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よなよな60 よなよなROW
ばな子
高みを目指さない
これまた何回も書いてますけど、バリの田んぼってあひるたちが親子でがあがあと鳴きながらずっと虫を食べてて、そのあひるを隣のあひる専門店で焼いて食べてる感じなんですが、そのシステムって一見ぎょっとしつつもきっと取りつくし焼き尽くすことはないような気がするんですよね。バランスの妙っていうか。
で、あひるたちも全部の虫をくまなく食べたりしないっていう、それも農薬とは違うバランス。見てる方はひよこがぴよぴよからがあがあに変わる大きさがどこかまで捉えちゃって。おたまじゃくしに足が生えるとカエルに近づく瞬間みたいに、あ、ここからがひなじゃなくなるんだ、声変わりして、と思う。そのくらい全体がのんびりしてるというか、だから納得というか。
「全部にきちんと自分が手を入れる」って人間の欲や憧れかもしれないけど、ほどほどでないと何も流れていかないし、「いつのまにかあたかも全部にきちんと手を入れたかのようになっちゃったけど、それは虫とか光が適度に手伝ってのこと。でも全滅のときもある」みたいな感じが個人ではいちばん「いいもん」なんだと思います。
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よなよな、人生について意味なく語り合うばな子とまみ子。 全然違うタイプだからこそ、野生児まみ子の言うことを聞くとばな子こと小説家吉本ばなな…