浮かぶ都道府県: 山梨県
今回は山梨県です。
山梨県は北に八ヶ岳、東に関東山地、西に南アルプス、南側を富士山に囲まれた山間部と中央の甲府盆地を中心とする地形であり、標高2000~3000mを超す山に囲まれています。
また、富士五湖はすべて山梨県にあり、ヨットやウインドサーフィン、カヌーだってできてしまいます。
登山やキャンプ・ハイキング等のアウトドア好きの人にとっては天国のような県です。
甲府市
甲府と言えば山梨県の県庁所在地で、武田信玄公で有名ですが、なぜか非常に長い形の市です。
もともと縦長の市だったようですが、近年の市町村合併で甲府盆地の南側へ拡大し現在の形になりました。
もう少し、南側に拡張すると山梨県を中央で東西に分けてしまいそうです。
あまりに細長い形に感動したので、甲府市単独の画像を作ってみました。
日本で一番長い市は静岡市のようですが、甲府市はとても細長いと思います。長さは静岡市の半分ぐらいしかないのですが、縦横比で言えば多分日本で一番細長い市ではないかと思います。(正確に測ったわけではないですが・・・)
範囲を市町村まで広げると、長野県の立科町あたりが縦横比で一番になるのではないかと思います。
一度地図をご覧ください。とても素敵な長細い形をしています。
自分の住んでいる県の形はよく知っていると思うのですが、住んでいる市町村の形ってあまり意識したことはないですよね。
市町村が観光に力を入れていてポスターやパンフレットなどでその場所の形をPRしているような自治体はその形が知られていると思います。
富士山
富士山と主に山梨県側の山々の画像です。
当たり前ですが、富士山って本当にきれいな円錐形ですね。
近くの山々は尾根が続いている形なのに、本当にポツンとそびえ立っている感じです。
日本を代表する山の富士山ですが、当然山梨県の人にとって富士山は山梨県側が表側で、そのためか千円札や旧五千円札の富士山は山梨県側からの絵が使われているというのはよく聞くお話です。
2024年度から発行される新千円札の富士山は葛飾北斎 富嶽三十六景の神奈川沖浪裏の図案になってしまうので、山梨県の人にとってはとても残念なことだろうとかねてから思っておりました。
身延町
今や身延といえば、山梨県の中でも知名度はかなり高いのではないでしょうか。山梨県は最近のアウトドア系のアニメの中で登場することが多いのですが、身延はその中心的な場所だと思います。
山梨県を舞台としたアニメを見ていて不思議だったのが、なぜか主人公の女子高生達が原付に乗っていることです。
その謎が最近やっと解けました。
山梨県は高校生の原付免許取得率が全国1位の26%です。
高校生の4人に1人の割合で原付免許を持っていることになります。
山梨県は車社会であることのほかに、地形的な問題や、公共交通機関の充足率とかが原因にあるのかもしれません。
身延町の面積は名古屋市より少し小さめぐらいですので、町としてはかなり大きいのではないかと思います。
恥ずかしながら、「身延市」だと思っていましたが、南巨摩郡身延町です。
本栖湖
富士五湖の一つである本栖湖は身延町と富士河口湖町の間にあり、西側が身延町で東側が河口湖町です。
身延町と富士河口湖町の境界線なのですが、本栖湖の部分については境界が決まっていません。
国土地理院の地図では本栖湖の湖面上に町の境界線がありません。
googleマップ上では身延町の町境線は本栖湖畔の西側を通り、富士河口湖の町境線は東側を通っていて、本栖湖全体が身延町側でも富士河口湖町側でもない表示になっています。
地図上をクリックすると、通常は市町村名が表示されるのですが、本栖湖上は「山梨県」としか表示されません。
YAHOO地図では、本栖湖北側の町境と南側の町境とを直線で結んだ表示にしています。
YAHOO地図では本栖湖の中も中間線より西側だと身延町、東側だと富士河口湖町と表示されます。
その辺りは、地元の人や市会議員/町会議員にとってはセンシティブな問題なので、各社扱いには注意しているのかもしれませんね。
県境が定まっていない所は現在17か所ぐらい存在するのですが、市や町の境界が定まっていない所も結構あるんですね。
千円札や五千円札の逆さ富士は身延町から本栖湖超しに見た風景として有名です。
南アルプス市
北岳と南アルプス市付近の画像です。
南アルプス市は甲府盆地の西側に位置し、日本で富士山に次いで2番目に高い北岳があります。
日本で唯一、外国の地名を持つ市ですが、カタカナの地名は沖縄のコザ市に次いで2番目です。
でも「南アルプス」の名前を持つミネラルウォーターが製造されている場所は北杜市です。
北岳のすぐ南には間ノ岳(あいだのだけ)があり、奥穂高岳と並んで日本で3番目に高い山です。
さすがに間ノ岳の頂上は南アルプス市だけではなく、南巨摩郡早川町と静岡市の境界の交わる地点に存在します。
国立公園で海外の地名が使用されているのは南アルプス国立公園だけです。
北アルプス国立公園があってもよさそうですが、北アルプスは中部山岳国立公園として1934年に制定されており、南アルプス国立公園が制定されたのは1964年です。
初めて日本アルプスと呼ばれたのは明治時代からですので、南アルプスという呼び名が日本人に戦後広く浸透してきたのでその名前を冠した国立公園となったと想像できます。
日本アルプスの自然保護状況としては
・北アルプス:中部山岳国立公園
・中央アルプス:中央アルプス国定公園
・南アルプス:南アルプス国立公園
となっています。
ところで、南アルプスと北アルプスは国立公園に指定されていますが、中央アルプスだけは国立公園にしていされていません。
国定公園に指定されたのでさえ、つい最近の2020年になってからです。
環境省よると中央アルプスのある木曽山脈は古くから木曽檜などの林業が盛んであり、林業も保護しつつ、自然も保護しなければならないという両方の見地から最近国定公園指定となったようです。
山梨県は以上です。
今回の画像は国土地理院の数値標高モデルデータを編集・加工して使用しています。
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