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「ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突」感想…4年振り、銀幕の最終回
2月23日公開、「ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突」を観てきました。
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4年ぶりの、映画館での「劇場版」ウルトラマン
厳密には一昨年シン・ウルトラマンがあったので2年ぶりなのですが、TVシリーズの映画版としてはウルトラマンタイガ以来の、映画館でした。トリガーとデッカーは劇場公開と同時にツブイマで配信、という形を取っていたので自宅鑑賞だったんですね。重ねて映画館でリピートすることも検討しましたが、ズボラが災いして実行に至らず、です(苦笑)。
まぁ、公式配信ですししっかり料金は払った上で観たわけですから、引け目を感じる必要もないのですが。
前回、だったタイガ劇場版は2020年、ご周知の通りコロナの影響で延期され、3月から8月と大幅に遅れました。緊急事態宣言は解除されていましたが映画館は間引き営業などをしていた時期で、興行的にもウルトラ映画で最も低く終わってしまった作品だったと記憶しています。それが影響したのかどうかは定かではないですが、次作のZでは劇場版が無く、その次のトリガーもツブイマ配信がメインであるかのように上映館が少なかったんですね。デッカーでいつも通り松竹系ではほぼやるようになり、今回は配信無しの、純粋な「劇場版」に戻りました。
この間にシン・ウルトラマンが44億のヒットを飛ばしましたが、基本的にウルトラマン映画は綱渡りの状況で作品を重ねている、そんな印象です。
色々あって、久しぶりに映画館で観るウルトラマン、それが今回のブレーザー劇場版だったんですね。
Filmarksより、初見感想
4年ぶりにTVシリーズからの劇場版ウルトラマンを映画館で鑑賞。
とても寒い初日だったが、それも思い出になる。
ブレーザーは主人公が父親であり、家族と仕事の板挟みに悩む場面は何度かあった。今回の劇場版は、それが最悪の方向にブレてしまった家族が物語の中心になる。
ニュージェネ映画で個人的に最も良かったと思っているエックス劇場版を思い出させる、ただ強敵と戦うシンプルなストーリー。ゆえに特撮はTVからパワーアップしていて、巨大戦と等身大戦闘が同じ画面に混ざる画作りのバリエーションが豊富で、流石田口監督だと感服した。
それにしても、真伏家とヒルマ家の違いはなんなのだろうと考えてしまう物語。ジュン君が大人にとって都合の良い、物分かりの良すぎる子なだけなのだろうか。ゲント隊長の人柄なのであろうか。そこが明確になっていないので、少し釈然としないものが残った。
強いてあげるならば、同僚の信頼を得ているかどうか、に違いがあった気もするので、やはり仕事人間としての器、という事にしておこうか。
このテーマ、「仕事より家族を大切にしよう」と言うは簡単でも実際にはその家族の為に働いている訳で、結局は無限の堂々巡りになりがちである。このウルトラマンブレーザーでもそれは変わらなかったが、ゲント=ブレーザーが周りにバレていないままなのは彼を特別な目で見させないという意図があるようで、父親の持つジレンマに真摯に向き合った作品ではないかと思える。
親子ドラマの定番として後年にも残って欲しい、そんな気持ちが芽生えた劇場版だった。
新フォームや客演もない、映画でもストレートに「俺が行く!」を貫いたブレーザーであった。
「待ちくたびれたか、ブレーザー!」
スコア…3.9
大スクリーンで観る、最終回の余韻
こんな感じで、基本的にTVシリーズと同じSKaRDとブレーザーの共闘を描いた一編でした、特撮の凝り方は一層増していて、映画館での鑑賞に相応しい圧巻の怪獣映画だったと思います。パンフレットの田口監督インタビューも読みましたが、サブタイトルの「大怪獣首都激突」にはシンプルに迫力のある怪獣映画を、との思いが込められているそうです。
ブレーザー、TV版の感想記事です。
この中でも触れましたが、ブレーザーはゲストキャラが中心になる横軸エピソードの完成度が高く、胸に残る回が多くありました。
今回の劇場版も、そういうエピソードの趣きを持ちつつ「父と子」という作品の根幹でもあるテーマと絡めていたので、ブレーザーらしさは確固たるものがあり、かつ心に残るストーリーでしたね。これもパンフレットからの情報ですが、今作で登場するダムノー星人の正体、さりげなくTVシリーズのあることが布石になっていたりして、TVシリーズとのリンクが見事だと思いました。冒頭に、駆け足ではありますがTV版ダイジェストもあったりと、未見の人への配慮もありながら基盤に全25話があるのだと訴えてくる力強さを感じる作品でした。
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今回首都の象徴として国会議事堂が出てきますが、それも含めてこの
スチール写真に昭和ウルトラマンの香りを感じます
ニュージェネレーション以降のウルトラマン劇場版は、いずれも最終回後のエピソードであり「本当の最終回」と位置付けられる事があります。ブレーザーもそんな雰囲気の映画でしたが、客演がTV含め一切なく世界観も独立した作品であるため、なんとなく…
「ブレーザー、SKaRDの面々とは、これで本当にお別れ」
のように感じられて、少し寂しくなりましたね。
これまでの劇場版だと大概前作ウルトラマンとの共演があったので、「また会える」という空気があったのですが、ブレーザーは違ったんですね。
もっとも、今後の作品にゲント隊長、ブレーザーが登場する可能性はある訳ですが、直感で、「物語の終わり」を感じさせた…そんな映画でした。
ネタバレになるので詳細は伏せますが、ラストシーンを観て、
「やってる事は同じでも、東映とは雰囲気が違うなぁ」
と、感じました。是非、映画館でご覧ください(笑)。
2023年の光の戦士、ブレーザー。
お疲れ様でした。
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見事ブレーザーを引きました(他はアースガロン、タガヌラー)
ですが、色の影響でネクサスのファウストかメフィストに見えます(笑)