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【データ分析】2023年を振り返る ー堂林翔太内野手ー
どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。
昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。
今日は堂林翔太内野手です。
選手詳細
堂林 翔太(どうばやし しょうた) 内野手 32歳 183cm96kg 右投右打 2009ドラフト2位
基本成績
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寸評
甘いマスクとチーム内日本人トップクラスの長打力が魅力の中堅内野手。今季はプロ初の4番も務め、打率.273の12HRと結果を残した。来季は開幕からスタメンを張り、キャリアハイの14HRを更新したいところだ。
分析
Pitch Value
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ストレート・2シーム・スライダー・カーブ・チェンジアップがプラスとなりました。ストレート・スライダーの被投球数2トップをプラスとしており、好成績を残していたことがこの数字からも推測できます。また、2016年以降マイナスとなっていた2シームがプラスに転じており、苦手としていた球種を克服した可能性が考えられます。
Plate Discipline
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コンタクト率・空振り率・Whiff%は昨季よりは良化したものの、未だに平均よりも悪い数字となっています。長打力のある打者のためそこまで問題はありませんが、空振りは多めとなっています。特に、ボールゾーンコンタクト率が平均62.2%に対して43.4%とかなり低く、ボール球に空振りするケースが多くなっていたことが推測されます。
Batted Ball
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昨季はグラウンドボールヒッターでしたが、今季はフライボールヒッターとなっています。キャリアハイの14HRを放った2020年も含め2014年以降は毎年ゴロ率の方が高くなっていましたが、今季は初めてフライ率の方が高くなっていました。
打球方向は、昨季に続いて引っ張りが最も多くなっています。堂林といえば逆方向にも強い打球を放てることが魅力の1つですが、打球方向の割合は多くの打者と同じく引っ張りが多く流しが少なくなっています。
打球の強さは、Hard%が平均34.4に対して40.4とかなり高くなっています。250打席以上の選手で40%台をマークしたのは両リーグ合わせても18人しかおらず、強い打球を放つ確率は球界でもトップクラスとなっていることが分かります。
Advanced
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ほぼ全てのスタッツが良化となりました。BB/Kは平均以下となっているものの、打率~ISOは平均以上となっており、ISOはイーグルスの4番である浅村に並んで両リーグ15位となっていました。4番にふさわしい数字を残していたと言えるでしょう。wRC+も121と優秀な数字を残していますが、BABIPが.335とやや高めになっており、来季は成績が低下する可能性も考えられます。
SPDとUBRは平均以下とマイナスとなっており、走塁面では結果を残せていなかったようです。
Fielding Standard
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ファーストと両翼の3ポジションに就きました。外野ではエラーはありませんが、ファーストでは3つとなっていました。スクープ成功率(Scp%)は70%とあまり高くなく、スクーピングはあまり得意ではなかったようです。
Fielding Advanced
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ファーストとライトのUZRがマイナスとなっており、あまり守備で貢献するタイプではないことが推測されます。特にファーストのRngR(守備範囲)が-4.0と悪く、守備範囲はかなり狭かったようです。レフトは唯一UZRがプラスとなっているため、西川が退団したことも考えると、レフトでの起用がベストとなってきそうです。
Win Probability
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全てのスタッツが良化し、プラスへと転じました。得点期待値を上昇させるケースも多く、重要な場面でも結果を残すことができていたようです。
Value
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打撃(Batting)は-2.8→5.9と大幅に改善されていますが、走塁(Base Running)と守備(Fielding)がマイナスだった昨季よりさらに悪化し、Offenseは2.1、Defenseは-9.2となってWARは0.1となりました。特に守備のマイナスが大きくなっているため、来季はレフトで起用すれば良いWARを残すことができるのではないでしょうか。
まとめ
フライ率とHard%の上昇によって長打力がさらに向上し、打撃成績では優秀な数字を残していましたが、走守のマイナスが大きいためにWARはわずか0.1となりました。ただ、これに関しては堂林の能力というよりも、ファーストで起用せざるを得なかったチーム編成の責任の方が大きいため、堂林自身にそこまで問題はありません。来季はレフトに固定し、田村や末包らとも併用しながらバットでチームに貢献してもらいたいところです。
画像引用
データ参照