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「ボルテスⅤ レガシー」感想…日本とフィリピンを繋ぐ、超電磁作品

本日公開の「ボルテスⅤレガシー」を観てきました。

昭和52年のロボットアニメがフィリピンで実写ドラマ化され、それを日本で公開するための総集編として「凱旋」してきた作品、となっています。なんだかんだでロボットアニメ好きとして食指が動く作品、早く観たくて初日に駆け込みましたね。

我がボルテス知識は、やはりこのゲームから

私自身、「超電磁マシーン ボルテスⅤ」という作品を観たのかというと、実は未視聴なのですが…大方の予想通り、やはりスパロボで馴染みがあるんですね。

PS1の、新スーパーロボット大戦です

別記事で語った気がしますが、個人的スパロボ歴はプレステ1時代に始まっています。友人から「第四次S」を借りてプレイしたのが初で、続いて「新」もクリアしました。この「新」に初参戦したのがボルテスⅤだったんですね。グラフィックがSDからリアルサイズになったこと、基本完結後の作品しか出ないと言われていた中で放送中だったガンダムWが出たことなどが話題になり、ボルテスの存在は比較的地味でしたがやはり5人分の精神コマンドが使えるスーパーロボットは強く、終盤まで主戦力として活躍しました。そしてこのゲームでストーリーもおおまかながら知るに至ったのですが、最終ステージ限定で「敵であり兄」であったプリンスハイネルと共闘できる胸熱展開があったのを覚えています、あとハイネルがHP2万近いいわばボス仕様機体に乗っていながら「自爆」(自分のHPと同じダメージを与える)を持っている恐るべきユニットだったことも(笑)。

ボルテスはこの後、新劇エヴァ目当てでプレイしたDSのスパロボLにもいて、こちらはコン・バトラーVと同時参戦、さらに2機での合体攻撃もあり超電磁無双が可能でしたね。そう、どう考えても見た目、役割が被るのでコンバトラーとボルテスは「どちらかがいればいい」みたいな雰囲気、さらにコンバトラーが元祖ですからどうしてもそちらが優遇されがちなのがスパロボでした。
また、コンバトラーVといえば水木一郎氏の熱い主題歌が有名ですが、それに比べるとテンポの遅い暗い曲、な印象だったボルテスの主題歌は地味さに拍車をかけていた気がします。よって、個人的にもあまり「好き」とは言えなかったのがボルテスⅤです。…もちろん、嫌いというわけではないですが。

パッケージにはコンバトラーVしかいませんでしたね
こちらが先輩なので仕方ないですが、並んでるところも見たかった

重量感タップリ、本物のボルテス

ちょうどいい時間のが字幕版だったのでこちらを観ましたが、
吹き替えにも興味があります

さて、そんな感じのボルテスⅤですが、鑑賞前に公式から出ていたこの動画で結構期待感は高かったです。

映像技術の進歩って、素晴らしいですね。
昭和のアニメを三次元に持ってくることに成功しているわけですから。とにかく、オモチャっぽさがなくしっかり「巨大ロボット」なボルテスが格好良いな、と思いました。
では、鑑賞直後の感想をFilmarksから写します。


ボルテスV レガシー(2024年製作の映画)

映画公開を知った時から気になっていたので鑑賞。

ドラマ版は90話あると聞いて驚愕したが、これはその2話まで?を繋いだ作品。
ボルテスVは本編未視聴で、スパロボでの知識がある程度だが健一とハイネルのドラマなど骨太な要素があることは知っていた。

作品自体は50年前の作品、それを現代の技術で実写映像化した作品…それ以上ではないのだが、これがスーパーロボットの熱さだ!と今の時代に伝えるメッセージとしてはかなり秀逸だった。無理に今風なアレンジをせず、キャラのルックスや台詞も70年代テイストのまま。それが可笑しいなら笑うがいい、と言いたげなボルテスそのもののカッコ良さは「ガチ」だった。
巨大ロボットがその駆体を震わせる姿が映画館のスクリーンで観られたことが一番の収穫。確実にこの部分はオリジナルを超えている。

ストーリーは特に捻りもなく、二度の戦闘があるのみ。だが二戦目が二戦目のテンションではなかった。
肝になる母親の行動がメチャクチャでちょっと冷めてしまったが、こういうツッコミ所も昔の作品ならではだなと思えたし役者陣が良い演技でカバーしてくれた感もあった。

何はともあれ、作品全体でいえば触りの部分だけで終わりでありこの先を観る機会は果たして、という感じだが日本発のアニメが異国でここまで愛されていることは純粋に誇らしい。そして改めて、BGMとしての主題歌インストの威力を思い知った、名曲ですねボルテスVの歌。


ともかく、スパロボ知識でもボルテスに触れたことがある人間には一見の価値アリな「オトナの夢」でございました。

スコア…3.8点


ズバリ、正しい実写化だと断言できる作品でした。ストーリーが薄いとか、テンポが悪いといった評価も見かけますしそれも納得なのですが、紛れもなく70年代アニメのボルテスそのものだったことは間違いありません。

現在、東映公式でアニメ版が公開されています。
今日観てきた映画は、まさにコレでありさらに加えて、ロボットの重さが強調されたものになっていました。「ボルテスⅤ」を観に行って、ボルテスⅤを観てきたんですね。様々な観点から最適解の体験だったといえます。
また、入場者特典が…

なんと、児童雑誌の付録を思わせるペーパークラフトでした。
この辺からも、
「映画を観てくれ!」ではなく「ボルテスを好きになってくれ!」のような意志を感じて、全編に愛溢れたボルテスの旅、という感じでしたね。

私自身も、「コンバトラーの影に隠れた作品」から「異国で愛される日本の誇り」に認識を改めました。凄い作品だったと思います。
70年代アニメが血肉となっている中年世代は是非とも観に行くべきです。期待にしっかり応えてくれた、フィリピンからのボルト・インでした!

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