【データ分析】2023年を振り返る ー一岡竜司投手ー
どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。
昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。
今日は一岡竜司投手です。
選手詳細
一岡 竜司(いちおか りゅうじ) 投手 32歳 179cm87kg 右投右打 2011ドラフト3位
基本成績
二軍
一軍
寸評
3連覇時代を支えた経験豊富なベテランリリーバー。復活を懸けて臨んだシーズンだったが、二軍で防御率6.56と結果を残せず、現役引退を決断した。今後は球団に残り、アナリストとしてチームを支えていく。
分析
※引退登板のみとなった一軍成績は割愛させていただきます。
Pitch Type
ストレート・2シーム・カットボール・カーブ・フォークの5球種で構成されています。昨年はストレートとフォークの2球種が95%以上を占めていましたが、今年はフォークの割合が28.2%まで低下し、カーブを多く使うなどピッチングスタイルの変更を試みていたことがうかがえます。
Pitch Tempo
昨年よりは速くなったものの、Tempo+/-は未だにプラスとなっており、慎重なピッチングとなっていたことが推測されます。
ランナーを背負ったケースでは昨年よりもテンポが遅くなっていました。しかし、Tempo+/-はランナーなし時よりも数字が小さくなっており、ランナーを背負っても特別遅くなっていたというわけではなさそうです。
Pitch Value
プラスはカーブのみとなっています。昨年は最大のプラスとなっていたフォークが今年は最大のマイナスとなっており、得意としていた球種を有効に使えなくなっていたことが分かります。引退を決断した理由の1つと言えるかもしれません。
Plate Discipline
昨年と比べると、ほぼ全てのスタッツで数字が悪化となっています。コンタクト率・空振り率・Whiff%が特に悪化しており、フォークのPitch Value悪化からも推測できたかもしれませんが、空振りを奪えなくなっていたことが改めて分かります。
Batted Ball
昨年はグラウンドボールピッチャーでしたが、今年はフライボールピッチャーとなっています。ただ、カープ入団以降昨年の二軍以外ではGB/FBは全て1.00未満となっているため、今年は傾向通りの数字と言えそうです。
Hard%が悪化しており、昨年よりも捉えられた打球が多くなっていたことが分かります。安打となるような打球が多くなっていたことが推測されます。
Advanced
BB%以外の全てのスタッツが悪化となっています。空振りが奪えなくなったことで奪三振が減りK-BB%はマイナスとなってしまっています。HR/9は1.16、被打率は.316と被弾・被安打ともに多く、WHIPも1.71とかなり高くなっています。昨年はDERが.788と守備に助けられるケースが多くなっており、今年は.659とDERが収束したために被打率が高くなったことも考えられますが、FIP5.87・tRA6.48という数字からも分かるように、純粋な実力にも衰えが見られていました。
まとめ
投球内容/結果ともに昨年より悪化しており、引退決断もやむを得ない成績となっていました。wSF/Cと空振り率、Whiff%などはキャリアワーストとなっており、自慢のフォークで空振りを奪えなくなっていたことが引退の最大の要因だったのではないでしょうか。
来年からはアナリストとして球団に貢献するとのことなので、沖データコンピュータ教育学院での経験を活かしたデータ分析で、2018年以来の栄冠をチームにもたらしてもらいたいところです。
画像引用
データ参照