【データ分析】2024年を振り返る ー常廣羽也斗投手ー
どうも、キュプリーヌス（@cyprinus_wrc）です。
昨季に続き、今季もnoteにてデータ分析記事を上げていきたいと思います。
本日は常廣羽也斗投手です。
選手詳細
常廣 羽也斗 (つねひろ はやと) 投手 23歳 180cm77kg 右投右打 2023ドラフト1位
基本成績
寸評
即戦力ながら伸びしろも兼ね備えた未来のエース候補。1年目の今季は出だしでつまづいたものの、二軍では完封勝利、一軍ではプロ初登板初勝利とドラフト1位の評価に違わぬ結果を残した。来季は開幕ローテ入りが期待される。
分析
Pitch Type
基本的にはストレート・スライダーカーブ・フォークの4球種で構成されています。二軍ではチェンジアップも投じていますが、割合は0.2%とごくわずかなものになっています。軸となっているのはストレートとフォークで、縦の変化で打者を打ち取る配球が多くなっていたことが推測されます。
平均球速は二軍が146km/h、一軍が147km/hとなっており、先発投手ながら平均を上回っています。
Pitch Tempo
Tempo+/-は一二軍ともにマイナスとなっており、テンポ良く投じていたことが分かります。Timer Equiv.も8秒台とピッチクロックが導入されても問題ありません。
ランナーを背負った場面でも、テンポの良さは変わりません。一二軍ともにTempo+/-はマイナス、Timer Equiv.は16秒台後半～17秒台前半とピッチクロックにもすんなりと適応できそうな数字になっています。
Pitch Value
一軍ではストレート、二軍ではスライダーとそれぞれ1球種のみがプラスとなっていました。ストレートに関しては二軍でのマイナスも小さくなっており、プロレベルでもある程度通用していたと言えそうです。変化球で最も割合の多いフォークが一二軍ともにマイナスとなっているため、ここは来季改善していきたいポイントとなりそうです。
Plate Discipline
一二軍ともに、空振り率やWhiff%は平均にわずかに届かない数字となっています。スピードのあるストレートとフォークを武器にしていますが、その割には空振りはそこまで多くはなかったようです。制球面では、二軍ではゾーン率とファーストストライク率が平均以下となっているものの、一軍では平均以上となっているため、大きく取り上げるほど悪いわけではなさそうです。また、2ストライクからの奪三振率(Put Away%)は一二軍ともに平均以上となっており、ウイニングショットは機能していたことが推測されます。
Batted Ball
一二軍ともにゴロ率の方が高くなっています。打たせて取るというよりは三振を多く奪うイメージがある方も多いのではないかと思いますが、実際はそのようなことはないのかもしれません。また、一二軍ともにライナー率が2桁台と高くなっており、捉えた打球が多くなっていることが推測されます。
先ほど推測した通り、Soft/Hard%はどちらも平均より悪く、捉えた打球が多くなっていたことが分かります。被安打が多くなっていることが推測されます。
Advanced
一二軍ともにK%が平均以下となっており、やはり奪三振は少なかったことが分かります。BB%はともに1桁台と与四球はそこまで多くありませんが、K%の低さが足を引っ張り、K-BB%は1桁台となっています。被打率はともに平均より高く、Batted Ballで推測した通り被安打は多くなっています。
Win Probability/Value
こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
わずか2試合の登板ではありますが、全ての指標がプラスとなっており、要所を締めるピッチングができていたようです。来季はイニング数を増やし、WARを伸ばしていきたいところです。
まとめ
奪空振り能力の低さや打球管理の悪さといった課題を残したシーズンとなりました。制球力に問題はなく、平均球速も平均以上ではあるものの空振りが奪えていないため、ストレートの縦変化量や変化球の質などに問題がある可能性が考えられます。来季はどこまで空振りを増やせるかに注目したいところです。
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