若い味噌の香り
みそ汁なら若い味噌の
塩ッ辛さが好きだ。
鼻柱をクスリと刺す新鮮な味噌の香りが汁に浮かんだ木綿豆腐のむっつりとした淡白な歯ごたえと一緒に、
撫でるように駆け抜ける。
あったかい日本のスープ。
「ただいま」と、
「いってらっしゃい」のスープ。
一晩寝かせた
角(カド)の取れた味噌汁の
やわらかい香りも好きだ。
染みこんだ味噌の風味が
豆腐本体にどっしりと
ダシも存分に吸い込んで
箸でツイと割り
ホクホクの白米と食べる。
これだけでオカズに
なる。
これは木綿じゃなきゃ
味わえない楽しみだ。
若さの、ハツラツと
熟成の、旨み。
味も香りも、どちらも旬の良さがある
人だって、そうだ。
尖って、馴染んで、味がでる。
最近、
無添加の味噌にしてみた。
なるほど、混ざり気のない
味噌の香り。
すこし
舐めると
塩っ辛い。
沸騰させて
削り節と、すりごまと
たまにアオサを入れる
そのあと、味噌を
お玉の上で
サラサラ溶かす。
さあ具は、何にしよう
春軒は地産の農家が出している
「のらぼう菜」があったな。
若い味噌の香りだ。
また、安心したくなって、椀に注ぐ。
身体に入れる。芯深く、暖まる。
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