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Filmarksより

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Filmarksのレビュー写し記事です
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2023年8月の記事一覧

映画感想「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」(Filmarksより)

高校生達のタイムリープもの。 巨乳の先生に対するセクハラなどはリアルだがキャラクターの性格や行動にリアリズムが無く話に乗り切れず終わってしまった。 前年高校生の恋愛を描いたアニメ映画が大ヒットしたので、便乗した感が拭えずせめてなずなが典道に惹かれる理由をしっかり描いて欲しかった。 全体的にテンポも悪く、これが60分ならまだ印象も変わったのではなかろうか。 「このおかしな世界で、お前と一緒にいたい!」

映画感想「少女☆歌劇レヴュー・スタァライト 再生産総集編 ロンド・ロンド・ロンド」(Filmarksより)

TV版の総集編。 最近TV版を鑑賞したので、劇場版の前菜として観てみた。 TVシリーズは少し難解なリアルと舞台が混合した美少女バトル物、演目であるスタァライトと主役である華恋&ひかりの「運命」が重なる物語だが、綺麗にまとまっておりいくらか解りやすくなっている。 重要なワードとしてキラメキ、それを賭けたデスゲームの様相であるオーディション、影の主役とも言える大場ななが中心の中盤、舞台と同調する「落下」が転落であり上昇でもあり悲劇を逆転させるクライマックス、全体的に技巧の塊でハ

映画感想「卒業」(Filmarksより)

ダスティンホフマンの出世作、青春映画の代名詞的作品。 序盤で年の差カップルの話かと思ってしまったが見事に裏切られた。 本当に奥手で理屈が先行しがちなベンのキャラクター作りが上手い。 エレーンとのシーンがもう少し長ければベンの心情にもっと共感できたのに、と思わなくもないが50年前の作品。 おそらくはこれの影響を受けた作品を先に観ているが故の感想なのだろう。 有名なラストシーンは痛快。 ハッピーエンドだが、この後どうなるのか気になって仕方がない(笑)

映画感想「機動戦士ガンダム F91」(Filmarksより)

昨日に続き、配信が今日までだったので鑑賞。 これも同じく25年ぶりだった。 「新しい時代のガンダム」を掲げているだけにキャラが一新された完全新作、「逆襲のシャア」の30年後が舞台となり、クロスボーンバンガードの攻撃から逃げる民間人たちの話。 改めて観て感じたのは、シーブックとセシリーのラブストーリーであり、とてもシンプルな構造だということ。二人とも家庭環境がややこしく、親との関係に難儀しているのはガンダムの定番。戦火の中で別れもあるが、お互い好意を持つ二人は自然と惹きつけ

映画感想「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」(Filmarksより)

約25年ぶりに、ふと観たくなって鑑賞。 ZZでのアクシズとの戦いを経て、再度ネオジオン総帥として立ち上がり地球の粛清を掲げるシャアと、連邦のエースパイロットとなったアムロが決着を付ける劇場版。 記憶は薄れていながらも内容は常に何処かしらで語られている作品、忘れようもなく。 改めて観てみると、ガンダムというか富野作品の骨格が見えたのだが、 「大人のやっている戦争を子供がかき乱す」のがこの監督の作品に一貫している姿勢だなぁと感じた。 この映画は、地球を巡って二つの陣営が戦う話

映画感想「仮面ライダー✖️仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX」(Filmarksより)

仮面ライダー40周年最終作であり、フォーゼの初映画。 あまりにも異形の存在だが、仮面ライダーなでしこは今だに人気が高いので重要なファクター。 Movie大戦のパターン通りオーズ、フォーゼと各パートがあり、最後に合わさるという流れ。 さらに変身シーンのみだがWも登場する。 ケンゴの「いつもどうかしてる君だけど、今日は特に〜」の台詞は笑えるし、弦太朗の「相手がスライムじゃあ…」はもはや傑作。 だがそこから「涙は出しきった!」に繋がる弦太朗のキャラは清々しい事この上ない。 登場

映画感想「スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号」(Filmarksより)

1973年2月10日から始まるifストーリー。 歴史が変わり、ドライブが闇落ちしてしまう。 とにかく雑な脚本、誰が何処に向かっているのかよくわからない。 善悪の狭間で揺れる黒井=3号のキャラクターは素晴らしくこの単作で終わるのは惜しい。 仮面ライダー春映画の制作チャートとして脚本とキャスティングが同時進行というのがあるらしく、その無理が随所に滲み出ている。 南光太郎含め出演者の魅力で見所は作るもののライダーロボの歴史改変ビームでファンの笑顔や期待感まで消し去ってしまう怪作

映画感想「映画 スイートプリキュア♪ とりもどせ!心がつなぐ奇跡のメロディ♪」(Filmarksより)

TV版を履修したので、続けて鑑賞。 メイジャーランドに異変が発生、響たちが向かった先で音楽の無くなった国の様子を目の当たりにする。そこで出会ったアコの友達、スズから元凶がなんとアコの母、アフロディテだと聞かされる…。 TV版もそうだったが、常に大苦戦のプリキュアである。敵の目論見はいつも成されてしまい、目的となっている音符集めも何度もフイにされてしまっている。それを諦めない心と音楽を信じる気持ちで突破していく作品だが、この劇場版もそうだった。本編と連動しており、黒幕ハウリ

映画感想「フリー・ガイ」(Filmarksより)

8月ようやくの1本目。 オープンワールドゲームの世界と現実を行き来しながら、主題として悪辣なゲームメーカー社長との戦いを描く。 この仮想世界をモチーフにした映画も幾つか作られ、もはや目新しさもなくなっているが今作は主人公が特異点となり世界を変えていく構図が新鮮で面白かった。 AIが自我を持つ事でバランスが崩れるという定番の展開ではなく、現実の問題を解決するヒントになるというのは仮想世界へのイメージが変わってきた時代の移り変わりも表現していると思う。 タイムリミットよりも、

映画感想「ジョーカー」(Filmarksより)

観ると決めていたので初日に。 荒廃したゴッサムシティで老いた母親と二人暮らしのアーサーは、貧困と不遇の中で徐々に道を外していく。 だがそれは単純に転落と呼べるのであろうか…。 とにかく、アーサーの笑い声が耳に残る。 吹替版が無いそうだが、それも納得。これを吹替てしまったらこの映画の意味すらなくなる。 狂っている印象の強いジョーカーだが、これは決して快楽的に殺人を行なっている訳ではない。 そして今この日本社会を省みても、ジョーカーが其処彼処にいる事を感じざるを得ない。 舞

映画感想「プリキュアオールスターズDX(デラックス)2 希望の光☆レインボージュエルを守れ!」(Filmarksより)

オールスター映画2作目。 2010年のハートキャッチプリキュアと、そこまでの4シリーズが一堂に会する。 フェアリーパークという妖精達の遊園地が面白い。そこでレインボージュエルを巡って敵・ボトムとの戦いが繰り広げられる。 基本的にはファンムービーの趣きが前作と変わらず、敵、その他のキャラも各々の登場人物がサービス的にその姿を見せる。 彩り豊かに画面を飾るキャラ達の中で、やはり現役であるブロッサムとマリンが主となり、レインボー化までテンションを上げていく。 重ねて思うこと、プ

映画感想「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」(Filmarksより)

2011年春のライダー映画。 昭和からのライダーが全員登場するオールものとしては初になる。 主に初代、電王、オーズの物語が絡み時間の行き来によって展開する。 もし1号2号がショッカーに敗れていたら…という物語の入りは刺激的。 ショッカーメダルという昭和平成の合作要素も上手く効いており、ショッカーがあらゆる作品の中で最も恐ろしく描かれているのではないか。 残念ながらこれ以降の所謂オールライダーものはこの映画のラストの様なカタルシスを得られるものは無く、「勢揃い」による良作は

映画感想「フォードvsフェラーリ」(Filmarksより)

1966年のル・マン24時間レースを中心に描いた実話に基づくレースムービー。 元レーサーのキャロル・シェルビーはフェラーリ買収に失敗したフォード社の次の策としてル・マンでの勝利を託される。 もう一人の主人公、ケン・マイルズの腕はいいが豪放な性格というキャラクターはとても魅力的で、揉めながらもシェルビーが彼に惹きつけられているのがよくわかる。 レースシーンはアクシデントもくまなく描く大迫力。一瞬で地獄に落ちる緊張感が全編に流れている。 そして大企業ゆえのしがらみが障害となり幾

映画感想「五等分の花嫁∽」(Filmarksより)

TV版二期と、劇場版の間になる未アニメ化エピソードを映像化した新作映画。 アニメは履修済みだが、原作未見なので純粋に新作として観る事が出来た。 周知の通り、主人公・風太郎が5人姉妹の誰と結ばれるのか、が焦点だった物語で、その最大のアンサーが示された後で見る過去の話がどれほど楽しめるのかは未知数だった。が、姉妹それぞれの魅力たっぷりなラブコメエピソードが並べられており、さらに「結末」がわかっているからこその切なさやいじらしさも感じられ、中野姉妹をより好きになれる一編に違いなか