Manager Cross Talk vol.2〈後編〉「いろんな方向に気を遣い過ぎて、言いたいことも言えなくなっている」
D2Cグループで社内報「D2心」でスタートした新連載「Manager Cross Talk」では、D2Cグループ各社に150名ほどいるマネージャーのなかから、事業領域の異なる2名のマネージャーが登場。
日頃の業務のなかで、ちょっとモヤモヤするけどなかなか話しにくいテーマに対して、現場を間近で見ているマネジメントの立場から、お二人の考えや実際の取り組みについて伺いました!
※本企画は、紙面限定記事の〈前編〉と、公式noteの〈後編〉による2部構成でお送りしています。
マネージャープロフィール:
テーマ:
「いろんな方向に気を遣い過ぎて、言いたいことも言えなくなっている」
1. 時代のせいにはしたくないけど、キレイに収める「令和」の時代感は確実にある〈前編〉
↓↓〈前編〉にあたる紙面限定記事はこちら ↓↓
2. 「尖りづらい空気」の矢印を己に向けてみる
石田: 確かに、僕なんて若い頃にはここでは言えないような失敗ややらかしをたくさんしたけど、今はそんな過去すらなかったようにシュッとしてるよな。してないか…(笑)
でも斉藤さんがおっしゃる通り、もっと僕たちが忖度せずに仕掛けていかなきゃだめですよね。
斉藤: リモートベースになると余計にリアルなコミュニケーションが難しくなって、モニター越しの1on1とかもあるけど、そうじゃなくもっと生身のコミュニケーションとかやっぱり大事だと思いますもん。以前はそういうコミュニケーションの土台があったからこそ、画一的ではない多様な個性が出しやすかったのかもしれませんね。
石田: 飲み会がすべてとは思わないけど、今はそれすらも四半期に一回とか、予定調和な感じで。もっとふらっと声かけて誘うとか。そういう泥臭いコミュニケーションもしたいですよね。
斉藤: 元気な時代を盛り上げてくれてた先輩たちも家庭を持ったりして「みんなで飲みに行こう!」みたいな頻度は少なくなってしまった、というのも結構大きいかなとは思います。そして、コロナ禍も相まってそういう文化を受け継ぐ人が育たず、リアルなコミュニケーションの機会も減っていってしまっている。四半期に一度の部門交流だけじゃそのようなコミュニケーションの土壌は育たないですよね。そして部門交流だけでもなくて、部門を超えた横のコミュニケーションこそ、今のD2Cグループには必要なんだろうなと思います。
石田: 会社に来なくてもリモートでも「事足りる」という考えは少しキケンだと思っていて、「事足りる」っていうのは「いま想像できる範囲のレベルを満たす」という意味。そこで満足していいんだっけって。もっと思ってもみなかった化学反応だったり刺激を業務の中で体感して欲しいなと、そういう場を自分たちマネージャーが作っていかなきゃと思います。
3. 営業機能の統合が情報の分断を解消するのか
石田: 昨年の僕たち共通の大きなISSUEの一つに、「営業機能の統合」があったと思います。僕は23年7月から電通デジタルに出向していて、その間に所属がD2CからD2C Rに移ったので、あまり直接的な大きな変化はありませんでしたが、斉藤さんはどうですか?
斉藤: そうですね、組織図で見るとD2C Rの営業本部はかなりの大所帯になりました。石田さんのように、存在は存じ上げているものの、直接このように対話するのは初めて…というメンバーが確実に増えていると思いますね。石田さんは出向先からD2Cを見て気づいたものとかありますか?
石田: 外から見ると、グループ横断の連携が今一番求められていると思いますね。D2Cグループはドコモ商材を取り扱う組織と、一般媒体などさまざまな広告商品を広く取り扱っている組織とあるじゃないですか。僕はこの2つの組織の連携が最優先かと考えています。グループ内には各種SNSを含む国内主要メディアに向き合い、各種運用型広告の管理画面の運用や操作性向上、改善要望などを日々対応するプロフェッショナルがいる。仮に自社の広告プロダクトを企画するといった際は、まずこの経験値や知見こそを広告企画に取り込むことがより良い企画へ繋がるのではと思うんです。言うは易しでなかなか難しい部分もありますが、そのような知見が社内で遮断されて流通しきれていないのが少し勿体ないと感じるときがあります。これは組織に限った話ではなく、プロダクトも切り離して捉えがちなので、組織やプロダクトに閉じない情報流通が今回の営業統合で改善していけば良いとは思っています。
斉藤: 確かに。4月の営業統合と合わせて10月からですがまさに僕の部署が、ドコモ商材を取り扱うチームと一般媒体を扱うチームとして、メディアグロース戦略部が立ち上がりました。今回の部の新設を通して組織やプロダクトに閉じない情報流通を実現させていきたいと思います。
一般媒体の提案でクライアントニーズに応えながら、ドコモアセットではグループの独自性を見出してD2Cグループならではの唯一無二の提案をつくっていきたいなと思っています。そのためには、これまでの慣習でやめた方がいいものや新しく取り入れた方がいいものが有象無象あると思うので、フラットな視点で僕らが情報流通させ、時代やニーズに合わせてグループに変化を起こしていける組織でありたいですね。