ぐーたらにフォカッチャ
朝から脱力系のテーマで失礼いたします(笑)。
たまにはのんびりゆったりで。
フォカッチャ、かなり好きで。
ほのかにしっとりしていて、しっかりとした小麦の風味とオリーブオイルのコク。
ローマ時代からの伝統のなせる技でしょうか。素朴で深い味わい。
さくっと半分に割って、生ハム、ルッコラ、トマト、チーズ、オリーブオイルたら〜で、もう、ワインなんぼでももってこいや〜 な感じ。
で、グラス2杯でトイレで寝たのはわたしです。はずかし〜。道端でなくてよかった。
一度、うわ〜っていうほど美味しいのに出会ったことがあって忘れられず。
粉物屋子猫ね???、、もとい、こねこね職人といたしましては、もうつくるしかないでしょ、な気分で、いつもの旅に。
今日のお題
素朴で味わい深い味を残す
外さくさく、中ふわふわでなく、ふわっぐらいでちょっとしっとり、噛むとじわっと小麦の風味
ぐーたらしてつくる
ほっといてもできる感じ。怒涛のパスタ作りとかしながらでもつくれることは必須条件なのでございます。
小麦粉選び
イタリアの小麦で作ってますって聞いたような気が。。といって、結構種類あるので、どれつこうたらええのん、となって。で、困った時のデュラ様だより。
デュラムセモリナ粉
◯ 原種に近いデュラム小麦は風味が強く、堅く、セモリナ粉は粒が粗く、、
なんのくふうもしなくても小麦の風味がでやすいわたし向け。
× 最初は水吸いにくく、こねるのに力がいる。
生地がですね、普通の強力粉があかちゃんのほっぺなら、これはアスリートのお尻ぐらい、って触ったことありませんが。おつむは弱くても、体の丈夫なわたくしぴったりのお粉でございます。
kaorina091さんが紹介されていたトゥッミニーアと言う古代小麦、扱いにくそうだけど味わい深そう。いつか使ってみたい夢の小麦。シチリア では古代小麦を復活させているとか。
これに搾りたてのオリーブオイル、、、見てるだけでも悶絶の世界。
いろいろ種類がありそうで。。。同じ品種でも産地でちがってて、挽き方でも味わいが変わって、、、、、小麦沼もあったとは。
捏ね捏ね
作り方はパン作りされたことがある方ならご存知の通りで。
材料がシンプルなので、粉に対して入れる水の量で味わいvsふわふわ感のバランスがけっこう変わります。最初、パスタとおなじ、100%でやったら、小麦の味ぎゅーでおいしかったけど、ちょっともそっとして、ふわふわというよりかみごたえのある感じ。甘くないカヌレぐらい。だいたい、生地が強情すぎて発酵でもあんまりふくらまなかったし。で、最近は加水率120%くらい。
デュラムセモリナ、水、オリーブオイル、塩、これにイースト。これだけで。
こねこねの格闘シーンはお見苦しいので跳ばさせていただきます。
全体重をかけつつ、でもやさしくむぎゅーっと、で折りたたんでむぎゅーを繰り返し。指でおしてももどるくらいの弾力になるまでひたすらこねこねこね子猫ね。
台にうちつけて、”おきんかい、こら〜”、と酵母を叩き起こしてから、丸めてボールに入れてラップして。3時間ぐらいお休み、ってそもそも計ってないし。気温でも、酵母のご機嫌でも違いますし。手が空いたとき、こんなもんかな〜で。
オーブンの発酵モードだと”早く、早く”と急かされた酵母くん、なんか大切なものいっぱいおいてきてしまうようで、じわーっとゆっくり発酵させた方が美味しい気がします。
ほんとはビガ種つくって一晩以上寝かせた方が良いとは北村光代さんの教え。でも食べたい時が作りどきのわたしにはむりー、っていうか計画性なさすぎ。
砂糖入れてないので酵母のご飯がないから発酵はゆっくりめ。
んんん、叩き起こしてご飯あんまりあげないでさむーいところに、、、これっていじめ?いや、これに耐えてこそ強くたくましく育つのです。
風味づけ
2倍ぐらいに膨れたら、ガス抜きして丸くたいらに成形して。
風味付けにローズマリー刻んでぱらぱら。で、たたんで伸ばしてを3回くらい繰り返して均一な感じに。で、まる〜く平に伸ばして。。。歪んでる。わたしの性格みたい(泣)。
二次発酵。1時間くらい。発酵長めだとふっくら。短めなら小麦の風味しっかりになるのでお好みで。
うーん、バケットやカンパーニュとくらべて、このだら〜っとしたタレパンだ、なお姿は。やるきでまへんなぁ〜、ぼちぼちいきまひょか、な感じ。ま、ぐーたら作ってますけど。
成形と焼き
ぷくーっとしてきたら、ところどころを指でくぼませて。
オリーブの実は半分に切って深〜く埋め込む感じ。でないと、焼いて膨れた時取れてしまって、は一回やりました。オリーブオイルハケでたっぷり塗って。岩塩がりっと挽いて。このまま食べることが多いのでちよっと塩気があつた方が好きです。
220℃で15分くらい。石窯で一気に焼きを入れる、じゃなくて、焼き上げる感じ。
石窯ほしい〜。焼き上がりの香ばしさと食感がぜんぜん違う。ピザも焼けるし。。。あったまるのに一時間ぐらいかかって、煙突の煤払いまでやる気でないので、いまのところ思い止まってます。ほんと、魔女の宅急便は罪な映画。にしんのパイ包み焼きってどんな味ですかね。
焼き時間というより、表面の色で判断して。発酵長めの時の方が色が入るのが早いような。酵母くんが頑張ってメイラード反応起こりやすくなるのかしらん。
焼き上がり直後は、表面が、コンコン、硬っ、てくらいですが、荒熱がとれるころには、さくさくした感じに変わって。
表面さくっ、中ほんのりしっとり、小麦の味わいにオリーブオイルのコク。ローズマリーの香り。オリーブの実のアクセント。噛むほどに素朴で深い味わい。
うわ〜っと思ったものにちょっとだけ近づけた感じです。ま、ぐーたらで作ってますので上出来ということで。
ぐーたらな仲間たち
プレーンにして、岩塩がりっとかけただけでも。
クミンなんか入れても風味がいいです。
ミニトマトにオリーブオイル塗って、140℃ぐらいのオーブンでじっくり水分飛ばしてから、オリーブと交互に入れても。
これだけでもワインいける感じ。
手間要らず、美味しい、食べ飽きないの三拍子揃った良い子です。
作り手がぐーたらしてた方が良い子が育つ!?(笑)。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
素敵な一日になりますように。
彩づき始めたころの紅楓。