遊びって、大事じゃね?~AI時代の教育のあり方を考える~Part 6(全10回以上連載予定)
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忙しい向けの要約が目次の最後についているので、忙しい人はそこだけみてください!
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ご挨拶(いつもの、飛ばしてOKです)
やあ、皆さん。
私は教育業界でいわゆる塾長をしながら、
教育によってもっと子どもたちが、ひいてはその親が、
もっと心地よい人生を送っていくためにはどうしたらいいんだろうなって
考えているおじさんです。
塾長しながら、もっと今の子に必要な教育ってなんだろと悩んでたら、
「あれ?これからのAI時代、”遊び”大事じゃね?」
と、思いまして。(いきさつはPart 1をご確認ください。)
これからの社会を想像すると、
きっとAIなどに代表されるテクノロジーがどんどん進化して、
いわゆる、”仕事”で取り組むような課題解決が容易になっていき、
人はより人としての実存的な在り方と向き合う時代になるのではないかと。
その時代で大切になると思われる”遊び”という概念を調べ始めると、
「遊びスイッチ、オン!」という素敵な本と出会う。
しかし、なんとこの本の要約がないじゃないですか日本語で。
そこで、
これからの社会に必要な教育のヒントが”遊び”かもしれないというお話をしつつ、「遊びスイッチ、オン!」の要約を作る。(最終的には要約だけで1記事にしようと思います。)
という目的の連載です。
今回はパート6です。早いもんですね。
今回も、コンテンツの兼ね合いで前後半でいきます!
ここまで、遊びってなんだろうとかを中心に扱いましたね。
なんで遊ぶんだろうね、って内容を見てきたと思います。
ここからの第三章、「人はそもそも遊ぶ動物」ではですね、
「人間は遊びつづけるもんなのよ?わかる?」
的な説明とともに、
博士が数多くの人々の遊び歴を分析した結果見えてきた、
遊びの傾向・個性を8タイプに分類してくれます!(後半で。)
(ぼそっとpart 1 で触れましたね、この8タイプ)
※遊び歴=プレイヒストリー(博士が蓄積してきた、その人の遊びの歴史)
これがめっちゃ使えます。(個人的には)
第三章前半の今回は、
遊ぶ素晴らしさはわかっているうえで、
遊ばないとどうなるんだろ?
大人も遊んだほうがいいんだろうか?
というものへのアンサーが書かれています。
では、行きましょう、第三章(踏まずにはいられない。)
第三章『人はそもそも遊ぶ動物』前編
遊ばないとどうなるんだろう
「・・・え?」
はい、衝撃の書き出しからスタートしました。
ホヤです。はい。あのホヤです。
ネタバレしときますが、
この章はホヤで始まってホヤで終わります。(ホヤを礼に置き換えたら日本の武道の基本精神と同じですね。え?どうでもいい?)
さて、ブラウン博士がわざわざホヤを持ち出したのには理由がありました。
(でも醜いはひどくね?ルッキズムだ!!)
ってかみなさん、ホヤって知ってます?
(いやお恥ずかしながら、私はずっと貝だと思ってた)
いわゆる私らがよく見るこの形は、成体の姿。
じゃあ、幼体はどんな感じかというと、なんかオタマジャクシっぽい(ちょいかわいいです)姿で、視覚もあり、脳っぽい、脳に似た機能を持っているらしい。(ここ重要)
で、その幼体で、目で見て(多少)考えて、
遊泳しながら、最終的に付着する場所を探します。
そして、付着する先を見つけたら、
死ぬまでそこでひっついて生活するんです。
(堕落の極み、羨ましい)
さて、ここからが大切です。
死ぬまでそこにいて、栄養摂取は潮の流れに任せっぱなし。
すると、目とかいらなくなりますよね?
なんなら遊泳しないから、
特に判断することなくなりますよね?
ここからがホヤさんのクレイジーポイント。
まさかの自分の脳を食って(消化して)しまいます。
これには博士も、
と。辛辣なご意見。笑
そこから、博士は、ホヤの話の意図を語ります。
はい。ということなんですよ。
(ちなみに、ホヤは人間と最も近い無脊椎動物とかなんとか)
とりあえず、人は、脳が発達し続けるんだそうです。
しかしながら、遊びにはリスクが伴うこともあるという例も博士は出してきます。
例えばとある研究ではアザラシの子どものうち26頭のうち22頭が、
親の目の届かないところで遊んでいたら捕食動物に○されてしまうことがあったそう。
遊びにはそんな代償があるのに、なぜ遊ぶのか。
遊びは代償とは無縁ではない、
でも遊びは様々な生物において確認される。
そしてその理由はなんと言っても、
特に幼若期の脳の急速な発達を助けるからだ。と。
そして人間においては、幼若期だけではないんですよこれが。
それを博士は、ネオテニーという言葉を用いて、
「ラブラドールと狼」と「人間とチンパンジー」
を例にお話を展開していくんですが(なげえから割愛)
ネオテニーとは、
いわゆる若い時期が長い、適応パターンのこと。です。はい。
専門でもないしその辺りの解説は専門家に頼むとして(美容の専門家IKKOさん的にいうと、「せおいなげぇ~」です。)
要は、幼い状態の期間が長いと思ってくれれば良いです。
(これからAIが発達・進出していくにつれて、人の人らしさを語る文脈が増えるとしたら、ネオテニー的とかいう言葉がでてくるかもしれませんね。)
見た目は大人でも、脳はまだまだ”未熟”で、成長の速度は緩やかになりつつも、発達を続けていく、というのが人間だそう。
ちなみに、日本あたりの東アジア人ってネオテニー要素強めらしいよ。
知らんけど専門家じゃないから。(江戸川コナンくんの発達パターンは逆ネオテニーなんですかね。しらんけど。専門家じゃないから。)
例でいうと、脳の損傷の話でいい話が載っていました。
はい。そうなんですよ。
確かに、ボケ防止でパズルやらゲームやらがいいって話は結構一般的に聞くと思うんですが、
冷静に考えると、かなり歳老いても脳に刺激を与えれば脳が変容するという例って、多くの生物でもなかなかに珍しいんじゃないかなと思うわけです。
遊びってすげえよね。
(もちろん、前パートでも触れましたが、命の危険に晒されない範囲で、という前提ですが。)
さてさて、遊びの凄さについてはもう結構ご理解いただけていると思いますが、ここで、急にクエスチョンタイム入りやす。
大人の皆様へ質問です。
「最近なにして遊びましたか?」
はい、答えられますか?(あたし?あたしですか?ええ毎秒遊んでますよ!・・・え?ふざけるな?・・・はい、仕事しろよってことですよね・・・はい・・・遊んでないです・・・はい。)
ええっとですね・・・
別に答えられなくても萎えなくて全然いいんですけど、
遊びの定義とかを前の方のパートで見せられた上で、
この質問に答えるのってなかなかに迷うと思いますのよ。ええ。
そんなあなたにシンプルな答えを、博士は示してくれています。
それが次のまとまり。
大人にとっての遊びはこんな感じでいいんじゃないか?
はい、要は無意識のうちに夢中でうわ~っとなるようなやつですね。
この、心の、感情とのつながりがないと、遊びとは言えない。と、博士は言っています。
この、心もわあ~っとなるような感覚って、個人的には遠い昔に置いてきてしまったような気がしています。笑
なんかこう、没入してしまうやつですね。
喜びをもたらし、自意識と時間の感覚を棚上げしてくれるような、夢中になれる無意識の活動で、しかも自発的で、またやりたくなるもの
ブラウン博士は、こんなことを言っています。(以下超意訳)
はい。
もちろん、芸術とかの世界以外でも、皆さんの周りにいる、いわゆる”すごい人”って遊んでる人いません?さかなくんさんとか絶対遊んでますよね。
一見、遊びとは対極にありそうな職業でも
仕事を楽しんでいる人って、結構評価されている人が多い気がします。
でも、私はね、別に仕事術として遊びを取り入れてほしいわけではないです。これからの仕事術とかを語るつもりはないんです。
むしろ仕事とかガン無視して、
この、遊びの心がうわっと高揚するような感覚を、
我ら大人が大切にしないと、なかなかさ、
これからの子どもたちも、大切にできないよなと。
そして言葉にできないような喜びをくれる遊びは、
きっと私たちの”らしさ”を語るうえでとっても重要な要素だよね?
これからAIが発展していく時代は、逆にいうと、
わたしたちが人間らしさに向き合うチャンスであって、
遊びはきっと”らしさ”に向き合うヒントじゃないかと、おそらく。
なのにですよ、今体感的にはですよ、
大人になるにつれ、教育も学年が上がるにつれて、
遊び要素減っていってますよね。
これって、今後の時代において、
結構やばいんじゃねえの?
と、この連載を通じて伝えたいだけなのです。
はい、話がそれました。(むしろ逸れてない説)
それでは、みなさんお待ちかねの、
遊びの傾向・個性を8タイプ分類をしていきます
追記:
このまとめをする中で、自分の遊び心を大切にした結果、絵本が生まれました。
もしよろしければ、サンプルだけでも読んでみてください!
絵本のタイトルは、「かみかみかみ」で、子どもと読める内容ですが、
裏設定があります。彼は本当は食べているのかを想像してみて欲しいです!
絵本はコチラ
でも分量が増えてしまったので、
第三章後半編につづきやす!続きは下のリンクから行けます!
忙しい人向けの要約
前の章では、遊びの効用のようなことについて書かれてきましたが、
本章では、以下のコンテンツが書かれています。
前半:遊ばないとどうなるのか
後半:遊びの8タイプ分類(大人が遊びを取り戻したりする際に非常に有用)
さて、第三章は、ホヤの話で始まってホヤの話で終わります。
それは、遊ばないとどうなるのか、という例でホヤが選ばれているからです。
ホヤの例え話なのですが、
ホヤの幼体はオタマジャクシっぽい姿で、
視覚もあり、脳っぽい、脳に似た機能を持っているそう。
目で見て(多少)考えて、遊泳しながら、最終的に付着する場所を探します。そして、付着する先を見つけたら、死ぬまでそこでひっついて生活します。
つまり遊泳しないし、捕食も潮流任せなので、脳機能を使わなくなります。
するとホヤは、自分の脳を食って(消化して)しまいます。
ホヤは遊ばなくなると脳の発達が止まるどころか、
要らないから消しちゃうという過度な例えとなっていますが、
人は、脳が発達し続ける、だからこそ、遊ぶべきだと捉えてよさそうです。
また、数ある高次な生き物がいますが、特に人間は、
ネオテニーという、いわゆる若い時期が長い、適応パターンです。
要は、幼い状態の期間が長いと思ってくれれば良いです。
それゆえに、
見た目は大人でも、脳はまだまだ”未熟”で、
成長の速度は緩やかになりつつも、発達を続けていく。
というのが人間だそう。
さて、
前に、遊びの定義をしたのを覚えていらっしゃいますでしょうか?
複雑だったとおもうので、シンプルにします。
ひとまず、大人の皆さまが覚えていて欲しい、遊びの定義はこれだけです。
はい、要は無意識のうちに夢中でうわ~っとなるようなやつですね。
この、心の、感情とのつながりがないと、遊びとは言えない。と、博士は言っています。
喜びをもたらし、自意識と時間の感覚を棚上げしてくれるような、夢中になれる無意識の活動で、しかも自発的で、またやりたくなるもの。これが大切です。
でもその感覚って、
遠い昔に置いてきてしまった人もいらっしゃることと思います。
でも、遊ぶことって大人でも大切なので、ぜひその感覚を取り戻してほしい。
そこで、それを思い出すヒントになるような、遊びの8タイプ分類を、第三章後半でまとめていきます。
続きは以下のリンクよりご一読ください。