
【データ分析】2024年を振り返る ー林晃汰内野手ー
どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。
昨季に続き、今季もnoteにてデータ分析記事を上げていきたいと思います。
本日は林晃汰内野手です。
選手詳細
林 晃汰 (はやし こうた) 内野手 24歳 181cm100kg 右投左打 2018ドラフト3位
基本成績
一軍

二軍

寸評
チームの弱点を埋めることが期待される若手の大砲候補。今季も一軍では結果を残すことができなかったが、二軍では打率が.270まで上昇するなど確実性が向上していた。競争相手は小園・佐々木・外国人となかなか厳しい相手が並ぶが、なんとか結果を残してレギュラーを掴み取りたいところだ。
分析
Pitch Value
一軍

二軍

一軍では2シームのみ、二軍ではストレート・2シーム・チェンジアップ・シンカーがプラスとなりました。ストレートは一軍のマイナスもかなり小さく抑えることはできており、ある程度対応はできているようです。ただ、被投球割合が多い変化球であるスライダーとフォークはマイナスとなっており、あまり対応できていないことが推測されます。この2球種を持つ投手にはかなり苦戦してしまうことが考えられるため、この2球種への対応力を磨いていきたいところです。
Plate Discipline
一軍

二軍

二軍では未だに平均よりは悪いものの、コンタクト率・空振り率・Whiff%が昨季より良化しており、コンタクト能力には改善の兆しが見られたようです。しかし、一軍ではWhiff%41%と平均の倍近く空振りをしていました。これだけ空振りが多いと、好成績を残すのは難しくなってくるため、せめて30%台にはしておきたいところです。
Batted Ball
一軍

二軍

一二軍ともにゴロ率の方が高くなっています。実は林は通算成績を見ても昨季の一軍以外は全てゴロ率の方が高くなっており、グラウンドボールヒッターであると言えます。ただ、タイプを考えるとこれは良い傾向とは言えないでしょう。フライを増やし、HRを多く狙えるアプローチに変えていきたいところです。
打球方向は、一二軍ともに引っ張りが40%台となっており、引っ張りの意識が強かったことが推測されます。恐らく強い打球を打とうという意識からくるものであると推測されるため、これは良い傾向と言えるでしょう。
打球の強さは、二軍ではSoft/Hard%がどちらも昨季より良化し、平均よりかなり優れた数字となっています。凡打になる確率が低く、安打になる確率が高かったようです。ただ、一軍ではHard%が17.5%とかなり低く、一線級の投手に対しては完全に押し込まれていたことが分かります。ここを改善しなければ、長打は増えてこないでしょう。
Advanced
一軍

二軍

二軍では、K%が20%を下回り、BB/Kも良化していました。依然として平均以下ではありますが、長打が期待されるタイプであることを考えれば許容範囲内の数字ではあります。ただ、ISOは平均以上ではあるものの昨季よりは悪化しており、飛び抜けて長打が多いというわけではありません。wRC+111と平均以上の得点創出能力は発揮していますが、コーナーしか守れず守備力も高くないということを考慮すると、もっと高い数字を残してもらいたいところです。
一軍では、K%が30%を超えるなど確実性に欠け、打撃指標は全て平均以下となりました。またしても高い壁に跳ね返された形になりました。
Fielding Standard
一軍

二軍

主にコーナーを守りました。ファーストは一軍ではエラーなし、二軍でも2つのみと無難にこなしていたようです。一方でサードはエラーが5つで守備率は.915と厳しい状態でした。
Fielding Advanced
一軍

二軍

ファーストのUZRは一二軍ともにプラスでした。昨季までは毎年マイナスとなっており、ついに守備力が身についてきた形になります。一方で、サードとレフトは大幅なマイナスとなりました。この2ポジションで起用するのは得策とは言えません。
Win Probability

こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
全ての指標がマイナスとなりました。重要な場面で結果を残せていなかったようです。
Value

こちらの項目も一軍の数字のみを掲載します。
走塁と守備はプラスとしましたが、打撃がマイナスであることと、ファーストの守備位置補正が入ったこともあり、WARはマイナスとなりました。チームの勝利にはほとんど貢献できていなかったようです。
まとめ
二軍では平均以上の成績を残しているものの、一軍では空振りが平均の倍近くに増加することなどもあり、ほとんど結果は出せませんでした。ポジションはコーナーであるものの、サードの守備力を考えると実質選択肢はファーストのみのため、相当な打力がなければ一軍のレギュラーを掴み取ることはできません。低いフライ率とコンタクト率、変化球への対応力を改善し、長打を増やして一軍のwRC+を100以上にしていきたいところです。
画像引用
データ参照