ChatGPT:プロンプトをAIに直してもらうテクニック
生成AIにプロンプト(指示文)を言い換えることで指示の意図を明確に伝え、より良い答えを引き出すRaRメソッドを紹介します。この方法は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者によって発表された「RaR(Rephrase and Respond)」の論文をもとにしています。
RaRメソッド(Rephrase and Respond:言い換えて応答する方法)
論文を超ざっくりと要約
RaRメソッド(Rephrase and Respond)は、大規模な言語モデル(LLM)を使って、応答生成の精度と関連性を高めるための手法です。これは、受け取った情報や問題を「言い換える」という方法でより明確に理解し、それに基づいて適切な対応を提案します。具体的には、元の質問を異なる形に言い換えてLLMに提示し、その結果から応答を生成します。このプロセスにより、モデルが正確な情報を提供し、関連性の高い応答を行うことが目的です。この手法によって、AIとのコミュニケーションが効率的になり、問題解決のためのアイデアを豊富に得ることができます。具体的なテクニックについては以下の2つが述べられています。
1.One-step RaR(ワンステップRaR)
ワンステップRaRは、質問を一度だけ言い換えてAIに提示するシンプルな方法です。このテクニックは、すぐに情報が必要なときや、質問の意図を明確にしたい場合に特に有効です。
2.Two-step RaR(ツーステップRaR)
ツーステップRaRでは、質問を2段階に分けてAIに提示します。最初に広範囲な質問をし、その回答をもとにさらに具体的なフォローアップの質問を行います。これは、より詳細な情報や深い理解が必要な場合に役立ちます。
結論
いずれのテクニックとも生成AIとのやり取りを最適化するための有効な手法です。ワンステップRaRは情報を素早く収集するのに役立ち、ツーステップRaRは詳細な情報や深い理解を求める場合に適しています。これらのテクニックをマスターすることで、日常生活のいろんな場面で生成AIの能力を効果的に活かすことができます。
AI自体に質問文を直してもらうプロンプト
RaRメソッドを利用して、AI自体にプロンプトを修正してもらう方法も効果的です。曖昧な箇所は、情報を追加して改善していくことで、意図や目的がより明確になるでしょう。なお、GPT-3では、追加情報を求める傾向があるようですが、GPT-4では不明瞭な情報を拡張してプロンプトを提案してもらえることが多いです。
RaRメソッドを応用したプロンプト
使用例(環境問題について、どう思いますか?)
まとめ
RaRメソッド(言い換えて応答する方法)は、AIとの対話を有効に活用するための方法です。ビジネスシーンでも、要約や要点を明確にして相互の理解を確認する場面は多くあります。ビジネスでこのメソッドを上手く使う人は、AIにも適切な指示することが得意かもしれませんね。
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