電子書籍を買ってみた
もともと私はケチなたちで、無駄遣いしないように気をつけてはいる。今ならポイントが2倍!とかいう文言に、買わなければタダというシールを頭の中で貼り付けている。だけど、今は木星海王星が効いているガバガバな星回りなので、やりたいのにしていた我慢とやりたくないのにしていた我慢をぽいっと取っ払っている。うひひ。
ということで、読みそびれていたマンガを買った。結婚してからはマンガなんて買う余裕もなく、置き場所も無く、すっかり離れていたのだが。独身時代に好きで読んでいたのがひかわきょうこさん。今回読んだのは「お伽もよう綾にしき」。バリバリの少女マンガだ。
発行が2012年という古いものなので、もう本屋には置いていない。古本屋ものぞいたが全巻揃っていない。ネットで買うかと思ったがまた置き場所問題が出てきたので、電子書籍を買ってみた。
楽天で購入して、iPad(12.9インチ)にアプリを入れて読む。…おお!これはいい!スワイプするとちゃんとページをめくっているようだ。iPadにはキーボードカバーをつけている。立てかけておけば、ページは本のように手で押さえていなくても開いたままだし暗いところでも読める。PCにもアプリを入れてみた。モニタがでかいから読みやすい。これは便利だ~!
この歳で少女マンガとかこっ恥ずかしいんだけど、やっぱり面白い。キャラクターがかっこいい。時が巻き戻るというか、途切れていたものがつながるというか(最近こういうの多いな)、そんな感覚がある。すごくすっきりした。
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それとは別に。
以前、はまっていると書いたラノベ「本好きの下剋上」。美麗なイラストも見たかったので、最終章だけ紙の書籍(8冊)(思ったより分厚い)で購入してみた。WEB版は完結しているけど、書籍版はまだ完結までたどり着いていなかった。全巻揃えると30巻を超えるという…。
このラノベ、書籍版はWEB版より大幅に加筆修正されている。作者が読者のリクエストに応えてエピソードを追加したり(こういうのは昔じゃ考えられない)、さらに紙の書籍版だけショートストーリーがおまけで挟まっていたりする。あとドラマCD(買ったのかい)にもおまけショートストーリーが入っている。これは…沼にはまると大変なことになるのではないか。
さすがに30巻超えは置くところが無いので、結局電子書籍で全巻購入してしまった。紙で買ったはずの最終章まで電子版を買っちゃった。
電子書籍のいいところは、ダウンロードすればネットにつながっていなくても読めるというところだ。泊りがけで実家(ネット環境無し)に帰ったときもiPadを持ち込んで読んでいた。文字の大きさも変えられるのは便利。文字の大きさによってページ数が変わるので、章番号だけでノンブルはついていない。だけど、目次はすぐ呼び出せるし、そのリンクから読みたい場所に飛べる。素晴らしい!
そして、日本語の小説はやっぱり縦書きがいいのだとつくづく思った。
前にも書いたけど、「本好きの下剋上」は物語の構成要素と登場人物がやたら多い。商売、製紙、印刷、料理、服飾、芸術、魔術、教育、宗教、社交…家族そして恋愛。基本的に主人公のモノローグなのだが、時折他者視線に変えて主人公が知らない部分を補完している。
そして主人公の立ち位置が、平民→貴族なのだが、貴族社会の描写が微に入り細を穿っていて見てきたのですか?と問いたいくらい。自分が移動するのに、側仕えや料理人を伴わせなくてはならないのは大変だなあ。それから、舞台が貴族社会なので言葉遣いが丁寧。ありがとう存じます、などと普段使わない言い回しがかえって新鮮かも。エレガンスは大切。
この物語、神様がいっぱい出てくるのも目を引くところ。占星術のエレメントに重なる面があって興味深い。神殿が忌避する場所という設定になっているのもミソだなー。あんたたち、なんて罰当たりなの!って日本人なら思うはず。
読み始めた(アニメを見た)ときは、異世界に転生した主人公が、前世の知識を駆使して大儲け、的な展開かと思っていた。…んだけど、予想外の方向へ行ってしまったのが(下剋上ってそういうことか!)驚きである。それはそれでまるっとすっきりである。
いろいろ書いたけど、結末がわかっているのにどれだけ話が盛られるであろう今後の書籍の発行が、とっても楽しみなのであった。年内に最後までいくかな?
ところで、キャラクターが幼女×イケメンという構図は、ひかわきょうこさんのマンガにも共通する面がある。「本好き…」のコミカライズがひかわさんだったら良かったのになーと、切に思う。今回一番書きたかったのは、実はそれ。
ひかわさんの作品は「彼方から」(本は実家にまだある)も電子書籍で買ってしまった。ガールミーツボーイの異世界モノの作品って、自分にはこれがルーツかも。
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