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【3月21日発売!】クリエイター向けの本を出版します【クリエイター六法】
「クリエイター六法」出版!
「クリエイター六法」という本を出版することとなりました。
これまでデザイナー法務小僧などを通じて、我々がお受けしてきた法律相談の中から、よくあるトラブルやその火種となる55事例を厳選してご紹介。事例ごとに対応策と予防策を解説した内容となります。
(著作権、商標、フリーランス新法など、クリエイターの方が最低限知っておきたい法律解説も掲載!)
集客、制作中、納品後など、各段階でのリアルなトラブル例への対応策と予防策が学べる内容となっており、また、クリエイターの皆さんがその都度、専門家に相談しなくても、最低限必要な対応ができるよう、我々が培ってきた知見・ノウハウを惜しみなく盛り込んだつもりですので、ぜひお手に取ってみていただけますと幸いです。
きっと皆さんがクリエイターとして活動する上で、頼もしい味方・お守りになってくれるものと思います。
(執筆にあたっての思いは、以下をご覧ください。)
おすすめ読者
クリエイター全般。特に、フリーランスや個人で活動されている方
クリエイターを志している方(学生の方など)
現実的なトラブル対応策・予防策を最速で知りたいクリエイターの方
専門家への相談費用を十分に確保することが難しいクリエイターの方
掲載トラブル事例(タイトルのみ一部抜粋)
・友達価格でやってと言われた
・アイデア、方向性の提案をした後、クライアントが音信不通になった
・金額をはっきり決めないまま受注した
・著作権譲渡の記載がある契約書を提示された
・契約書に修正したい箇所があるが、交渉して問題ないか不安
・契約書の修正を依頼したら「弊社はこの条件でやってもらっている」と言われた
・何度も何度もやり直しをさせられている
・他社のデザインを渡され、「こんな風に作って」と言われた
・担当者から無理難題を言われていて辛いので案件を下りたい
・案件がクライアントの都合により途中でなくなった
・病気・怪我のため案件を進められなくなった
・デザインデータの納品を要求された
・納品完了後に修正を求められた
・支払いを先送りにされている
・二次利用(違う媒体への掲載、キャラクター化)されているのを発見した
・不使用デザイン案が勝手に使われていることに気付いた
・案件終了後「競合他社の案件を受けない」と約束するよう求められている
・納品後にストックサイトの利用規約に違反していることが分かった
・炎上案件を見て、「自分の過去の成果物は大丈夫か?」と心配になった
・作品を気に入ってくれて、「お金を出すから法人化しないか」と言う人が現れた
・過去にファンアートを投稿している
・チームを組んで共同で活動していたが脱退したい
など全55事例と、事例ごとの対応策・予防策を解説!
執筆にあたって
デザイナー法務小僧では、2018年6月のWebサイト開設以降、延べ200人以上のクリエイターの方からご相談をお受けしてきました。
しかし、多数のご相談をお受けする中で、無料法律相談の提供を始めとしたスポット(単発)のサポートでは必ずしも十分な解決となっていないと思うことが多くありました。
もちろん継続的な法務サポートを得ることがベストであることは言うまでもありませんが、それが(特にフリーランスの方にとっては)金銭的な事情から簡単ではないことは、何よりもクリエイターの方ご自身が感じているところかと思います。
それでも、そんなクリエイター側の事情とはお構いなしに、案件を受注し、制作を開始した時から一般的な企業やベテランのフリーランスと同等のビジネス当事者として扱われ、日々の取引現場は動いていきます。残念ながら「法務的なスキルやリソースが十分ではなかったので、この契約書はなかったことにしてください」ということや、「駆け出しなので、大目に見てください」などということは、まず通用しないでしょう。また、特にフリーランスで活動されている方にとっては、事業規模も大きくないがゆえに、一つのトラブルが今後の活動に多大な影響を与え、場合によっては致命傷となってしまうこともあります。
こうした中、クリエイターの方の法務需要の高さとコスト面とのギャップをいかに埋め、制作に集中できる環境を作るかが課題であると認識しました。
そして、そのためにどのようなサポートができるか、この2~3年は頭を悩ませ続けてきました。
その上でたどり着いた答えが、
クリエイターの方が直面する可能性のある代表的な事例を共有することで、事前に危険な場面を察知し、トラブル予防に繋げていただくのがよいのではないか
不幸にもトラブル事例に直面した際の対応策や今後の予防策を共有することで、必ずしも弁護士などの専門家に頼らなくとも最低限必要な対応はできるようになっていただくのがよいのではないか
ということでした。
以上を具体化したのが本書ということになります。
本書に記載されているトラブル例や、対応策・予防策は、実際にトラブルに直面し、悩みぬいた末に、我々弁護士のところにご相談に来てくださったクリエイターの方と一緒に、その都度、頭を悩ませ作り上げていったものともいえます。
そうして作り上げていった知見・ノウハウを共有すべく、本書では、惜しみなく開示したつもりです(なお、トラブル例は実際の例をベースとしつつも、案件の特定に繋がらないようアレンジ・加工しています)。
もちろん中には、ここからは専門家にアクセスいただかざるを得ないと記載したものもありますが、我々の願い・目標は、クリエイターの方に、多くのトラブル事例やトラブルの火種となる事例に対し、必ずしも専門家によるサポートを受けなくても、自力で最低限の予防・対応ができるようになっていただくことです。
ぜひ、本書を手に取っていただき、自力でトラブルの予防・対応ができる術を身につけていただければと思います。