ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉感想…脚が紡ぐ、純粋なサクセスストーリー
原典のゲームや、これまでのアニメの知識は全く無いのですが、職場の同僚や知人に猛プッシュされたのもあり、
「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」を観てきました。
先月は珍しく映画館に行ってなかったので、4月以来のシアター鑑賞でありました。やっぱりこの雰囲気は、いい。
Filmarksレビュー転載
原典であるゲーム、またアニメも全く知らずに知人の薦めだけで鑑賞してみた。
競走馬の擬人化作品、くらいの知識しかなかったが思った以上にストイックなスポーツもので、鳥肌ポイントもあって楽しめた。
主人公はジャングルポケットだが、ライバルのアグネスタキオンもまた、もう一人の主人公。別次元の強さを持つ強敵であり冷徹さでポッケを翻弄しながら、やはり本能的に「ウマ娘」な彼女の変化こそがメインテーマのドラマだった。
良いな、と思ったのはレースに勝って栄冠を手にすることが「大きな実り」として描かれていないこと。競技者にとって、好きで、やりたくて始めたことにとって他人の評価は副産物でしかないことが強調されているのが良かった。
ポッケはタキオンが居なくなった後、優勝カップを手にしながら心の迷宮に迷い込んでいく。そこにスポーツのリアルがあり、始めるキッカケになった先輩の「変わらなさ」によって奮い立つ、これは王道ながら胸が熱くなった。
意識されていると思うが、レースシーンのスピード感は一級品だった。ウマ娘たちの走る姿は人間のランではなく、馬の走りを思わせる。思えばわずか2分のレースに人生がかかるのだから、競馬とはなんと壮絶な世界なのかと思い知る。ただグラウンドを周りゴールに向かって走るだけの競技にどれだけの感情が畝っているのか。その醍醐味を味わえたのは有意義だった。
あ、個人的にはフジキセキがイチオシです。
カッコいい。
あとなんか凄いんだろうけど最後だけ帝王ムーブかましてたテイエムオペラオーはちょっとシュール。あと最後だけアイドルになっていたのは何故でしょう(笑)。4人組になってたけど、ポケタキとあとの二人は名前も覚えられませんでした。
全体的にスピーディーで、100分間走り続けているような清々しい作品でした。
「先に行ってるぜ」
スコア…3.8
スポーツのドラマを凝縮した108分
ひたすら真っ直ぐなジャングルポケットの「熱」が、マシーンだったアグネスタキオンを変える…そのドラマには熱くなりました。競馬もやらない人間なので馬の知識もないのですが、どうやら4戦無敗で引退したというのは実際の馬と同じだそうですね。
もともとウマ娘は競走馬の擬人化ゲームだと知ってはいましたが、今日この映画を観て元になった馬たちのことを調べていると、ひと昔、ふた昔前の馬たちがゆえにすでに天国に旅立っているんですね。
それを考えると、この作品は歴史ものと呼べなくもないのかな…と思うと同時に、走る姿は在りし日のもの、と捉えると少し切なくもなりました。
競走馬、やはり怪我で引退しているケースが多いようですね。
人間のスポーツと変わらない厳しさを感じました。
ともかく、ライバルの存在や栄冠の向こうにあるもの…そんな純粋な競技者の矜持を感じる事ができた、清々しい作品でした。
これを機にゲームを始めたりはおそらくしませんが、ウマ娘が決して軟派な美少女ゲームではなくある種無骨な作品であることも知れて良かったです。
久しぶりの映画館、当たりでしたね。
補足になりますが、映画のあとで色々調べるとこの動画に行き着き、涙腺が緩みましたね…見事な、劇場版だったと思います!