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【データ分析】2024年を振り返る ー藤井黎來投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨季に続き、今季もnoteにてデータ分析記事を上げていきたいと思います。

本日は藤井黎來投手です。


選手詳細

藤井 黎來(ふじい れいら) 投手 25歳 182cm90kg 右投右打 2017育成ドラフト2位

基本成績

寸評

球威のあるストレートと鋭く落ちるフォークが武器のリリーバー。昨オフに育成契約となり、今季は勝負のシーズンとなったが、わずか9試合の登板に終わり、構想外となった。

分析

Pitch Type

 ストレート・スライダー・カーブ・フォークの4球種で構成されています。ただ、ストレートとフォークが投球の約98%を占めており、基本的にはこの2球種で勝負をしていたことが分かります。ストレートの平均球速が昨季より約3km/h低下しており、球威不足となっていたことが推測されます。

Pitch Tempo

※ランナーなし時

 Tempo+/-が1.6→-0.9となっており、今季はテンポの早い投球を心がけていたことが推測されます。リズム良く投球してアウトを積み重ねようとしていたのかもしれません。

※ランナーあり時

 テンポの早い投球という傾向はランナーがいても変わらなかったようです。あまりランナーを気にするタイプではないのかもしれません。

Pitch Value

 メインだったストレートとフォークはどちらもマイナスとなっており、今季は勝負できる球がなかったと言えるでしょう。特にストレートのマイナスが大きく、球速の低下がマイナスに働いていたことが推測されます。

Plate Discipline

 全体的に数字が悪化しています。コンタクト率が約7%上昇した影響もあり、空振り率は6.1%まで悪化してしまいました。フォークを武器とするリリーバーとしてはかなり厳しい数字となっており、ここを改善しなければ支配下契約を勝ち取るのは難しいでしょう。

Batted Ball

 昨季と同じくフライ率の方が高くなっていますが、今季はその傾向がより顕著になっています。高めのストレートで空振りを奪って三振を取るというようなタイプの投手もフライ率が高くなるため、一概に悪い傾向であるとは言えませんが、球速が低下している=球威が低下している投手は被本塁打も増えることが推測されるため、なるべくフライを減らしていきたいところです。

 昨季より、Soft%・Hard%ともに上昇しています。打ち取った打球・捉えられた打球のどちらも増えていたようです。

Advanced

 空振りが奪えなくなったためK%は低下していますが、BB%が14.9→4.3と大幅に改善されており、K-BB%も3.5→13.0と一気に良化しました。被打率が1割上昇したことでWHIPもわずかに悪化となっていますが、チームの数字が.691のDERが.618と不運な状態となっており、被打率の高さは運の悪さがもたらしたものであることが推測されます。また、LOB%も41.1と極端に低い数字となってしまっているため、今季の防御率は実力を反映したものとは言えません。その証拠に、tRAは3.58と防御率よりかなり良い数字となっています。来季もNPBで投げるのであれば、今季よりは良い数字となる可能性が高いと言えそうです。

まとめ

 大幅な四球減に成功し、K-BB%を一気に良化させましたが、不運もあって防御率が高くなってしまい、多くのファンが構想外もやむなしと思っていたかもしれません。実際はそこまで悪い投球内容ではなかったのですが、空振り率の低さやイニング数の少なさなど、ネガティブな数字もあるため構想外にするべきではなかったとまでは言えません。ただ、もし他球団と契約を結ぶことができれば、支配下昇格を狙えないこともありません。今後の動向が注目されます。

画像引用

データ参照


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