健康が一番?
健康が一番
よく聞くこのフレーズ、モヤモヤしませんか? 私ゃこのフレーズ凄くモヤモヤするんですわ。
病を抱えたら何番?
私たちは、必ずしも全ての病や苦しみの原因が分かるわけではありません。
病(事故や人生の困難を含め)et cetera
でも健康が一番と言ってしまうと、なんだか病を抱えたら順位は二番、三番みたいじゃないですかね。
病む人たちとの対話
私は日々、病む人たちと話をしています。だから思うのですが、その人たちは “いのちには限りがある” ことを知り、苦しみを抱えながら、とても深いメッセージを発してくれます。私はその人たちから健康とは何かをシンシンと感じるのです。
WHOの概念
「健康が一番」というフレーズに悪意はないのでしょうが、健康の意味が誤解されやすいのです。
テド◯スさんで変な注目されちゃったけど、WHOの定義を見てみましょう。
「健康とは、身体的、精神的、社会的を包括的に考え、単に病気がないとか虚弱でないということではない」(Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity) (一部訳を修正)
つまり健康とは、私たちの幸福度や人生の満足度に影響を受けるものであって、単に病のあるなしではないのです。どっかで聞いたことあります?
病がなくても幸せじゃない人、病を抱えても幸せな人、いるでしょ。
健康とは病のあるなしにかかわらず、その人が幸せであること
これね、当たり前すぎて見失っているのですよ。何とか伝えられませんかね、厚◯省さん。
問題は比べること
ただ病む人たちも、自らの健康を見失うことが多々あります。それは以前の自分と比べたり、周りの人と比べることが一つの誘因かもしれません。それを教えてくれたのは、私が新生児集中治療室で出逢った赤ちゃんたちでした。赤ちゃんたちはどんなにハンディキャップを抱えても精一杯。誰とも何とも比べない。そのまんま、なんですよね。私は赤ちゃんたちに教えられたことが沢山あります。
病のあるなしにかかわらず、健康であるために
多くの人が健康に気を使って、様々な取り組みをし、企業は健康器具などキラキラしたものを販売します。
でもね、よく考えて欲しいのです。私たちの “いのちに限りがある” のです。
だから病にならないためにだけでなくて、病を抱えても幸せを見失わないために、何をしたらいいのか考えてほしいのです。
人生の視点をユニバーサルデザイン的にパラダイムシフトして見る。
病を治せるならば治し
治せないならば抱える力を促進する
現代医療もそんなことを見失いがちです。だから私はそんな医療、看護、ケアを当たり前にしちゃうことが夢です。
(桜の足元に咲くタンポポ)