました。キラやば。
その部分もありつつ、さらにはちょっとミステリアスなアオイのルックスもとても良かった。一目で「カワイイ!」ではなく、「綺麗だけど、何かありそう」な雰囲気だと個人的に思ったんですね。
2話の予告では、普通に広野家の食卓にいましたね。
面白くなりそうなカットでした。
総括すると第一話の感想として、とても好感触な作品でした。
ニチアサにくわえて、もう一本のヒーローものとして追っていこうと思っています。