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死ぬ前までに食べたい100の美菓 諸国貢進菓子
今月から始まったNHK大河ドラマ「光る君へ」で、第一回目から、楽しみにしていたシーンが出てきた。
まひろ(紫式部)の少女時代、後の藤原道長になる少年、三郎から、菓子を貰ったシーンだ。
実はこのドラマが始まる前から、密かに平安時代に食べられていた美菓、美味しいお菓子、美しいお菓子を調べていた。
平安時代の朝廷の、いろいろなしきたりなどをまとめていた延喜式の中に、諸国から朝廷に献上されていた甘いもののリストで、「諸国貢進菓子」というのがあるという。
昨日、ドラマに出てきた菓子が何という名前の菓子だったかわからなかったが、胡桃とかドライフルーツに砂糖をまぶしたような菓子だった。「諸国貢進菓子」にも、たしかに胡桃や甘栗などの木の実のほか、すももなどのドライフルーツや、唐菓子という、古代中国から伝わった、澱粉を加工した菓子などが出てくる。
さて、わが出羽の国からはどんな菓子が献上されていたか興味深く、リストを読み進めていたら、甘葛煎(あまづらせん)が送られていたという。
甘葛煎(あまづらせん)は、菓子ではなく、甘味料だった。ツタという植物から絞り出したシロップで、蜂蜜ともメイプルシロップとも違う、天然甘味料が出羽国から京に送られていたという。
当時、出羽国から朝廷に年貢として献上されていたのは、砂金と馬だったが、甘葛煎(あまづらせん)もまた年貢の一つだったという。
甘党公認候補の私としては、ぜひとも平安時代の甘味料、甘葛煎(あまづらせん)を味わってみたいと思うが、再現は難しいようだ。
写真は昨年、奈良女子大で古代の製法を再現してみたもので、販売されているという。
ツタが原料?そうだ、♪ツタの絡まるチャペルで、祈りを捧げたい〜、(古っ)
ペギー葉山さんの歌を思い出して、何処かにツタが絡まるチャペルでも探してみたい。冬のツタから出る樹液がいいらしい。
植物はなんでも、冬に身を凍らせないように澱粉質や糖質を出して自らを守るという。チューリップの球根なども寒さを経験して、球根が育つ。それと同じようにツタからもエネルギーになる樹液が出るのだろう。
古代の菓子といえば、やはり果物のことで、レンコンや山芋も古代の菓子だったそうな。甘葛煎は、夏のかき氷の元祖だったそうだ。清少納言さんが書いた『枕草子』にも出てくるという。
さあ、脚本家の大石先生、これからどんな平安時代の食文化を登場させてくれるか、楽しみ、楽しみ。