【ダブドリ×JUBF 連動企画 インカレ2023インタビューvol.2】 佐賀バルーナーズ95年世代対談
勢いに乗ればどんなチームでも上がっていける可能性がある
宮本 12月2日からインカレ2023が始まります。今回は佐賀バルーナーズの95年世代の3人と一緒に、皆さんが4年生の時のインカレ2017を振り返っていきたいと思います。なんと今回はインカレ2017MVPが登場です!
岸田・井上 え?!
葛原 そうなんだよね!
一同 ハハハハハ。
宮本 インカレ2017のMVPは葛原選手でした。岸田選手は大阪体育大学で出場していて、井上選手の関西大学は残念ながら出場できずでした。
井上 僕も出てますよ!
宮本 あれ? そうだったっけ?
井上 はい! 2年の時に!
宮本 今、4年の時の話をしているから!
井上 そんなこと言わないでくださいよ!
一同 ハハハハハ。
宮本 当時の注目は馬場雄大選手(長崎ヴェルカ)が抜けたとはいえ、4連覇を目指していた筑波大学。杉浦佑成選手(横浜ビー・コルセアーズ)を中心とした筑波大学を破って初優勝をしたのが、葛原選手がキャプテンだった大東文化大学でした。当時の思い出はありますか?
葛原 正直、優勝できるとは思っていなかったです。僕らの世代は4年生が少なくて、インカレも後輩に連れてきてもらった感じがありました。決勝も1つ下の熊谷航(秋田ノーザンハピネッツ)だったり、2つ下のモッチ・ラミーン(JR東日本秋田ペッカーズ)が中心となって優勝させてもらったっていう感じでしたね(笑)。僕は泥臭いプレーをやるだけではっきり言っちゃえば、あまり力にはなれてなかったので、MVPを取ったっていう実感もなかったです(笑)。
宮本 98年世代最強の左利きモッチ・ラミーンね。
葛原 そうですね(笑)。当時感じたことは、インカレは勢いが大事だってことです。1試合勝って勢いに乗ればどんなチームでも上がっていける可能性があるし、強いチームだったとしてもその1試合に負けたら終わりなので、強い弱い以上に気持ちを出して勢いに乗れたチームが優勝するんだなって思いました。
真面目に頑張ったら、絶対にトップに行けただろなって選手がいっぱいいた
宮本 これはすごいストーリーだなって思ったんだけど、皆さんのヘッドコーチである宮永さん(宮永雄太/佐賀バルーナーズHC)が大東文化大学のOBで2003年に惜しくもインカレ準優勝に終わりました。その後、大東文化大学に悲願の初優勝をもたらしたのが葛原選手達という。
葛原 いやー(笑)。僕が入学した時に1部から2部に落ちたんですよ。いい感じに1部に上げてもらって、勢いそのままにインカレも優勝できたって感じです(笑)。
宮本 実はそのストーリーは宮永さんも一緒で、宮永さんも2部スタートで4年で1部に上がって、インカレ準優勝だった。ただ、宮永さんはスーパーエースだったけど。
岸田 おー、そうなんだ!
宮本 すごいよね。当時の関西はどうだったんですか? どうしても関西は注目度がひとつ落ちてしまうけど、素晴らしいチームがたくさんあります。関西の大学出身者はBリーグでもたくさん活躍していて、FE名古屋の満尾竜次選手(立命館大学出身)とか北海道の中野司選手(関西学院大学出身)。A東京の吉井裕鷹選手(大阪学院大学出身)や滋賀の川真田紘也選手(天理大学出身)は日本代表でも活躍しています。2人もそうだし、多くの素晴らしい選手を輩出している関西リーグは、当時どんなリーグだったんですか?
井上 僕のイメージは意志の強いやつなら上に行けるって感じですね。
宮本 能力以上にってこと?
岸田 能力がある選手はたくさんいましたね。宝の持ち腐れっていうとあれですけど(笑)。
井上 うん、それは俺も感じた(笑)。
岸田 真面目に頑張ったら、絶対にトップに行けただろなって選手がいっぱいいたと思います。
宮本 能力はあるのに全然練習してないみたいな?
井上 いや、そもそもプロを目指す気がないって感じですかね。逆に僕とかあっちゃん(岸田選手)みたいに高校までは無名だけど、プロも諦められないなっていう人もたくさんいたよね?
岸田 そうだね。
宮本 なるほど。2人は腐らずに頑張れたからこそ、Bリーグで活躍できているっていうことは間違いないと思います。勝手な印象だけど、関東以上に選手間や大学間でも意識の差が大きいのかなって思っていて、それでも自分の意志を貫けた理由はなんだったんですか?
岸田 性格ですかね?
井上 それは僕も思います(笑)!
一同 ハハハハハ。
宮本 じゃあ、単純に脇道に外れるようなタイプではなかったっていうこと?
井上 本当にそうだと思います。
葛原 性格って大事やな!
一同 ハハハハハ。
井上 周りを気にせずに頑張れる性格だったと思うし、そこに関しては今も自信があります。Bリーグで活躍しているみんなもそういう人たちが多いと思うので、割と間違っていないと思います。
このまま終わるのもなって思った
宮本 大学バスケの中心はどうしても関東にあると思います。そんな中で、「どうせ頑張っても関東には勝てねーよ」みたいなことはなかったの?
岸田 僕らの頃の大阪体育大学はそもそもインカレに出ることは目標でした。目標が高いのかって聞かれたらあれですけど、関東がどうこうっていうよりも自分達に目標があったことが僕としては大きかったですね。
宮本 なるほど。プロになりたいって思ったのはどの辺だったんですか?
岸田 僕は大学3年生の頃ですね。それまではずっと教師になろうと思っていたんですけど、もう少しバスケを続けたいなって思ったんです。そしたら4年の時に前十字をやっちゃって。その時にこのまま終わるのもなって思ったんですよね。できるところまでやろうって決心をしました。
宮本 すごいね! それで今はB1プレーヤーにとして活躍している。
岸田 いや、ほとんど運ですけどね。
葛原 あと性格な!
岸田 運と性格ですね(笑)!
一同 ハハハハハ。
宮本 性格って書きまくったら、逆に性格悪いやつみたいになるよ(笑)。
一同 ハハハハハ。
宮本 チームの中で一番大学生に近いのは、それこそインカレ2021で優勝した角田太輝選手(白鴎大学)ですけど、自分たちの頃と今の大学生はこの辺が違うなとか、ここがすごいなってあったりしますか?
井上 物おじしないですよね。(角田)太輝が来た時に思ったんですけど、入ってきたデビュー戦でスリーをボコスカ打って、しかも決めてきたんですよ。僕がもしも大学生で特別指定選手として試合に出たら、シュートが打てるタイミングでも遠慮して打たないと思います。大学の試合はあんまり見てないですけど、プロっぽいメンタリティでやっているのかなっていうのは勝手に思っています。でも、すごい選手は出てこないでほしいです。ポジションを取られちゃうから!
宮本 そこはプロとして、負けないように頑張ろうよ!
一同 ハハハハハ。
インカレの情報はこちらから
佐賀バルーナーズのチケット概要はこちら
ダブドリVol.18 10月27日に発売!
佐賀バルーナーズ角田太輝選手の18ページロングインタビューが掲載!
ダブドリ有料コラム「ブリッジ」毎月更新中!
最新号 「這い上がってきた琉球ゴールデンキングス#8 植松義也…チャンピオンチームで成功を誓う12人目のあり方とは?
THE RISE 偉大さの追求、若き日のコービー・ブライアント 発売中!
ダブドリのもう一歩内側へ!メンバーシップはこちら👇
有料記事の「ブリッジ」「みやもんのバスケットnote」他、有料コンテンツを月額500円で全て読めちゃう!