見出し画像

食品の自主回収報告制度(リコール)について

以前食品衛生法の改正について記載したことがある。今回は某製薬会社の自主回収問題などがあり、”はた”と気づく。
実は食品に関しても自主回収、すなわちリコ-ル制度があるのだ。


|法律上自主回収の義務付け

法律を調べてみると、実は令和3年6月1日から、「食品等の自主回収を行う場合の届出」が義務化されたのだ!

これを「自主回収報告制度」という。
事業者による食品等のリコール情報を行政が確実に把握し、的確な監視指導や消費者への情報提供につなげ、食品による健康被害の発生を防止するため、事業者がリコールを行う場合に行政への届出を義務づけた。

|報告の対象は

品衛生法に違反する、または食品衛生法違反のおそれがある食品等については、自主回収報告制度の対象となるのだ。

それゆえ、某製薬会社の紅麹問題などが、自主回収とお詫びのCMが連日TVに流れるのはそのためだ。
耳タコなので回収にかかわるお詫びCMはもういいかと思っているのだが・・。
リコールって車だけじゃなかったのだ!

|届け出の手続き

届出手続きの詳細はこちらで教示しいるのでご参考に!https://www.mhlw.go.jp/content/000772537.pdf

|クラス分類について

届出された自主回収情報は健康被害発生の可能性を考慮し、クラス分類がなされることになる。
https://www.mhlw.go.jp/content/000772533.png

厚労省のホームページより転載
:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/kigu/index_00011.html

|回収情報

自主回収報告がなされた食品等の情報は、厚生労働省の「公開回収事案検索」のコーナーで調べることができるので不安に思ったら活用してみるとよい。
➤紅麹を含む健康食品関係(令和6年3月~)に関する情報はこちらで特集している。

|食品衛生申請等システム

「食品衛生申請等システム」で届出をすることができるのだ。

この食品衛生申請等システムは届け出を受けるとともに、データとして入力する。
更に、「食品衛生申請等システム」は、2021年6月1日から運用を開始しており、今まで営業所を所管する保健所の窓口で手続きをする必要のあった、営業許可等の申請・届出が、オンラインで手続きできるようになったのだ

厚生労働省のHPより転載

|おわりに

食品にもリコール制度があるんですね。食品の安全安心のためには必要なことであると感じているが・・・。
このような制度を活用しないで済むような体制になって、安全で安心な食品を食することができるようになるとよいですね。
ぜひとも業界には適正な品質管理に努めていただきたい。

<関連情報等>
【食品衛生法等の一部を改正する法律(平成30年法律第46号)】
条文・理由[PDF形式:183KB]
新旧対照条文[PDF形式:393KB]
食品衛生法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(平成30年4月12日 参議院厚生労働委員会)[PDF形式:97KB]

いいなと思ったら応援しよう!