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【データ分析】2024年を振り返る ー坂倉将吾捕手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨季に続き、今季もnoteにてデータ分析記事を上げていきたいと思います。

本日は坂倉将吾捕手です。


選手詳細

坂倉 将吾 (さかくら しょうご) 捕手 26歳 177cm89kg 右投左打 2016ドラフト4位

基本成績

寸評

圧倒的な打力を誇る日本を代表する打てる捕手。今季は前半戦でかつてないほどの苦しみを味わったが、オールスターをきっかけに復活を果たし、最終的には昨季と変わらない成績を残した。来季は開幕から好調を維持し、チームトップのWARを残したいところだ。

分析

Pitch Value

 2シーム・カーブ・フォーク・シンカーがプラスとなりました。特に2シームは昨季以上にプラスが大きくなっており、得意としていたことが分かります。

Plate Discipline

 コンタクト率・空振り率・Whiff%は昨季より悪化していました。ただ、それでも平均よりは優れており、空振りが多かったというほどではありません。それよりも気になるのは、見逃しストライク率(CStr%)が高くなっている点です。
スイング率が42.9%→44.8%と上昇しているにもかかわらず、見逃しストライクが増えているのは一見おかしく思えます。このような数字になったのは、ボールゾーンスイング率が高くなっていることが原因と考えられます。
スイング率の内訳を見てみると、ゾーンスイング率が63.5%→62.8%と低下し、ボールゾーンスイング率が26.1%→29.7%と上昇しています。つまり、今季の坂倉は手を出すべき球に手を出さず、手を出すべきではない球に手を出してしまっていたというわけです。恐らく、今季は四球が減少していたものと思われます。

Batted Ball

 今季はフライ率の方が高くなっていました。これまでのキャリアの中でも最も高くなっており、長打を増やせるようなアプローチにしていた可能性が考えられます。
 打球方向は、昨季と大方同じとなっています。流しが10%台、引っ張りが40%台とプルヒッターと言えるような数字になっていました。
 打球の強さは、Soft/Hard%ともに昨季より良化していました。フライ率も高いため、打球管理は優秀だったと言えるでしょう。

Advanced

 多くの指標が悪化しました。やはり四球が減少していましたが、それに加えて三振が増えており、BB/Kは0.70→0.39と一気に悪化していました。打率や長打率には大きな変化はありませんが、出塁率は2分ほど低下しており、OPSも同程度低下していました。今季が超打低環境だったこともあってwRC+こそ変わっていないものの、ボールの飛び具合があまり関係しない四球の減少によって成績が伸ばせなかったのは残念な部分です。

Fielding Standard

 キャッチャーとファーストでの出場となりました。盗塁阻止率が.385と上昇しており、スローイングが改善されていた可能性が考えられます。とにかく坂倉の場合はキャッチャーとして出場することが大切になってくるので、来季は今季の倍のイニングはキャッチャーとして出場してもらいたいところです。

Fielding Advanced

 UZRはキャッチャーがプラス、ファーストがマイナスとなりました。捕手能力の不安定さも改善されてきているため、今季のようにファーストに大穴が空いてどうしようもないという状況にならない限りは、極力キャッチャーとして出場しなければなりません。

Win Probability

 WPAはマイナス、REWは1.24と大きなプラスになりました。あまり重要ではない場面で結果を出していた可能性が考えられます。

Value

 Battingは昨季と大差ありませんでしたが、ファーストでの出場が増えたことでDefenseが12.0→2.5と一気に悪化し、WARも2.5まで落ち込みました。このような場合は、WARが伸びなかったのは坂倉自身の責任というよりは、ファーストでの起用を増やさざるを得なかった編成の責任と言えます。来季は坂倉の強みが活かせるような起用をしてもらいたいところです。

まとめ

 前半戦は苦労したものの、終わってみれば昨季と同じwRC+となっていました。今更改善するべき課題が見つかるような選手ではありませんが、ボール球に手を出すケースが増えていたのは気になる点です。来季はそこを改善してBB/Kを本来の数字に戻し、キャッチャーとしてしっかりと出場して今季の倍のWARをマークしてもらいたいところです。

画像引用

データ参照


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