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【データ分析】2024年を振り返る ー田村俊介外野手ー
どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。
昨季に続き、今季もnoteにてデータ分析記事を上げていきたいと思います。
本日は田村俊介外野手です。
選手詳細
田村 俊介 (たむら しゅんすけ) 外野手 21歳 178cm97kg 左投左打 2021ドラフト4位
基本成績
一軍
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二軍
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寸評
昨オフには侍ジャパンにも選出されたカープが誇るトッププロスペクト。今季はオープン戦で3HRとアピールに成功し、開幕スタメンを勝ち取るなど最高のスタートを切ったかに思えたが、開幕戦で4打数4三振を喫し一軍の厳しさを思い知らされてしまった。来季に向けては手薄なファーストでの守備練習にも取り組んでおり、何が何でも結果を出そうと意気込んでいるようだ。
分析
※昨季の一軍成績はサンプル不足のため割愛させていただきます。
Pitch Value
一軍
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二軍
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一軍ではカットボールのみ、二軍ではチェンジアップ以外がプラスとなりました。二軍ではスライダー・カットボール・フォーク・シンカーと昨季はマイナスだった球種をプラスに転じさせていましたが、ストレートのプラスが小さくなってしまっていました。変化球に対応しようという意識が強く、ストレートに対して強さをあまり発揮できていなかったのかもしれません。
Plate Discipline
一軍
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二軍
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一軍では、スイング率54.9%と積極的なバッティングスタイルとなっていましたが、コンタクト率・空振り率・Whiff%が平均より悪くなっており、空振りが多くなっていたことが分かります。
二軍では、コンタクト率・空振り率・Whiff%がいずれも平均かほぼ平均通りとなっており、昨季と比べるとコンタクト能力が改善されていたことが分かります。一軍ではまだ苦労しているようですが、二軍レベルの投手には対応しつつあるようです。
Batted Ball
一軍
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二軍
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一二軍ともにゴロ率の方が高くなっています。そこまで足が速くなく、どちらかというと長打を期待されるタイプのため、フライ率を高めていきたいところです。
打球方向は、一二軍ともに引っ張りが40%台となっており、今季は特に引っ張りの意識が強くなっていたことが推測されます。
打球の強さは、一軍ではSoft/Hard%が平均より悪くなっていますが、二軍では平均よりも優れています。特にSoft%が19.7%と20%を下回っており、打ち取られた打球はかなり少なかったことが分かります。
Advanced
一軍
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二軍
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一軍ではBB%2.8%、K%25.5%と四球が少なく三振が多いという状態で、コンタクト能力と選球眼が課題となっていることが分かります。その他の指標も全て平均以下と、ほとんど一軍では通用していなかったようです。
一方で二軍では、BB%8.9%、K%17.8%とどちらも平均に近くなっており、二軍レベルでは課題はクリアできているようです。ISO.131と長打力を身につけたこともあり、wRC+は初の100超えである134となりました。これはチームではトップ、リーグでも7位の数字となっており、二軍ではリーグ屈指の選手に成長していると言えそうです。
Fielding Standard
一軍
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二軍
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主に両翼に就きました。一二軍合わせて667イニングを守ってエラーは1つと、無難にこなしていたようです。
Fielding Advanced
一軍
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二軍
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一二軍ともにライトのUZRが最も高くなっています。全ての指標がプラスとなっており、スローイング・守備範囲・確実性のいずれもそこまで問題はないようです。二軍ではARMが4.0と特にスローイングで数字を伸ばしていました。
Win Probability
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こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
基本成績が悪いため、Clutchはプラスとなりましたが、それ以外はマイナスとなりました。田村のおかげで勝てたという試合もあったものの、全体的に見ると重要な場面では結果を残せていなかったと言えそうです。
Value
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こちらの項目も一軍の数字のみを掲載します。
守備では1.8のプラスを生み出しましたが、期待された打撃で-6.2と結果を残せずWARも-0.6となってしまいました。ただ、あまり期待していなかった守備はすでに一軍レベルに達しているともとれます。センスを感じさせる打撃で結果を残すことができれば、一気にレギュラーを掴み取ることもできるでしょう。
まとめ
一軍ではプロの壁にぶち当たり、あまり成長は感じられませんでした。ただ、二軍ではコンタクト能力や選球眼が改善され、リーグ屈指の打者に成長しています。守備でプラスを生み出せているというのも、スタメンで使いやすくなるためかなりプラスに働くでしょう。あとは期待されている打撃で結果を残し、プロスペクトからの脱却を図りたいところです。
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