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意図しない「サブスク契約」に誘導されないために_Ver.2

前回に続き「サブスク契約」に関して、今回は「海外事業者のサイトに誘導されることがある」ということで書きます。


|海外事業者のサイトに誘導?

最近、国内事業者のサイトを利用しようスマホ等で操作中に、表示された  
 「スタート」、「OK」、「今すぐ視聴する」など
のボタン表示をクリックしたところ、なぜか海外事業者とのサブスクリプション契約となっていたという事例を聞く。

また、国民生活センターにもこの種の相談が多数寄せられているというので、サブスクをしようとする人は要注意だ。

|なぜ海外サイトに

実はスマホの画面に表示された「スタート」等のボタン表示は、海外事業者の広告であったのだ。しかし利用者は広告という認識はなかったため、自分が利用しようとしている国内事業者のサイトの表示と勘違いをして、「スタート」等のボタン表示をクリックしていたのだった。

その後、手続きを進めクレジットカード情報等の支払情報を入力したことで、海外事業者との契約が成立してしまったのだ。

これら「スタート」等のボタン表示は、消費者が国内事業者のサイトに会員登録する際の画面内や会員登録のために2次元コードを読み取って開いた画面に表示されたりする。またアプリをダウンロードする際の画面内にも表示されることがあるので要注意。

|常に確認を!

偽のQRコードが画面に表示されることもあるという。
会員登録や2次元コード読み取り時などに、「スタート」等のボタンが表示された場合は、
 広告なのか、自分が登録しようとしているサイトなのか
一回ごとに表示される内容をよく確認することが大切なのである。

|国民生活センターに寄せられた相談事例

意図しない海外事業者と契約してしまわないよう、国民生活センターが公表している同センターに寄せられたトラブル・相談について、引用して掲載する。

相談事例
【事例1】

国内のオンラインストレージサービスの利用手続をしたつもりが、知らない海外事業者から登録完了メールが届き、サブスク契約してしまったことに気づいた。解約したい。
子どもからオンラインストレージサービスで写真を送ってほしいと言われ、開いたサイトに表示された手続を進めるためのボタンをクリックし、利用登録のためにクレジットカード情報等を入力した。 その後、当初利用しようとしていたサイトと異なる海外サイトを運営していると思われる事業者から登録完了メールが届いて、入力先を間違えたことに気付いた。メールには、申込みから5日以内に解約手続をしないと料金が発生すると記載されているが、サポートセンターや連絡先の記載がないため、解約手続ができない。クレジットカードは利用停止にしたが、サイトの解約方法を知りたい。
(2024 年4月受付 50 歳代 女性)

【事例2】
会員カードを更新しようと、「スタート」ボタンから手続をしたら、身に覚えのない契 約内容が表示され海外サイトに登録してしまったようだ。事業者の連絡先がわからない
映画館で使う会員カードを更新するため、以前その映画館からもらっていた用紙に記載された 2次元コードを読み取ってサイトに入ったところ、「スタート」ボタンが出てきたのでクリックし た。遷移した画面にメールアドレスとクレジットカード情報を入力したところ、「5日間の無料期 間後、月額約 7,500 円かかる」と表示された。映画館の会員カードのサイトとは別のサイトに登 録してしまったようだ。海外事業者と思われるサイトのログイン画面が表示されたが、ログイン もできず、事業者のメールアドレス等の連絡先もわからない。クレジットカード会社に連絡し、 クレジットカードの停止と再発行の手続をしたが、その他にすべきことはあるか。 (2024 年2月受付 40 歳代 女性)

|国民生活センターが呼びかけている内容

国民生活センターでは、相談事例からみる問題点や消費者へのアドバイスとして以下の点掲げている。なおページの都合で項目のみの掲載とし、子細はセンターの発表資料を参考にしていただきたい。
報道発表資料 ⇒ https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20240529_2.pdf

〇 相談事例からみる問題点
➤ 消費者は広告と気付かずサブスクリプション契約の画面に誘導されている。消費者は契約先の事業者名や契約内容を認識できないままに、クレジットカード情報等を入力している。
➤ 事業者が“最終確認画面”を設けていない可能性がある
➤ 契約に気が付いた後も契約先の実態等がわからず、問い合わせ先もわかりにくい。
ということをあげている。

〇 消費者へのアドバイス
➤ 「スタート」等が表示されても、広告ではないかを確認しましょう。
➤ 登録完了メールが届いていないか確認しましょう。また、クレジットカードの請求をこまめに確認しましょう。
➤ 事業者への申し出の方法がよくわからない場合や不安に思った場合にはすぐに消費生活センター等に相談してください。

【相談先】
*消費者ホットライン「188(いやや!)」番
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。
*越境消費者センター(Cross-border Consumer center Japan:CCJ)
海外の事業者との間での取引でトラブルにあった消費者のためのオンラインの相談窓口

|おわりに

以上記載したように、海外事業者の広告に気付かないで誘導され、意図しないサブスクリプション契約をしてしまい、高額な料金を請求されたりすることがあるので注意ましょう。

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