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劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:感想…モンスターからヒーローへ

想定以上のヒットで話題の、「劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:」を観てきました。

昨年末にライブの特別上映を観て以来の「ぼざろ体験」でしたが、とても良かったです。

音楽アニメ、バンドアニメの良さが凝縮された作品だと思っています。

Filmarks感想文

TV総集編との事だったが、8話までを劇場用映画としてキッチリまとめられていた。

総じて、後藤ひとりというキャラの視点だけで90分だろうが120分だろうが保たせられてしまうほどよくできたキャラクターです、と突きつけてきている「ぼっちちゃん物語」だったという感想。
他者の視点に移る場面がほぼないのに、マンネリした感覚が起こらないのが凄い。
キャラクター作りの基本として憧れ性(強いところ)と共通性(弱いところ)を持たせることで魅力が生まれる、という普遍的定義があるが、それをこれほどハッキリ描いている主人公もなかなか居ない。
・コミュ障 ・ギター
この2つで誰もが認める主人公なのである。

また、やはり映画館のスクリーンで観るライブシーンも格別。結束バンドの楽曲の良さは折り紙付きで、ファーストアルバムが現実世界でヒットした事も記憶に新しい。
今回、オーディションと初ライブ(厳密には初ではないが)の2曲をTVと同じく改めて聴いたわけだが、「来るぞ来るぞ」という高揚感があった。けいおん!ではあまり練習シーンがなかったのでなんでこの子らこんなに上手いの、と違和感があったものだが結束バンドはそこもちゃんとしている。
喜多ちゃんとぼっちちゃんの弾き方の違いなど、細かい描写にも力が入っていてる部分がとても気に入っている。

テレビアニメを観てなくとも分かりやすく見やすい映画になっており、これが初見でも問題ない作品になっているのは個人的に高評価。
当然、カットされた部分もいくつかあるが、例えばきくり姉さんが頼れる先輩であるところなどはキチンと見せていて後編への布石にも感じる、秀逸な編集だと思った。

令和の大ヒット作、一見の価値ありです。
「このままバンドを、終わらせたくない!」

スコア…4.2

明確なぼっちちゃんの「成長」ストーリーなんですよね

ライブシーンの、シンクロ率

テレビ版の感想は、昨年Filmarks写しではありますが書いていました。
このテレビ版の時から思っていた事ですが、ライブシーンの選曲が素晴らしい、と感じています。
ぼざろファンの人達からすれば常識的なラインの話ではありますが、

・5話…ギターがキッカケで新しい世界が見え始めた
「ギターと孤独と蒼い惑星」

・8話…自分の鳴らす音以外耳に入らない、と断じる
「あのバンド」

・12話…ずっと一人だったけど、素敵な仲間に出逢えた
「星座になれたら」

演奏される曲が、それぞれの場面とリンクしているんですね。
だから挿入歌、でありながらシーン毎の「主題歌」とも聞こえる訳で、視聴者はアニメを観ながら自ずと結束バンドのファンになっていく…これがこのアニメの素晴らしいところです。
きくりとの出会いの場面、路上ライブを聴いてくれたモブの女の子2名と同じ気持ちで、ぼっちちゃんのギターに聞き惚れた方は少なくないはずです。


映画でのアレンジ、臨場感へのこだわりが


今回の映画、テレビ版から変わっていた部分で「おっ、なるほど」と思ったのが、クライマックスの「あのバンド」で…

淀んだ空気を覆す、ぼっちちゃんの怒りのギターソロが印象的な名シーンですが、テレビ版では

「私たち…演奏も曲もまだまだだ。……けど!このままじゃイヤだ!!」

というモノローグがあり、これが映画ではカットされていたんですね。
これはライブでの観客の視点を重視した演出ではないかと思いますが、「そう来たか!」と膝を打った場面でもありました。
勿論、モノローグがあった方が良い、という人もいるでしょうし好みの問題です。しかし、テレビ版と違う味付けをしてきたところにスタッフの単純な総集編では終わらせない、という気概を感じましたね。

ある種奇行な、ぼっちちゃんのギターですがそれが鳥肌もので格好良いですし、コミュ障陰キャでありながら、いやあるからこそ、内に秘めた思いは強く、またそれを表に出す手足のようにギターを扱える主人公性を持っています。私はこの映画、「これを観に来たんだ」という気持ちで観ていましたね。


ともかく、音楽ものとしてハイレベルでありつつ、青春ストーリーとしても存分に面白いぼざろ、これは覇権アニメになりますわって感じですね。
8月の後編では、文化祭ライブで泣かせてくれることを期待しています!

入場者特典は残念ながら終わっていたので、
代わりに帰りに、コンビニでこれを買いました(笑)
出たのはリョウ先輩でした
ディフォルメされてても、ちょっと格好いいですよね

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