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死ぬ前までに食べたい100の美菓

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2024年7月の記事一覧

死ぬ前までに食べたい100の美菓子 赤紫蘇で巻いた菓子

死ぬ前までに食べたい100の美菓子 赤紫蘇で巻いた菓子

昔むかし中国に華陀(かだ)という有名なお医者さんがいたとな。その華陀の手にかかってなおらない病人はいない、といわれたほどだった。

ある時、蟹を食べて食中毒になり、死にかけた子供がいて、親から「なんとかこの子の命を救ってくだされ」と頼まれた華陀は、山道に植えてある紫色した葉を潰して子どもに食べさせたところ、その子が蘇ったため、村人たちはこの草を「紫蘇」と呼ぶようになったとな。

以来、中国の医師た

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死ぬまでに食べたい100の美菓 長崎の縁起菓子 桃カステラ

死ぬまでに食べたい100の美菓 長崎の縁起菓子 桃カステラ

桃が美味しい季節になったが、昔から桃を模った菓子は多い。

「桃李成蹊(とおりせいけい)」という中国故事に由来する熟語がある。

桃や李は、人格者であることのたとえで、そのような人物は黙っていても、徳を求めて人々が集まってくるという意味を持つ。俳優の松阪桃李さんの名前ももしかしたらこの故事に由来しているかもしれない。

桃李は、「史記・李将軍列伝・賛」にある、「桃李ものを言わざれども、下自ら践を成

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死ぬ前までに食べたい100の美菓  土用餅

死ぬ前までに食べたい100の美菓  土用餅

土用丑の日といえば、うなぎを食べるのか相場になっている。しかし、丑とうなぎは直接的には何の由来もない。

うなぎ以外にも、「土用の蜆(しじみ)」もあれば「土用の卵」「土用の瓜」「土用の梅干し」など、全国にはたくさんの、土用の丑の日の食べ物や風習がある。

あらためて、夏の土用というのは7月20日頃から8月6日頃の、二十四節気の大暑に重なり、とにかく非常に暑い。

そこで、厳しい暑さを乗り切るために

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