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【データ分析】2024年を振り返る ー新家颯投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨季に続き、今季もnoteにてデータ分析記事を上げていきたいと思います。

本日は新家颯投手です。


選手詳細

新家 颯(しんや そう) 投手 21歳 182cm83kg 左投左打 2021育成ドラフト1位

基本成績

寸評

鋭く落ちるスライダーと、オーバーとサイドの投げ分けが武器の育成左腕。3年目の今季は支配下昇格を賭けた勝負の1年となったが、9試合で8.2イニングと登板機会を勝ち取ることができず、構想外となってしまった。

分析

Pitch Type

 ストレート・スライダー・カーブ・フォークで構成されています。昨季よりフォークとスライダーの割合を減らし、ストレートの割合を増やしていましたが、そのストレートの平均球速は137.7km/h→135.4km/hと2km/h以上低下しており、プロで勝負するのは難しい数字となっていました。

Pitch Tempo

※ランナーなし時

 Tempo+/-はマイナスとなっており、投球テンポは早かったことが分かります。ピッチクロックが導入されていても問題はなかったでしょう。

※ランナーあり時

 ランナーを置いてもTempo+/-のマイナスは変わらず、やはり早いテンポで投じていたことが分かります。ランナーのことを気にするタイプではないようです。

Pitch Value

※サンプル不足のため100球毎の換算は行っていません

 昨季はストレートとカーブがプラスでしたが、今季は全球種がマイナスとなっており、勝負できる球が存在しなかったと言えそうです。特に、平均球速が落ちたストレートの下げ幅が最も大きく、結果を残せなかった最大の要因だったと言えそうです。

Plate Discipline

 振らせるケースが減り(Swing%)、当てられるケースが増えた(Contact%)ことで空振りが少なくなって(SwStr%)いました。また、Zone%も平均42.4に対して34.2と10%近く低くなっており、制球にも苦労していたことが窺えます。

Batted Ball

 昨季はフライが多くなっていましたが、今季は一転してゴロが多くなっていました。しかし、ライナーが約2倍増えており、捉えられた打球が多かったことが推測されます。

 Soft%がかなり低下し、Hard%が上昇していることから、やはり打ち取った打球が減って捉えられた打球が増えていたことが分かります。アウトになる確率が高い打球はあまり多くなかったようです。

Advanced

 ほとんどの指標が悪化となっています。K%とBB%が平均より悪くなったことで、K-BB%は-15.9と非常に厳しい数字となってしまっています。被打率は平均を下回っているものの、四球が多すぎたことでtRAは10.67まで悪化してしまいました。

まとめ

 昨季はイニング数を増やしており、今季はさらに数字を良化して支配下を勝ち取ることが期待されましたが、制球力を改善することができず、様々なスタッツで厳しい数字が並びました。カープでは結果を残すことができませんでしたが、変則的なフォームに特徴的なスライダーと、化ける要素は持ち合わせているようにも思えます。新たなステージでの活躍が期待されます。

画像引用

データ参照

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